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春闘【しゅんとう】

知恵蔵

春闘
春季生活闘争」のページをご覧ください

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

朝日新聞掲載「キーワード」

春闘
国内の労働組合の多くが賃上げや労働時間短縮といった労働条件の改善を求め、毎年春のほぼ同じ時期に経営側と交渉する統一闘争。全国で一斉に交渉することで、労組の交渉力が弱い企業での底上げを図るのがねらい。1950年代半ばに始まったと言われる。高度成長期には賃金も右肩上がりだったが、バブル崩壊後の90年代半ば以降は賃上げ率が低迷。働きぶりに応じて賃金に差をつける「成果主義」が大企業を中心に広がった。近年は育児支援の充実など労組側の要求は多様化している。
(2010-02-02 朝日新聞 朝刊 栃木全県 1地方)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉

しゅん‐とう【春闘】
《「春季闘争」の略》毎年春に労働組合が、賃金引き上げなど労働条件改善の要求を掲げて行う全国的な共同闘争。昭和30年(1955)に始まる。 春》「―妥結トランペットに吹き込む息/斌雄」

出典:小学館
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人事労務用語辞典

春闘
毎年春に各産業の労働組合が経営側に対し、一斉に賃上げ(ベースアップ)などの労働条件改善を要求する運動のことです。最近、日本労働組合総連合会(連合)は「春季生活闘争」、日本経団連は「春季労使交渉」と呼ぶようになりました。バブル崩壊後は賃上げが難しくなり、労組側の要求は雇用維持や労働時間の短縮などにシフトしています。
(2005/3/7掲載)

出典:『日本の人事部』
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ナビゲート ビジネス基本用語集

春闘
春季生活闘争のこと。毎年春に労働組合によって行われる賃金闘争のこと。最近は賃上げ要求だけでなく、労働条件の改善を掲げるなど、時代の変化に応じて交渉内容も変化してきている。

出典:ナビゲート
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世界大百科事典 第2版

しゅんとう【春闘】
厳密には,総評,中立労連など春闘共闘委員会(1975年以降は国民春闘共闘会議)に参加する単産の賃上げ闘争を指している(同盟は春闘という用語を拒否して〈賃闘〉とよぶ)が,一般には,毎年春の時期に集中して行われる賃上げ闘争が全体として春闘とよばれる(なお総評は1989年に解散)。
[春闘の始まり]
 1950年に総評が結成されて以降,傘下の単産はそれぞれに賃上げの実現をめざして活動を行ったが,大きな成果をあげることができず,とくに53年,54年の時期にかけては賃金闘争はほとんど失敗に終わった。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

しゅんとう【春闘】
「春季闘争」の略。1955年(昭和30)以来、労働組合が、賃上げ要求を中心として、毎年春に行う全国的な共同闘争。 [季] 春。 《 -の白壁をして叫ばしむ /阿部筲人 》

出典:三省堂
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知恵蔵mini

春闘
日本で毎年春頃に行われる労働条件の改善を要求する団体交渉のこと。「春季闘争」の略。毎年2月にまず大手企業が春闘を行ない、その年度の労働条件がどのように変動するかが決まる。その後、中小企業がその基準をもとに春闘を行ない、3月までにほとんどの企業の春闘は終了する。春闘の始まりは1955年、日本炭鉱労働組合日本私鉄労働組合総連合会合成化学産業労働組合連合日本電気産業労働組合、全国紙パルプ産業労働組合連合会、全国金属労働組合、化学産業労働組合同盟、全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会の8つの労働組合組織が「共闘会議」を結成、賃上げ要求を行ったものとされている。74年には春闘史上最大のストライキを行い大幅な賃上げ獲得を成し遂げたが、翌年には日本経済との整合性が重要との見解が強くなり、以降「ストライキなし一発回答」「管理春闘」と言われる行動へとパターン化されていった。バブル崩壊後の日本経済の悪化や長引く不況に伴い、春闘は貧困解消や格差是正、雇用の適正化などを訴えるようになっている。
(2013-3-15)

出典:朝日新聞出版
(C)Asahi Shimbun Publications Inc
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

