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母音【ぼいん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

母音
ぼいん
vowel
子音の対となる音でるが,音声学的に両者を截断することはかなりむずかし。音節主音となるもの,きこえの大きいものなどの諸説があるが,口むろや咽頭の調音点で閉鎖や狭いせばめの起らない音,ただし,[h][ɦ]や半母音の[j][w]などは含まない,とする説が普通。しかし,結局はその言語にいて,音韻論的にみて母音にあたる音声であるかどかという観点を導入しなければ決められない。 K.パイクは vowelを音韻論的母音の,vocoidを音声学的母音の術語として用いているが,これによると vocoidは,空気が舌の中央を通って口から流れ去る際,口において摩擦的噪音を生じない音をさし,[h][ɦ][j][w]など,普通は母音とされていない音も vocoidに含まれることになる。母音は,一般に舌の前後および高低の位置と唇の丸めの有無によって分類される。たとえば[u]は,円唇・奥舌・狭母音である。

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デジタル大辞泉

ぼ‐いん【母音】
言語音の最小単位である単音の分類の一。呼気口腔咽頭での閉鎖や狭めをうけずに流れ出る音。口の開きや舌の位置、口蓋帆による鼻腔への通路の開閉などによって音色が変わる。一般に有声音。現代日本語では、五つ。⇔子音

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ぼ‐おん【母音】

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世界大百科事典 第2版

ぼいん【母音 vowel】
声道(声門より上の咽頭,口腔,鼻腔を含めた部分)において,流れ出る空気が妨害されることなく発せられる言語音。口の開きや舌の構えの変化にともなって,口腔内に作られる共鳴室の形状により音質が定まる。これは声道において流れ出る空気の妨害が行われる子音とは区別される。調音的に母音は,(1)舌の形,(2)唇の丸め,(3)軟口蓋の位置により分類される。(1)舌の形は,(a)舌の位置が口蓋に最も近いものを高母音high,遠いものを低母音lowとし,その中間を中母音midとする。

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大辞林 第三版

ぼいん【母音】
言語音の分類の一。声帯の振動で生じた有声の呼気が、咽頭や口腔内の通路で閉鎖や狭めをうけずに響きよく発せられる音。現代日本語の共通語ではア・イ・ウ・エ・オの五つに区分する。ぼおん。母韻。 ⇔ 子音 〔西周にしあまね「百学連環」(1870~71年)で英語 vowels の訳語とした〕

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ぼおん【母音】

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日本大百科全書(ニッポニカ)

母音
ぼいん
子音に対する単音の二大分類の一つ。(1)音響的には周期波である楽音、(2)聴覚的には相対的に「聴こえ」が大きく、比較的快感を覚えるもの、(3)生理的には声道におけるいずれの部位にも閉鎖やせばめなどによる障害を伴わないもの、などと定義されるが、これらの分類基準には多くの問題点がある。
 調音的観点からの分類はもっとも歴史が古いため、一般に広く利用されており、次の3点が主たる要素に数えられている。(1)舌の位置――「イ、エ」のように口蓋(こうがい)に向かって前舌面が持ち上がるものを前舌(front)、「オ、ウ」のように後舌面が持ち上がるものを後舌(back)、「ス、ツ、ズ」などに含まれる「ウ」のように両者のほぼ中間にあるものを中舌(central)とする。(2)開口度――下あごの開きに応じて小さいほうから順次[i]のような狭(close)、[e]のような半狭(halfclose)、[ε]のような半広(half-open)、[a]のような広(open)の4段階を区別する。(3)唇の形状――[o]のように丸めを伴うものを円唇、しからざるものを非円唇とするが、後者をさらに[i]などのように口唇を積極的に左右へ引くもの(平唇)と、しからざる[a]などのごときもの(非平唇)とに下位区分する説もある。
 イギリスのD・ジョーンズが自らの録音を付して公にした「基本母音」をはじめとして、現在外国語教育などにおいてもっともよく利用されている母音図(図A)などは、すべて以上の観点から分類されたものである。なお、前述の3点以外にも、種々な付帯的性質によって、(4)口蓋帆を下げることにより呼気の一部を鼻腔(びこう)にも流出させる鼻音化、(5)舌尖(ぜっせん)を歯茎または硬口蓋に向けて持ち上げるか、そり返らせるそり舌化、(6)声帯振動を伴わないように声門を開いて調音する無声化などがあげられる。
 一方、音節の頂点形成機能の観点からは、相連続する母音で日本語の愛[ai]のように単一母音が互いに別個の音節を形成する母音隣接(hiatus)と、英語のI[a]のように共に同一の音節を形成する複合母音の別を生ずる(図B)。このうちで単一母音にはさらに相対的な長さの差によって、戸[to](短母音)と塔[to:](長母音)が区別される。一方、複合母音では二重母音がもっとも一般的で、音節形成上、主副の差を生ずるため、それぞれ音節主音([a])、音節副音([])と称する。[城生佰太郎]
『城生佰太郎著、金田一春彦監修『音声学』(1982・アポロン音楽工業社) ▽服部四郎著『音声学』(1984・岩波書店) ▽小泉保著『改訂 音声学入門』(2003・大学書林)』

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