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【かく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


かく
case
広義では,名詞およびそれに準じる言語要素が文のなかで他の単語に対してもつ関係,狭義では,同上の関係の違いが名詞およびそれに準じる機能をもつ単語の形のうに反映し,語形替変の体系,すなわち曲用をもつ文法範疇をいう。格の定義は学者によりさまざまであるが,一応,広義のほうは「格関係」と呼び,「格」は狭義のほうに限るとする。格関係は,名詞および名詞に類する機能をもつ単語が文において働くときにはなくてはならぬもので,格に限らず,前置詞,語順その他の言語的手段として,すべての言語に存在している。日本語では,格関係は一種の後置詞ともいえる格助詞 (ガ,ノ,ニ,ヲなど) によって表わされるが,花ガ,花ノ…において,「花」という独立に形を変えず使われうる形が取出され,しかも花ダケガのように,中間に別の単語が入りうるなど,結びつきがゆるく,「花」も格助詞も単語とみなしうるものである。したがって格はないことになる。トルコ語の ev「家ガ」,ev-i「家ヲ」,ev-in「家ノ」,ev-e「家ヘ」,ev-de「家デ」,ev-den「家カラ」では,常に共通要素-i,-in,-e,-de,-den (ただし母音調和あり) が取出される点,日本語に近いが,evと-iなどとの間はより緊密で別の単語が入りえないから,-iなどは接辞であり,ev-i全体で1単語と認められる。したがって,1種類の規則的曲用による格をもつといいうる。サンスクリット語では融合度が強く,典型的な8つの格をもつ。上の3言語の代表する類型の境界は明確なものではなく,また格をもっていても,他に格関係を表わす手段ももっているのが通例。フィンランド語は 15,ハンガリー語は 24の格をもつが,文法的格は3~4個で,大部分は場所的な格である。

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デジタル大辞泉

かく【格】
地位。身分。また、等級。「が上がる」「が違う」「グループのリーダー
物事の仕方。流儀。
「その―で行くと川へ落ちれば必ず死ぬ事になる」〈漱石吾輩は猫である
決まり。規則。法則。
「―ニハズレル」〈和英語林集成
case》文法で、名詞・代名詞・形容詞などが文中においてもつ他の語との関係。主格所有格目的格など。いくつの格が立てられるかは言語によって異なる。
論理学で、三段論法の形式。大前提小前提に共通の媒概念(中概念)の位置によって定まる。

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かく【格】[漢字項目]
[音]カク(漢) コウ(カウ)(慣) ゴウ(ガウ)(慣) キャク(呉) [訓]いたる いたす ただす
学習漢字]5年
〈カク〉
組成された物事の本質をなすもの。「骨格人格性格体格
そのもののかもし出すすぐれた個性。「格調品格風格
がちっとはめこまれた一定の枠。規則・基準・地位・等級など。「格外格式格別家格規格厳格資格失格昇格正格適格同格破格別格本格
本質までつきつめる。いたす。「格物致知
止める。固定する。「格納
(「挌(かく)」と通用)取っくみ合う。うつ。「格技格闘
文法で、自立語の関係を表す語。「主格賓格目的格
〈キャク〉法令。「格式
〈コウ・ゴウ〉細い木を方形に組み合わせてつくったもの。「格子(こうし)格天井(ごうてんじょう)
[名のり]きわめ・ただ・ただし・つとむ・のり・まさ

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きゃく【格】
奈良・平安時代律令の追加法令。律令の追加・修正の必要があるとき、詔勅太政官符の形式で公布した。また、それを編集した書物。

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きゃく【格】[漢字項目]
かく

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こ【格】
障子の桟や格(ごう)天井などの骨組みのように、縦横に組んだもの。
階段やはしごなどの、足を掛けて上り下りするための横木。
碁盤将棋盤縦横に引いてある線。