春闘
しゅんとう
毎年春季に大多数の労働組合が賃上げ要求などを掲げて共同歩調を取る闘争をいう。 1954年に太田薫合化労連委員長の5単産共闘提唱に端を発し翌年同労連・私鉄総連など8単産共闘会議で始動,56年から日本労働組合総評議会 (総評) の運動として定着発展した。中立労働組合連絡会議 (中立労連) や無所属組合も参加し,春闘共闘委員会→春闘共闘会議→国民春闘共闘会議と整備された連絡機関は,総評解散とともに消滅。総評の大半が加盟した日本労働組合総連合会 (連合) は「春季生活闘争」の呼称で展開している。 1970年代から賃上げのほか労働時間短縮,税制や年金など政策・制度面が重視され,また 80年代後半からは全国レベルの交通ストが激減するなど運動面も変化している。春闘賃上げは消費動向,企業経営を通じて国民経済成長に影響するところから,政府や経済界の関心も強い。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

春闘
しゅんとう
春季賃上げ闘争の略。企業別組合が賃金闘争を春季に合わせ、産業別労働組合組織ごとに、要求額や妥結額、要求提出日や交渉日程、ストライキや妥結の時期などのスケジュールをまえもって決定し、産業別組織間の共闘組織を通じて行動を調整・統一して、賃金の全国的・全産業的規模での引上げと平準化とを図ろうとする賃金交渉方式。企業ごとの賃金交渉を同時期に行うことで、経営者に対する立場が弱いとされた企業別組合の交渉力を強める狙いがあった。[松尾 洋・鈴木 玲]

春闘の開始と展開

春闘は、合成化学産業労働組合連合(合化労連)委員長太田薫(かおる)の発案で1954年(昭和29)秋、日本炭鉱労働組合(炭労)、日本私鉄労働組合総連合会(私鉄総連)、全国紙パルプ産業労働組合連合会(紙パ労連)、日本電気産業労働組合(電産)が5単産共闘会議を組織し、産業別統一闘争を計画したのがその最初である。翌1955年1月さらに全国金属労働組合(全国金属)、化学産業労働組合同盟(化学同盟)および中立の全日本電機機器労働組合連合会(電機労連、のち全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会=電機連合)が参加して8単産共闘会議となった。1955年の春闘は、政府・資本家の賃金ストップ政策に抗して参加した産業別組織すべてが賃上げをかちとった。1956年の春闘は新たに公共企業体等労働組合協議会(公労協)加盟組合、民間単産を加えて春季賃上げ合同闘争本部が設けられ、1959年には日本労働組合総評議会(総評)と中立労働組合連絡会議(中立労連)とで春闘共闘委員会を組織するなど、参加する組合が拡大・定着していった。
 このような春闘の発展は、1955年以降の輸出の伸びと、莫大(ばくだい)な設備投資による景気の急上昇に支えられた。とくに1960年代の高度経済成長下での技術革新、生産性の向上などによる資本の利潤の増大、労働力需要の増加などで、ヨーロッパなみの賃上げをスローガンとする春闘は広く共感をよび、これに応ずる経済的条件も熟していた。春闘に批判的な全日本労働組合会議(全労、のち全日本労働総同盟=同盟)、全国産業別労働組合連合(新産別)もこの時期に賃金闘争を設定するようになり、春闘は実際上、賃上げの全国的統一闘争の様相を呈するようになった。1960年代なかば以降の春闘では、民間大手企業(とくに重化学工業)がパターン・セッター(相場形成役)となり、私鉄→公共事業体→国家公務員→地方公務員に波及していく賃金決定サイクルが形成され、さらにこのように形成された「春闘相場」は、組合の組織率が低い中小企業や地場産業の企業が賃上げ額を決定する目安としての社会的機能をもった。[鈴木 玲]

春闘の曲り角

1974年(昭和49)、異常な物価上昇を背景に、物価や税制、社会保障などの問題も取り上げ、「国民春闘」と名づけられたこの年の春闘が、戦後最高の30%以上の賃上げを獲得したのを最後に、景気の停滞が始まり、経済環境は厳しくなった。国民春闘、大幅賃上げの呼び声にもかかわらず賃上げ率は低く抑えられるようになり、春闘の曲り角が取りざたされた。1975年以降の春闘は、日本鉄鋼産業労働組合連合会(鉄鋼労連)など市場競争にさらされている輸出産業の産業別組織が主導権を握り、生産性向上に見合った賃上げを全産業の賃上げの上限とする機能をもつようになった。また、1974年春闘までの特徴であったストライキなどの組合員の動員に基づいた「運動型」の賃上げ交渉は、争議を伴わない労使のトップレベルの交渉による賃上げに変容した。[松尾 洋・鈴木 玲]

