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暗示【あんじ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

暗示
あんじ
suggestion
心理学用語。ある刺激や作用に対し,それらを無批判に受入れてしまう心的過程をいう。通常は言語による暗示が行われるが,他の諸感官による暗示も多い。草木のバラにアレルギー的な人間が,図版のバラに対しても喘息を起すように,暗示は交代可能な,記号的なものである。このような特性から,暗示は広告,宣伝に利用される。一専門分野の権威者がそれにまったく関係のない分野で発した意見も,無批判に権威とされる場合 (→後光効果 ) のように,暗示の効果はその出所の信頼度によるところが大きい。外的環境が刺激であるときは異種暗示,自己が刺激であるときは自己暗示と呼ばれる。いわゆる洗脳や群集心理の操作は,これらの暗示の技術的利用であり,現在では神経症の治療にも暗示が使われることがある。 (→催眠 )

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デジタル大辞泉

あん‐じ【暗示】
[名](スル)
物事を明確には示さず、手がかりを与えてそれとなく知らせること。また、そのような手がかり。サジェスチョン。「暗示を与える」「将来を暗示する事件」
人の感情や考えが、言葉や絵などの間接的な手段によって無意識のうちに強制によらずにある方向に変化する現象。「暗示にかかる」

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世界大百科事典 第2版

あんじ【暗示 suggestion】
一般には他者によって与えられた言葉やジェスチャーシンボルなどを,論理的根拠なしに無批判に受け入れることにより自らの考え,意見,態度,行動に変化が生じることをいう。多くの場合,暗示を受けた者はそのような変化を,他者によってもたらされたとか強制されたとかは思わず,なんとなく自然にそうなったと思う。そこには被暗示者の思慮分別や主体的,能動的な意志や意図が伴うわけではなく,したがって命令模倣とは異なるものである。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

あんじ【暗示】
( 名 ) スル
直接的にはっきりと示すのではなく、それとなく分かるように示すこと。また、その行為や物。 ⇔ 明示 「拒絶の意を-するしぐさ」
相手が信じ込むように、それとなくしむけること。 「 -を与える」 「 -にかかる」 「自己-」
〘心〙 〔明治期には「あんし」〕 知覚・観念・意図・行動などが、言葉その他のシンボルによって、理性に訴えることなく、伝達・受容される現象。また、そのための刺激となるもの。 〔哲学字彙〕

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

暗示
あんじ
ある人(暗示者)によって伝えられる感じや考え、信念あるいは指示などが、相手(被暗示者)によって、はっきりした論理的ないし客観的な根拠もなしに、無批判、無反省に受け入れられ、暗示者の伝えるとおりに感じたり、考えたり、信じたり、行動したりすること。自分自身が自分に暗示をかける場合があるが、これを自己暗示という。
 暗示は、暗示者が被暗示者に対して、なにかの意味で大きな権威や威光をもっているときにおこりやすい。このような効果を計画的に利用する暗示を威光暗示という。その道の専門家、集団の指導者、多数者の一致した言動などは威光をもちやすい。また、危機的な場面や状況、群集の中に巻き込まれたような場合などは、暗示にかかりやすい。暗示に対するかかりやすさ(被暗示性)は、男性より女性、大人より子供、知能の高い者より低い者のほうが大きいとみられることもあるが、いろいろな条件によって左右されるから一概にはいえない。ある種のアルコール中毒、神経症傾向、統合失調症(精神分裂病)などでは、被暗示性の増大がみられる。また、他人の暗示に抵抗して、反対の反応をする対抗被暗示性を示す者もいる。[辻 正三]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

あん‐じ【暗示】
〘名〙 (「あんし」とも)
① (━する) 物事を知る手がかりなどをはっきり示さないで、それとなく知らせること。また、その言葉、態度。⇔明示
※英和外交商業字彙(1900)〈篠野乙次郎〉「Hint 暗示」
② 他人の心に、無意識のうちに、特定の観念、感覚、意図などを起こさせる心理的作用。また、そのための刺激となるもの。〔哲学字彙(1881)〕
※日本橋(1914)〈泉鏡花〉三七「無意識の裡(うち)に、一種の暗示を与へられたやうに」

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