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段・反・端【たん】

精選版 日本国語大辞典

たん【段・反・端】
〘名〙
① 土地の面積の単位。
(イ) 古代・中世の田積の単位。曲尺方六尺(一・八メートル)を一歩(三・三平方メートル)として、三六〇歩の面積。大化改新より太閤検地に至る。ただし奈良時代の一尺(令の小尺、すなわち和銅の大尺)は曲尺より約二二分(六ミリメートル)短いから計算上面積も小さくなる。奈良時代およびそれ以前には、高麗尺(こまじゃく)で方六尺を一歩とし、二五〇歩を一段とする制(高麗尺すなわち令の大尺は、和銅の大尺すなわち令の小尺の一尺二寸にあたる)、高麗尺方五尺を一歩とし、三六〇歩を一段とする制、和銅の大尺方六尺を一歩とし、三六〇歩を一段とする制の三方法があったが、いずれの制によっても一段の面積は同じである。なお収穫する稲の量を基準として、稲一束(穀一石・米五升)を得る田積を一代(しろ)として、五〇代を一段とする方法も広く後世まで行なわれた。
※令義解(718)田「凡田。長卅歩。広十二歩為段。十段為町」
(ロ) 太閤検地以後の田積の単位。三〇〇歩を一段とする。天正年間から文祿・慶長年間にかけて全国的規模で行なわれた豊臣秀吉の検地では曲尺方六尺三寸を一歩とし、三〇〇歩を一段とした(六尺五寸とする史料もある)。江戸時代に入っての検地では、方六尺を一歩とし、これが明治政府に引き継がれた。
※伊勢国渡辺文書‐就伊勢国御検地相定条々・文祿三年(1594)六月一七日(古事類苑・政治七六)「一田畑屋敷六尺三寸棹を以、五間に六十間、三百歩を壱反に可検地事、〈略〉一〈長六拾間 横五間〉此歩三百坪壱反也」
② 布帛の長さの単位。
(イ) 古代・中世、布(ぬの)の長さの単位(絹織物の単位は疋)。一巻(ひとまき)をいう。広狭・材質・産地などによって長さは一定せず、年代により大きく変わるが、養老令の規定では、令の小尺すなわち和銅の大尺ではかって、調布(調として納める布)は幅二尺四寸で長さ五丈二尺を一端とし、庸布(庸のかわりに納める布)は二丈六尺を一端とする。
※令義解(718)賦役「布二丈六尺。並二丁成絇屯端。〈謂。〈略〉布五丈二尺曰端也〉」
※源氏(1001‐14頃)若菜上「ならの京の七大寺に御す行、布四千たん、この近き都の四十寺に、絹四百疋をわかちて」
(ロ) 布帛の長さの単位。ふつう、一人分の衣服の料とする衣。幅九寸。絹物は三丈ないし三丈二尺。反物の尺は、江戸初期まで曲尺(かねじゃく)を用い、のちに呉服尺・鯨尺を用いるようになった。また、長さは、統一されるまで変化が多かった。
※身のかたみ(室町中頃)「ぬのなど人にいだされ候はば、越中・越後・宇治ぬのなどやうなるものは、十たん五十たん百たんもしんじゃう候し時は、さがみ入道殿めしよせられ御らんじ候き」
③ 距離の単位。六間(一町の十分の一)にあたるか。約一一メートル。
※小右記‐寛仁三年(1019)一一月二三日「権左中弁来言、造大垣事等、長門国申請可五段
※平家(13C前)一一「海へ一段(たん)ばかりうち入れたれども、猶扇のあはひ七段(たん)ばかりはあるらんとこそ見えたりけれ」
④ 和船の帆の大きさの単位。中世から近世初期までは筵(むしろ)帆を使用し、およそ三尺幅を一単位として長さに無関係に一反と称した。一七世紀後期以後は木綿帆が主用され、一反の幅は三尺三寸から二尺までがあり、一定しなかったが、一九世紀以後は松右衛門帆の普及で二尺五寸幅にほぼ統一された。長さに関係のないことは筵帆と同様である。
※浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)上「沖に何まつ檜垣作十四五端の廻船に」
⑤ 「たんもの(反物)」の略。
※雑俳・あふむ石(1839)「よっぽどよい・反(タン)なり袖へ当てみる」

出典:精選版 日本国語大辞典
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