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有価証券【ゆうかしょうけん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

有価証券
ゆうかしょうけん
Wertpapier
私法上の財産権を表章する証券で,権利の発生,移転,行使の全部または一部がによってなされることを要するもの。証券に表章された権利の表示方法により,記名証券指図証券無記名証券に分される。また,証券に表章された権利の性質および証券の効力により,債権証券,物権証券,社員権証券に分類される。債権証券は,金銭債権を表章する証券(手形小切手社債券)や物品給付を目的とする債権を表章する証券(船荷証券貨物引換証倉庫証券)など。物権証券は,物権を表章する証券であるが,日本では純粋に物権のみを表章する証券はなく,抵当証券質入れ証券のように抵当権質権とともに被担保債権をも表章する証券があるにすぎない。社員権証券は,社員権を表章する証券で,株券など。証拠証券や単なる免責証券金券は,権利を表章するものではないため,有価証券にはあたらない。金融商品取引法で対象とする有価証券は,上記の有価証券とは一致せず,同法の適用範囲を規定するもので,有価証券の概念は拡大され,私法上の有価証券に加え,信託受益権など「みなし有価証券」も含む(金融商品取引法2)。

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デジタル大辞泉

ゆうか‐しょうけん〔イウカ‐〕【有価証券】
財産権を表示する証券で、権利の移転・行使が証券でなされることを要するもの。手形小切手株券債券貨物引換証船荷証券倉庫証券商品券など。

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株式公開用語辞典

有価証券
証券を保有する者が、その証券の発行をした者に対して、何らかの権利があることを「証」した「券」。証券取引法第2条1項で定義されている「有価証券」は、投資者間で転々と流通する可能性のあるものを対象とするものであり、そのような権利が「証券」又は「証書」になったものとしている。

出典:株式公開支援専門会社(株)イーコンサルタント

世界大百科事典 第2版

ゆうかしょうけん【有価証券】
財産権を表章する証券であって,その権利の移転・行使をするには証券を用いなければならないもの。有価証券という語は,ドイツ語のWertpapierの翻訳で,明治時代初期より用いられてきた。アメリカ,イギリス,フランスでは商業証券effet de commerce(フランス)または流通証券negotiable instrument(アメリカ,イギリス),valeurs mobilieres(フランス)という。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ゆうかしょうけん【有価証券】
財産権を表章する証券で、その権利の移転・行使に原則として証券が必要なもの。手形・小切手・株券・債券・船荷証券・倉庫証券・貨物引換証・商品券の類。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

有価証券
ゆうかしょうけん
Wertpapierドイツ語
私法上の財産権を表章する証券で、その権利の利用が証券をもってしなければならないもの。貨物引換証、船荷証券、倉庫証券のように、権利の移転および行使に証券の占有を必要とするもの、手形や小切手のように、権利の移転・行使だけでなくその発生についても証券の発行を必要とするもの、さらに株券のように、権利の移転には証券の占有を必要とするが、権利の行使は証券によってではなく、株主名簿の記載によってなされるものなどがある。このことから、有価証券に共通の要素として、権利の移転と証券との関係に着目し、有価証券は財産権を表章する証券で、その権利の移転に証券の引渡しを要するものと定義する学説があり、英米の「流通証券」negotiable instrumentという概念構成もこの考え方に類する。いずれにしても、有価証券は、程度の差こそあれ、証券と権利とが密接不可分の関係にあり、権利の移転・行使を円滑・安全に行い、これによって証券の流通性を確保しようとする近代資本主義が育成した法技術の制度である。本来、権利の移転や行使に関して作成された証書は、一つの証拠物として機能していたのであるが、経済の発展に伴い、財貨の流通が激しくなるにつれて、財貨を一定の証券の形式に表章し、資本の流通や回収に役だたせようとする要請により、「権利と証券との結合体」である有価証券制度が生まれた。このように金銭その他の物または有価証券に対する権利を証券が表章しているという関係を法律的に実現したものが有価証券の制度である。証券に表章されている権利者の表示方法によって、記名証券・指図(さしず)証券・無記名証券・選択無記名証券に分けられ、また証券に表章されている権利によって、物権証券・債権証券・社員権証券に分けられる。さらに、証券に表章された権利が、証券授受の原因である法律関係の有効な存在を要件とするか否かによって、要因証券と無因証券(不要因証券)に、また、証券の文言が、当事者の権利義務の範囲を決定するか否かによって、文言証券と非文言証券に分けられる。
 有価証券は権利を表章するものであるから、ある特定の権利関係の存在ないし内容を証明するだけで財産権を表章するものではない証拠証券や、財産権を表章せず、債務者が証券の所持人に弁済することにより、たとえその所持人が正当な権利者でなくても、悪意・重過失がない限り免責されるという免責証券、さらに物自体に法定の価値があり、財産権を表章するという関係にはない金券(郵便切手、収入印紙、紙幣など)と異なる。
 なお、手形・小切手については手形法・小切手法に、株券・債券・貨物引換証・船荷証券・倉庫証券等については商法・会社法等に、それぞれ詳細な規定があるが、有価証券に関する一般的な通則規定は、民・商法に若干の規定があるものの、その内容はきわめて貧弱である(たとえば民法467~473条、商法516条2項・517~519条)。しかも、民法の規定は権利の面にとらわれて証券の面が看過されている。したがって、立法論としては「有価証券法」という法体系に整備するための検討が必要であろう。
 金融商品取引法(昭和23年法律第25号)にいう有価証券は、同法が、国民経済の健全な発展と投資者の保護のために、同法に列挙されたもの、たとえば国債証券、地方債証券、出資証券、株券、社債券などをさす(2条)。このように、手形・小切手や商法上の有価証券が含まれないかわりに、国債証券など商法上有価証券とされないものが含まれている。[戸田修三]
『鈴木竹雄著、前田庸補訂『法律学全集32 手形法・小切手法』新版(1992・有斐閣)』

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精選版 日本国語大辞典

ゆうか‐しょうけん イウカ‥【有価証券】
〘名〙 財産権を表わす証券で、権利を行使したり、移転したりするには証券をもってしなければならないもの。手形・小切手・株券・債券・船荷証券・倉庫証券など。
※商法(1899)五一八条「有価証券の給付を目的とする有価証券の所持人が」

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