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格式【きゃくしき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

格式
きゃくしき
古代法制の一つ。中国に起源をもち,「律」「」と相まって体系をなす。「格」は律令の補充法で,「事の旨のやや大なる」もの,「」は施行細則で,「事の旨のやや小なる」ものをいう。ともに詔勅または太政官符の形式で必要に応じて臨時に制定された。「格」は,(1) 『弘仁格』 (→弘仁格式 ) は大宝1 (701) ~弘仁 10 (819) 年を収録。 (2) 『貞観格』 (→貞観格式 ) は弘仁 11 (820) ~貞観 10 (868) 年を収録。 (3) 『延喜格』は貞観 11 (869) ~延喜7 (907) 年を収録,の3回にわたり編集事業が行われた。さらに 10~11世紀にかけて,これら (1) ~ (3) の3代の格を部門別に類聚した『類聚三代格』が編纂され,世に珍重された。「格」編集の特色は,太政官符などの法令をほとんど原形のままに収録した点があげられる。「式」は実務の運用上,「令」と密接な関係にあるはずであったが,その整備は遅れがちであり,当初は「例」「別記」と称する諸官庁の慣行例を整備して行政上の実用に供した。「格」とともに弘仁,貞観2代の「式」が編纂されたが,いずれもその編集は遅れがちであった。次いで延長5 (927) 年藤原忠平らは醍醐天皇のを受けて,弘仁,貞観の2式を集大成した『延喜式』を撰進した。しかし前法との調整のため,施行されたのは康保4 (967) 年であった。「式」編集の特色は,諸法令の原形はとどめず,その結論だけを個条書にまとめた点にある。このほかに,各官庁ごとに規定した「諸司式」地方官の交代に関する「交替式」 (→延喜交替式 , 延暦交替式 , 貞観交替式 ) ,公家の年中行事に関する「儀式」 (→新儀式 ) もあった。

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デジタル大辞泉

かく‐しき【格式】
身分・家柄などによって定まっている礼儀や作法。また、身分や家柄。「格式を重んじる」「格式のある家」
きゃくしき(格式)1

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編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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きゃく‐しき【格式】
律令を補足・修正するための法令。格(きゃく)と式。かくしき。「弘仁格式」→格(きゃく)
かくしき(格式)1

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世界大百科事典 第2版

かくしき【格式】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

きゃくしき【格式】

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大辞林 第三版

かくしき【格式】
社会的に格付けされた身分・階層などに応じた生活上のしきたりや礼儀作法。また、身分・家柄。 -を重んじる
身分や家柄によって決められていた儀式などについての決まり。 -をしらず、礼儀を存ぜざるはおほし/沙石 一〇・古活字本
和歌などの作法上のきまり。
きゃくしき格式

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きゃくしき【格式】
格と式。基本法典たる律令の補助法。格は律令の追加修正法、式は施行細則をいう。
かくしき(格式)に同じ。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

格式
きゃくしき
格は律令(りつりょう)を改訂増補するための追加法令。式は律令および格の施行細則。弘仁(こうにん)・貞観(じょうがん)・延喜(えんぎ)の各格・式がある。平安初期から院政期に至る律令制の解体期を格式時代とよぶこともある。[編集部]

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精選版 日本国語大辞典

かく‐しき【格式】
〘名〙
① 格と式。きまり。規則。→きゃくしき①。〔北史‐蘇威伝〕
② 身分や家柄によって公に決められていた儀式やきまり。
※米沢本沙石集(1283)一〇末「すべては礼義をしらず、格式(カクシキ)を弁(わきま)へざるは云かひなし」
※西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉外「固より王家の許允(きょいん)は唯礼典に供するのみにて其有名無実なるは万人の知る所なれども其格式を変ずること能はず」
③ 身分や家柄。地位や資格。
※わらんべ草(1660)一「夫狂言者、建格式於舞曲之外、寓実理於戯言之中、但需笑、誇目者、此芸之害也」
※刑余の叔父(1908)〈石川啄木〉二「高田家の方が私の家よりも、少し格式が高かったさうである」
④ 和歌、文章などの作法上のきまり。
※ささめごと(1463‐64頃)下「さればまことの道に入れる歌人は、格式のほかの事おほかるべし」
[語誌](1)カクは「格」の漢音、シキは「式」の呉音よみ。鎌倉時代以降、「格」「式」それぞれの常用字音が選択された結果生じたものと考えられる。
(2)本来は定められたきまりを表わす語であるが、特に身分や家柄に関するきまりをいうところから、近世以降、封建社会において制度により定められた(あるいは慣習により付随する)家柄や身分などの資格を表わす用法が生じた。この意味での格式は、「高い━低い」と表現され、これによって頭髪や服装などの風俗が異なり、席次や準拠すべき礼式が決まった。

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きゃく‐しき【格式】
〘名〙 (「きゃく」は「格」の呉音)
① 格(きゃく)と式(しき)。律令の補助法令。「格」は、臨時に律令の改正・補充をした単行法令。また、それを編纂したもの。「式」は、律令の施行細則で、諸官庁の事務規定とされたもの。かくしき。
※続日本紀‐神亀元年(724)一〇月丁亥「准量格式。合公験
※徒然草(1331頃)一四七「灸治、あまた所になりぬれば、神事に穢(けがれ)ありといふこと、〈略〉格式等にも見えずとぞ」
[補注]刑罰法である「律」、教令法である「令」とあわせ「律令格式」の語によって、成文法の体系をいう。日本での律令格式の編纂は、中国の律令法を模して行なわれた。→「かくしき(格式)」の語誌

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旺文社日本史事典 三訂版

格式
きゃくしき
律令の補助法規,格は律令の改正・追加法令,式は律令と格の施行細則
詔勅や太政官符の形式で発布。たとえば,ふつう墾田永年私財法といわれている法令は743(天平15)年に格として出されたものである。格式を集成したものに,『弘仁格式』『貞観 (じようがん) 格式』『延喜格式』があり,これらを総称して三代格式という。また,この三代格を集成分類した『類聚三代格』は重要な史料集である。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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