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極楽【ごくらく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

極楽
ごくらく
sukhāvatī
原意は,幸福のあるところ。この国の教主は阿弥陀仏。また「浄土」とも呼ばれる。元来,浄土とは,清浄な国土すなわち仏の国土という意。そこで浄土には,阿 閦 (あしゅく) 仏の妙善浄土,薬師仏の浄瑠璃世界,釈迦仏の霊山 (りょうぜん) 浄土,毘盧遮那 (びるしゃな) 仏の蓮華蔵世界,阿弥陀仏の極楽浄土などがある。ところが阿弥陀仏信仰が盛行すると,浄土といえば阿弥陀仏の極楽浄土をいうようになった。地獄の信仰は前 3000年頃,チグリス=ユーフラテス川流域に栄えたシュメール族の間に見出されるのに対し,極楽の信仰は1世紀頃,インドで起ったようである。『無量寿経』『阿弥陀経』『観無量寿経』などをはじめ,浄土教の経論釈に詳しく描かれている。地獄は仏教諸宗派が共通に採用するが,極楽は浄土教だけが説く。また地獄はこの地下にあり,極楽ははるか西方の十万億土かなたにあるとされる。あふれる水,緑したたる木々から放つ色とりどりの光,光とそよ風の戯れ,宝石で造られた楼閣,美しい音楽といった世界として描かれている。この世界には,弥陀の救いに疑惑をいだく者が生れる辺地 (へんじ) ,疑城,懈慢,胎宮 (たいぐ) などと呼ばれる「はずれ」が存する。

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デジタル大辞泉

ごく‐らく【極楽】
《〈梵〉Sukhāvatīの訳》仏語。阿弥陀仏の浄土。西方十万億土のかなたにあり、広大無辺にして諸事が円満具足し、苦患(くげん)のない、この上なく安楽な世界。浄土教の理想とする仏の国で、念仏を唱えれば、阿弥陀仏の本願力によってこの浄土に往生するという。西方浄土極楽安養浄土極楽界。極楽浄土。
安楽でなんの心配もない状態や境遇。また、そういう場所。「この世の極楽を味わう」⇔地獄

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション

ごくらく【極楽】
熊本の米焼酎。減圧蒸留酒と常圧蒸留酒の2種類がある。原料は米、米麹。アルコール度数20%、25%、35%、40%。蔵元の「林酒造場」は江戸中期創業。所在地は球磨郡湯前町下城。

出典:講談社
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デジタル大辞泉プラス

極楽
熊本県、有限会社林酒造場が製造する米焼酎。

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世界大百科事典 第2版

ごくらく【極楽】
阿弥陀仏の浄土の名。サンスクリットではスカーバティーsukhāvatī。大乗仏教になって多くの仏菩薩が考えだされるようになったとき,それぞれの仏菩薩がそれぞれの浄土をもつという思想が現れた。そのなかでも阿弥陀仏の西方極楽浄土は阿閦(あしゆく)仏の東方妙喜国と並んで特異なものである。《阿弥陀経》によると,阿弥陀の浄土は西方,十万億の仏土を過ぎたところにあり,苦はなく楽にみちているので極楽と名づけられる。

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大辞林 第三版

ごくらく【極楽】
sukhāvatī の訳〕
「極楽浄土」の略。
安楽で何の心配もない場所や境遇。天国。 ⇔ 地獄 「朝湯に入り寝て暮らせるとは-、-」 「聞いて-見て地獄」

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日本大百科全書(ニッポニカ)

