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気管支炎【きかんしえん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

気管支炎
きかんしえん
bronchitis
気管支の炎症で,痰とをおもな症状とする。急性のときは,比較的高い発熱胸痛を伴うことが多い。多くは風邪インフルエンザなどのウイルス性上気道炎に続発するものであるが,冷たい空気,刺激性ガスや,ウイルスや細菌感染も原因になり,治療が長引いたり,悪条件が繰返されて気管支粘膜壁に変形や変性が生じると,慢性気管支炎に移行する。老人はことに慢性化しやすい。心臓に負担が強くかかったり,感情ストレスと結びついたり,アレルギー傾向の強い人は,気管支喘息を誘発することがある。急性期の治療が大切で,鎮咳剤去痰剤,二次感染に対する抗生物質などの投与のほか,安静や保温が必要である。

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デジタル大辞泉

きかんし‐えん〔キクワンシ‐〕【気管支炎】
気管支粘膜の炎症。ウイルス細菌の感染によって起こり、発熱・悪寒・咳(せき)・痰(たん)などの症状がみられる。気管支カタル

出典:小学館
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栄養・生化学辞典

気管支炎
 気管支粘膜の一過性の炎症,もしくは気道の感染症

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

きかんしえん【気管支炎 bronchitis】
気管支粘膜の炎症によって起こる呼吸器の病気。急性と慢性とがあり,両者は原因も,症状,治療法も異なる。
[急性気管支炎]
 しばしば風邪(感冒)にともなって起こり,上気道(・咽腔,喉頭)の炎症である風邪症候群が気管や気管支の粘膜に波及して起こることが多い。いわゆる〈風邪をこじらせた〉状態である。咳と痰がおもな症状であり,発熱はしばしばみられるが,ないこともある。X線写真では,肺炎とちがって陰影を生じない。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

きかんしえん【気管支炎】
気管支粘膜の炎症。痰たん・咳・発熱・胸痛などの症状を呈する。気管支カタル。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

気管支炎
きかんしえん
(せき)と痰(たん)を主症状とする気管支粘膜の炎症で、急性気管支炎と慢性気管支炎に分けられる。

急性気管支炎

ウイルス感染症、ことに普通感冒やインフルエンザの合併症として発症することが多い。起炎菌としては肺炎球菌、インフルエンザ菌などがよくみられるが、インフルエンザに合併するものではブドウ球菌によることが多い。また、肺結核、急性肺炎、気管支拡張症、喘息(ぜんそく)、麻疹(ましん)、急性扁桃(へんとう)炎などの合併症、続発症としてもみられる。
 症状は咳、痰、発熱、胸痛などのほか、原発疾患による症状が加わる。通常は1週間以内に軽快するが、乳児や衰弱した老人では重篤となったり、喫煙者では長引いたりすることがある。激しい咳に対しては鎮咳(ちんがい)剤、喀出(かくしゅつ)困難な痰には去痰剤を用い、膿(のう)性痰には適当な抗生剤を使用する。[山口智道]

慢性気管支炎

痰を伴った咳が1年間に3か月以上続き、少なくとも2年以上みられるものをいい、気管支拡張症、肺腫瘍(しゅよう)、肺結核などの肺疾患によるものは除外される。病理学的には気管支腺(せん)や粘膜上皮杯細胞の肥大および増生による過剰分泌を伴う気管支の慢性炎症である。
 慢性気管支炎はイギリスで大気汚染と関連して重視された疾患で、同国ではこの疾患による死亡率が欧米諸国の5~15倍という高率に達している。原因としては喫煙がもっとも重要で、そのほか大気汚染、塵埃(じんあい)を吸入する職業などがあげられ、遺伝的素因の関与も推察されている。年齢が高くなるとともに、罹患(りかん)率が上昇する。
 診断は病歴と臨床所見に基づいて行われる。X線写真は早期ではほとんど異常影を示さないが、進行すれば全肺野に網状影、線状影が現れ、とくに肺下野に小斑点(はんてん)状陰影、索状影、小蜂窩(ほうか)状影などが現れてくる。気管支造影を行うと、肥大した粘液の腺管が造影されて気管支壁の不整がみられる。患者は通常、長年にわたる咳と痰の病歴を有し、しばしば長年の多量喫煙者である。初期には、冬季に起床後まもなく痰を出し、日中はわずかな粘液痰を喀出するのみで、医師に診察を受けることはほとんどない。やがて咳は一年中続くようになり、気管支感染と気管支肺炎が繰り返され、気管支拡張、肺線維症、肺気腫などの病変を合併し、息切れや呼吸困難を訴えるようになる。治療としては、喫煙の中止を強く説得すべきである。感染のある場合には、適切な抗生剤の投与が有効である。禁煙と、汚染環境から遠ざけ、上気道感染を防止すれば、予防可能な疾患である。
 近年、慢性気管支炎は、肺気腫とともに慢性閉塞性肺疾患(COPD)として一括して扱われる。[山口智道]

慢性閉塞性肺疾患

Chronic Obstructive Pulmonary Diseaseの頭文字をとってCOPDとも称する。有毒な粒子やガスの吸入によって生じた肺の炎症反応に基づく進行性の気流制限を呈する疾患である。有毒な粒子やガスの代表はタバコであり、COPD患者の90%は喫煙歴がある。気流制限は通常進行性で、徐々に呼吸困難を生じる。
 慢性気管支炎、肺気腫は、気流制限が起こると、臨床的に鑑別が困難なので、これらを総括してCOPDの疾患名が用いられるようになった。診断には、慢性的な咳、痰、息切れ、喫煙歴などの問診、画像検査とともに、呼吸機能検査が必要である。治療には禁煙が重要で、気管支拡張薬吸入、ステロイドなどが使われる。[山口智道]

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精選版 日本国語大辞典

きかんし‐えん キクヮンシ‥【気管支炎】
〘名〙 ウイルスや細菌によって起こる気管支粘膜の炎症。発熱、悪寒があり、気管内に疼痛を感じ、咳と痰、食欲不振、頭痛などの症状を伴う。気管支カタル。
※毎日新聞‐明治二三年(1890)五月一一日「即ち此病よりして気管支炎或は肺炎〈略〉等を起すことありて」

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