Rakuten infoseek

辞書

標準語【ひょうじゅんご】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

標準語
ひょうじゅんご
standard language
一般には共通語一定規制を加えた理想的とされる言語をいうが,学者により,時代により意味が異なる。明治期には,教養のある東京の人の言葉の意味に使われたが,昭和になると,標準語はまだ日本には存在せず,将来つくるべき理想の言語であるという見方が広まった。その後,「標準語」を理想言語と考え,現実に共通の伝達手段となっているものを「共通語」と呼んで区別する立場,あるいは実質内容に差は認めないが,規範ニュアンスを避けるため「共通語」を「標準語」の代りの用語として使う立場などが現れた。現実に今日の日本には,名称はともあれ,方言にはない文字言語と,多くの文化語彙をそなえた超方言的性格の言語が,かなり規範的な存在として全国に浸透しつつある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

ひょうじゅん‐ご〔ヘウジユン‐〕【標準語】
一国の公用文や教育・放送などで用いる規範としての言語。標準語の普及を目的として文部省が編した小学校の「国定読本」(明治37~昭和24年)は、東京山の手地区に行われる、教養ある階層の言語に基づいている。なお「標準語」という用語は、明治23年(1890)に岡倉由三郎が最初に使った。→共通語

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

ひょうじゅんご【標準語】
一国の教育,放送,行政などに使われる模範的な言葉。首都や文化的中心地の言葉が基盤となることが多い。標準語は,印刷された書き言葉として,近代国家確立と結びついて普及することが多いが,今は放送での話し言葉における標準も重要である。アフリカなど現代の新興独立国では,まずどの言語を〈公用語〉として採用するかが問題になり,現地語(土着語)を採用した場合には,どの部族,地域,階層の言葉を標準語にするかが問題になる。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

ひょうじゅんご【標準語】
音韻・語彙・語法などすべての面で国語の規範として尊重され、教育・法令などの公用語として用いられる言語。制定にあたっては、一国内で共通語となっている言語がもつ欠点を、何らかの機関によって是正するという人為的操作が必要となる。 → 共通語

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

標準語
ひょうじゅんご
ある国またはある言語集団で、公的生活において規準となるような、音韻・語彙(ごい)・文法等を備えた言語。どんな言語でも日常生活の言語はなんらかの方言差をもっているのが常であるが、公的な伝達理解のためや学校教育のためなどには、その言語集団全員に共通的で規準となる言語が求められる。具体的には中央語に近いある方言をとり、洗練を加える方式が用いられる。そのような理想上の言語を標準語という。
 以上のような考え方から、標準語は実在的でなく、文章語、教科書のことば、訓練を受けたラジオ・テレビのアナウンサーのことばなども、全国に普遍的なことばという意味では、共通語というほうがよい、標準語は共通語の謂(いい)にほかならないと主張されている。
 英・独・仏・中など諸言語のなかでの標準語論もかまびすしいが、日本語の場合、東西方言の対立、旧社会階層の分離などの要因から、古代前期(奈良時代)には大和(やまと)のことばが、古代後期(平安時代)から中世・近世前期には京都のことばが中央語と考えられたといってよい。近世後期(江戸時代後半)から江戸語が中央語の座につき、明治維新後も多様な方言の対立のなかから前記の公的生活、教育に用いる言語が模索された結果、東京の教養ある階層のことばを素地とするという考え方が支配的になって今日に至っている。しかしなお、音韻、アクセント、語彙、語法など流動性が強く、論議が絶えない。[林 巨樹]
『石黒魯平著『標準語』(1950・明治図書) ▽大石初太郎・上村幸雄編『方言と標準語』(1975・筑摩書房) ▽真田信治著『標準語の成立事情』(1987・PHP研究所)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

ひょうじゅん‐ご ヘウジュン‥【標準語】
〘名〙 (standard lauguage の訳語)
① その国または社会の公的生活における言語の規範となるもの。一般に、方言の中から選ばれた言語を基礎として、これに修整・整理を加えた形で定まる。〔日本語学一斑(1890)〕
② 東京の山手方言に基盤を置き、各地方言に対し全国の共通語として用いられ、日本語を代表するものと考えられている言語。→共通語
※蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉四「標準語使へ云うたら使はんことないけど」
[語誌]英語教育の先駆者岡倉由三郎が、①に挙げた「日本語学一斑」で用いたのが古く、国語学者上田万年が、「標準語に就きて」(一八九五)を発表したのを契機に一般化した。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

標準語」の用語解説はコトバンクが提供しています。

標準語の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.