極楽
ごくらく
阿弥陀仏(あみだぶつ)が住居(すまい)する世界(浄土(じょうど))のこと。サンスクリット語スカーバティーsukhvatの訳で、「幸福のある(ところ)」という意味が、阿弥陀仏の国土をさす固有名詞となった。阿弥陀仏がまだダルマーカラ(法蔵(ほうぞう))とよばれる求道(ぐどう)者であったとき、誓願をたてて、あらゆる人々を救おうとし、それが成就(じょうじゅ)するまでは悟りの境地には入らないと宣言する。やがてその願いが完成して、阿弥陀仏はその仏国土すなわち極楽に住んでいる。そこは、あらゆる苦しみや災いのない安楽な世界であり、念仏する者は死後この世界に生まれて仏となることができるという。極楽世界、極楽浄土、安養(あんにょう)浄土、安楽国ともいう。
 極楽浄土を説く代表的経典は『無量寿経(むりょうじゅきょう)』『観(かん)無量寿経』『阿弥陀経』などであって、とくに浄土宗、浄土真宗の根本経典となっている。『無量寿経』には詳細な極楽の描写が記されているが、『阿弥陀経』によれば、「これより西方、十万億の仏土を過ぎて、世界あり、名づけて極楽という」とあり、「その国の衆生(しゅじょう)にはもろもろの苦しみあることなく、ただもろもろの楽しみを受く。ゆえに極楽と名づく」と説かれている。極楽には七重の石垣(欄楯(らんじゅん))をはじめ、数多くの建物や庭園が金銀などの宝石類によって飾られ、整然と配置されていて豪華絢爛(ごうかけんらん)である。世俗社会からみると富裕階級の生活が理想化され、誇張されて描写されている。極楽の自然の記述は、罪や汚れのない清らかな描写だけでよいと思われるが、これには経典の成立した地域性を考慮しないと理解ができない。また、一方、財産や住宅に執着する気持ちもなければ、自分のものとか、他人のものとか、区別する心すら生じない世界としており、空観(くうがん)の影響と思われる。『観無量寿経』には、罪深い極悪な者でも、臨終(りんじゅう)に一声、阿弥陀仏の名をよぶことによって極楽に往生(おうじょう)できると説いているように、一般庶民を極楽へ導き入れるための叙述がきわめて具象的であるのも特色といえよう。極楽が西方にあるとするのは、インド周辺の思想と関連し、時間・空間の考え、太陽崇拝などの影響も考えられる。ペルシアの太陽神話やミトラ神信仰に起源を求める学説もあるが、おそらくインド、イランの共通文化の基盤から発展したものであろう。
 中国に入って唐代の曇鸞(どんらん)、善導らによってとくに提唱された。日本では源信が『往生要集』のなかで、地獄を克明に描いて極楽を浮き彫りにしている。とくに法然(ほうねん)(源空)、親鸞(しんらん)によって力説されて、浄土信仰は極楽信仰が中心となり、ほかの仏の浄土信仰は影が薄くなってしまった。[石上善應]

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精選版 日本国語大辞典

ごく‐らく【極楽】
〘名〙
① (sukhāvatī の訳語) 仏語。阿彌陀仏の浄土。この世界の西方、一〇万億の仏土を経たかなたにあるという、一切の苦患を離れた、諸事が円満具足している安楽の世界。ただし、この浄土の、仏土としての類別には諸説がある。心配や悩みなどがなく安楽であること、非常におちついた楽しい境遇であること、また、この上もなく楽しい状態や場所などのたとえにも用いられる。安養国。安楽国。極楽安養浄土。極楽界。極楽国。極楽城。極楽浄土。極楽世界。西方浄土。
※超日明三昧経巻上跋‐天平一五年(743)五月一一日「願七世父母六親眷属、契会真如、馳紫輿於極楽
※霊異記(810‐824)下「庶はくは、地を掃ひて共に西方の極楽に生まれ」
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「寝酒の一盃(いっぺへ)ツツも呑んで、快く寝るのが極楽(ゴクラク)よ」 〔阿彌陀経〕
② 遊里の俗称。特に、江戸吉原のことをさしていう。
※雑俳・柳多留拾遺(1801)巻一四「ごく楽と此世の間いが五十間」
※古本説話集(1130頃か)一「極楽うたがひなく、めでたくて、うせさせたまひしかば」
※雑俳・柳多留‐七一(1819)「極楽へ落ても鼠地獄なり」
⑤ 糴(かいよね)(貯米)売りの一形式。特に、売り渡しの場合、最低価格の制限をきめて、そのことを買人側に明らかにしたもの。
⑥ (①に生えているというところから) 蓮、蓮根(れんこん)のこと。
[語誌](①について) (1)原語 sukhāvatī は「幸ある所」の意。漢訳には妙楽、安養など数種あるが、羅什や玄奘の浄土教典における訳語「極楽」が浄土教の流布に伴って定着した。「観無量寿経」に極楽往生の者をその行業によって上品上生から下品下生まで九品(九段階)に分けて説くので九品浄土ともいった。
(2)奈良朝から平安朝前期には、仏教的文献以外ほとんど用例がない。平安時代中期、源信「往生要集」以後広く用例が見られるようになる。
(3)極楽と天国は別で、仏教では天は迷界に属し、浄土ではない。

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