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こう【格/較】[漢字項目]
〈格〉⇒かく
〈較〉⇒かく

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世界大百科事典 第2版

かく【格 case】
言語学の用語。文の中で,名詞や代名詞(または名詞句)の表す事物と,別の名詞などの表す事物,あるいはその文の述語の表す動作や属性との間の関係は,言語によって異なる方法で表される。最も一般的な用法では,そうした関係が名詞や代名詞の語形変化という形で表される場合に〈格〉という用語が使われる。たとえば,ラテン語でpuellamは〈少女を〉といった意味で,その〈を〉に該当するのは‐(a)mのあたりであり,かつ,前の部分(語幹)との間の境界線があまり明確でない。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かく【格】
そのものの値打ちによってできた段階・位・身分・等級など。 「 -が違う」 「 -が上がる」
きまり。法則。規則。方式。 「凡およそ世間出世の-をこえて-にあたるにあたらずと云事なし/沙石 10
やりかた。手段。流儀。 「江戸の-にて盃をさしたるおやまを/滑稽本・膝栗毛 5
〔case〕 文法で、名詞・代名詞などが、文中で他の語に対してもつ関係。日本語では、「が・の・に・を」などの格助詞が格の関係を示す。また印欧語では、語形変化や前置詞によってそのような関係を示す。例えばラテン語には、主格・呼格・属格・与格・対格・奪格の六つの格がある。
〘論〙 〔figure〕 三段論法で、大小両前提に含まれる中概念の位置によって分類される四種の形式。
律令制下で、律令の規定を改めるために出された臨時の法令。きゃく。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

きゃく【格】
奈良・平安時代、律令の不備を補うために臨時に出された詔勅や官符。また、それらを編纂した書。「弘仁格」「貞観じようがん格」など。

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こ【格】
障子や格子の桟。子
格天井ごうてんじようの竿材。また、それぞれの格子。
梯子はしごの横木。 「階はしの-をななめにおりくだりて/著聞 14

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精選版 日本国語大辞典

かく【格】
〘名〙
① きまり。法則。法式。規則。
※米沢本沙石集(1283)一〇末「凡(およそ)世間出世の格(カク)をこえて格にあたるにあたらずと云事なし」 〔礼記‐緇衣〕
② くらい。地位。身分。程度。等級。
※日葡辞書(1603‐04)「ソノ ヒトノ cacuga(カクガ) ヨイ、または、ワルイ」
※家(1910‐11)〈島崎藤村〉上「家の格が違ひます」
③ 同じような仕方。流儀。手段。
咄本・露休置土産(1707)一「よいあいさつ、出来た出来た。此後も其格(カク)にあいしらへよ」
※安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三「去年の仕初(しぞめ)に勧進帳を見せた格(カク)でござへますがいいおもひつきじゃアござへませんか」
④ 品格。風格。
※中華若木詩抄(1520頃)上「此詩は、常の格ではないぞ、異相な詩と云こと也」
奈良・平安時代、律令を執行するため、時に応じて発せられた修正、補足の命令。律・令・格・式の一つ。→格(きゃく)
⑥ 方形の囲い。区画。また、骨組み。
※米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「車中の両側を六格に別ち、毎格に二人を容(いる)る」
⑦ 文法で、文中のある語句(特に名詞・代名詞)が他の語句に対してもつ文法上の関係。主格、述格、連体格など。〔小学日本文典(1874)〕
⑧ 論理学で、三段論法の形式。大小両前提に共通な媒概念(中概念)の位置によって、各種の形式に分類できる。
⑨ 商品取引所の語。商品の各銘柄の内から一定の標準品を選び、これに比して定めた各銘柄それぞれの品質、値段の差。→格付け

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きゃく【格】
〘名〙 令制において律・令の不備を補い、改正するために出された臨時の単行の法令。詔勅、太政官符の形式で発令された。
※続日本紀‐慶雲三年(706)二月己亥「五世王朝服、依格始着浅紫

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こ【格】
〘名〙 (語源は「子」か)
格天井(ごうてんじょう)の竿材。または、格天井の一つ一つの格子。
※今昔(1120頃か)二七「天井の組入の上に〈略〉組入れの子毎に顔有り」
② 梯子(はしご)の足をかける横木。
古今著聞集(1254)一四「寝殿の前をへて階(はし)の子をななめにおりくだりて」
障子の骨。または、格子の桟(さん)
※咄本・詞葉の花(1797)どらむすこ「此格子のこを一本ぬいて置きますから」
④ 碁盤や将棋盤の面に縦横に引いた線。

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