労働組合の再編と春闘

1980年代に入って労働戦線統一の動きが活発化し、1982年(昭和57)には民間労働組合の統一を先行させたうえで官公労組を含む統一を実現するという全日本民間労働組合協議会(全民労協)が同盟系、総評系、中立労連系、新産別系、純中立を含む41単産、429万人で結成された。全民労協は1987年には加盟55組織、オブザーバー1組織、友好6組織、555万人で全日本民間労働組合連合会(民間連合)を結成、1989年(平成1)には総評の解散に伴い、官民を含めて加盟74組織、友好4組織、798万人の新しいナショナル・センター、日本労働組合総連合会(連合)が結成された。1980年代後半、景気がやや好転するなかで、1988年から連合(1988年時は民間連合)の初の春闘が始まった。連合は春闘を「春季生活改善闘争」と名づけ、相対的に高水準の要求を行うとともに、労働時間短縮などに要求を広げていった。なお、1989年に連合に対抗して結成された全国労働組合総連合(全労連)は、中立組合などに呼びかけて「広く労働者・国民の生活改善、要求の実現をめざす共闘組織」として国民春闘共闘委員会を1990年に発足させた。[鈴木 玲]

「春闘見直し論」と春闘の新たな方向

1992年(平成4)になるとバブル経済の崩壊から景気後退が始まり、賃上げのほか、労働時間短縮、育児休暇・介護休暇の導入などの要求はなかなか通らなくなった。主要民間企業の春闘賃上げ率は、1990年平均の5.9%から、1995年の2.8%、2000年(平成12)の2.1%に低下した。1990年代なかばより「春闘見直し論」をめぐる議論が連合加盟組織間で活発になった。元来、春闘ではナショナル・センターが統一した賃上げ目標を掲げ、産業別組織の賃金闘争のスケジュールを調整する役割を担い、パターン・セッターの産業別組織が獲得した賃上げ額・率の他の産業への波及を目ざした。このような賃上げ方式に対し、パターン・セッターの役割を担った電機、自動車などの生産性が高い産業別組織は、それぞれの産業の生産性向上を考慮して賃上げ額・率を決める「産別自決」を主張した。その結果、2002年春闘以降、連合は統一賃金要求基準にベースアップ(定期昇給を上回る賃上げ)を含めず、ベースアップの要求額・率を各産業別組織の判断に任せた。ただし、2009年春闘では、連合は物価上昇分に相当するベースアップを8年ぶりに要求した。他方、連合は2001年の春闘で初めてパートタイム労働者の賃上げを要求し、春闘をこれまでの正規労働者中心のものから非正規労働者の賃上げも考慮したものに転換した。また、連合は2004年春闘より、中小企業労働者の賃金水準の確保・向上を図り格差を是正するために「中小共闘」を設置し争議支援と情報交換を促進し、2008年春闘より月例賃金の年齢別到達水準目標を設定した。このように、春闘での賃金決定の産業レベル分散化に伴い、連合の影響力が相対的に低下したものの、連合は非正規労働者、中小企業労働者の賃上げ要求において、ナショナル・センターとしての役割を担うようになった。[鈴木 玲]
『鈴木玲著「労働運動」(久本憲夫・玉井金五編『社会政策 ワーク・ライフ・バランスと社会政策』所収・2008・法律文化社) ▽大原社会問題研究所編『日本労働年鑑』各年版(旬報社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

しゅん‐とう【春闘】
〘名〙 労働組合が、賃上げなどの要求を提出して春季に行なう共同闘争。春季闘争。《季・春》
[語誌]昭和二九年(一九五四)、当時の合成化学産業労働組合連合(合化労連)の太田薫委員長の発案で、日本炭鉱労働組合(炭労)、日本私鉄労働組合総連合会(私鉄総連)、全国紙パルプ産業労働組合連合会(紙パ労連)、日本電気産業労働組合(電産)との五単産共闘会議を組織し、産業別統一闘争を計画したのが最初。高度経済成長とともに賃上げの全国的統一闘争として定着した。

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