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条件【じょうけん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

条件
じょうけん
法律行為の効力の発生または消滅を成否不確実な将来の事実によってもたらそうとする法律行為の約款をいう。たとえば,「入学したら学資を出してやる」という場合の「入学したら」という付款 (停止条件) ,また「落第したら学資をやらない」という場合の「落第したら」という付款 (解除条件) がこれである (民法 127~130) 。条件はその成否が不確定な点で,同じ法律行為の付款でも将来必ず到来することが確実な期限とは異なる。法律行為に条件をつけることは,契約自由の原則ないしは私的自治の原則からして有効である。ただし,身分行為 (たとえば婚姻) についての条件は無効である。なお,特殊な条件としては,不法条件,不能条件,随意条件などがある (132~134条) 。

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条件
じょうけん
condition
あることが成立または生起するために満たされるべき規定のなかで,直接的原因ではなく制約となるもの。命題A ならば B である ( AB と書く) 」が成り立つときに条件 AB の十分条件であるといい,その裏命題「 A でないならば B でない ( ~A⊃~B ) 」が成り立つときに条件 AB の必要条件であるという。両命題がともに成り立つときに条件 AB の必要十分条件であるという。ある命題とその対偶命題は同義であるから,上の命題が成り立つならば,その対偶「 B でないならば A でない ( ~B⊃~A ) 」が成り立つので条件 BA の必要条件となる。また裏命題の対偶が逆命題であって,両命題は同義であるから,逆命題「 B ならば A である ( BA ) 」が成り立てば条件 AB の必要条件となる。一般に,ある命題が成り立っても,その逆命題は必ずしも成り立たないが,逆命題も成り立つときに,条件 AB の必要十分条件であり,また条件 BA必要十分条件となる。数学では,特定の条件のもとでのみ成り立つときに「条件つき」といい,無条件に成り立つときに「絶対」という。物理現象などの記述では,その現象が起る条件を明記しなければならない。

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デジタル大辞泉

じょう‐けん〔デウ‐〕【条件】
約束や決定をする際に、その内容に関しての前提や制約となる事柄。「条件をのむ」「条件をつける」「一日だけという条件で借りる」「条件のいい会社」
ある物事が成立・実現するために必要な、または充分な事柄。「いつ倒産してもおかしくない条件がそろっている」「一定の条件を満たす物件」「条件が整う」
法律行為の効力の発生または消滅を、発生するかどうか不確定な将来の事実にかからせる付款(ふかん)。また、その事実。「入学したら学費を出す」などがこれにあたる。

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世界大百科事典 第2版

じょうけん【条件 condition】
論理学の用語。一般に〈……であれば(ならば)……である〉という表現に対応する事態で,〈……であれば(ならば)……〉の前の表現に当たるものが条件,仮定であり,その後の表現に相当するものがこの条件下に成立することがらであるが,〈ならば〉で結ばれる表現全体を条件(命題または文)ということもある。条件なるものの性格は必ずしも明確でないが,大きくは論理的なそれと非論理的なそれとに類別できよう。論理的条件の中心は現代論理の中核にある標準論理の条件で,いま任意の2命題をp,qとすると,pqあるいはpq等で表現され,その全体を条件(式),→(または⊃)を条件詞(または条件記号),pqの前件,qp後件という。

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じょうけん【条件】
法律用語。たとえば,(1)〈A大学に入学すれば〉時計を与える,(2)〈成績が下がれば〉奨学金の給付を打ち切る,というように,法律行為の効力の発生・消滅を,将来の成否不確定な事実にかからせる,という内容の意思表示を条件という。条件は,〈期限〉および贈与の際につけられる〈負担〉とともに,付款とよばれる。付款は,法律行為と一体をなし,その内容に一定の制限を加えるものである。法律行為から一応独立している利息約款・免責約款(約款)等の付属的約款は,付款ではない。

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大辞林 第三版

じょうけん【条件】
物事を決定したり約束したりするときに、前提あるいは制約となる事柄。 「 -を付ける」 「相手の-をのむ」 「 -のよい仕事を探す」
物事の成立あるいは実現に必要な事柄。ある事態を引き起こす原因。 「スターになる-がそろっている」
〘法〙 法律行為の効力の発生を制約する、実現が不確実な将来の事実。
箇条。項目。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

じょう‐けん デウ‥【条件】
〘名〙
① 約束ごとや契約などの箇条。項目。くだり。また、物事について限定したり制約したりする事柄。〔日誌必用御布令字引(1868)〕
※無常といふ事(1942)〈小林秀雄〉「どの様な自然の諸条件に、僕の精神のどの様な性質が順応したのだらうか」 〔北史‐即基伝〕
② 物事の成立・生起に欠くことのできない事情。物事が実現するのに必要な事柄。〔英和外交商業字彙(1900)〕
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉七「衣服は斯(かく)の如く人間にも大事なものである。人間が衣服か、衣服が人間かと云ふ位重要な条件である」
③ ある物事をするにあたっての事情。
※真空地帯(1952)〈野間宏〉六「妻帯はしているがまだ子供がないのでいくらか条件がよいというのは内村だけだった」
④ 法律行為の効果の発生や消滅を、将来発生するかどうか不明な事実の成否にかからせる制限約款。また、その事実。たとえば「入学したら学費を出す」とか、「落第したら給費をやめる」というのがこれにあたる。
※民法(明治二九年)(1896)一三一条「条件が法律行為の当時既に成就せる場合に於て」
⑤ 数学でいう。
(イ) 命題「pならばq」におけるp。仮定。仮説。
(ロ) 「pならばq」「qならばp」がいずれも真であるときの、命題qのpに対する称。必要十分条件
(ハ) 集合Aの要素のうち、Aの或る一定の部分集合Bに属するものはすべて持つが、属さないものは決して持たないような性質。混乱を避けるために、「Aの要素に対する条件」ということが多い。条件命題。命題関数。
⑥ 哲学で、「もしAならばB」という含意型命題の中の条件節Aをさす。また、十分原因と区別して、必要原因をさす。
⑦ 文法上、一つの陳述に対して、それを成立させる理由、原因、きっかけ、制約などを表わす修飾成分の役割。確定的、仮定的な内容をもつ場合があり、また、陳述との関係が随時の判断による場合と、常時定まっている場合がある。
[語誌]漢籍では①の意味で用いられ、日本でも同様であったが、condition の訳語として使われたことが契機となって以後、専ら②の意味で使用されるようになった。

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