Rakuten infoseek

辞書

方丈【ほうじょう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

方丈
ほうじょう
1丈 (約 3m) 四方の部屋の意で,禅宗寺院の住持長老居室をさす。『維摩経』に,維摩居士の室が1丈四方の広さであったという故事に由来する。転じて住職をも意味する。さらに一般的に師の尊称として用いられた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

ほう‐じょう〔ハウヂヤウ〕【方丈】

1辺が1丈(約3メートル)の正方形。1丈四方。また、その広さの部屋。「方丈の間(ま)」
維摩(ゆいま)経の主人公である維摩の、1丈四方の居室。転じて、禅寺で、住職の居室。寺の住持。また、住職の称。
古代中国に起こった神仙思想による三神山の一。東方海上にあり、不死の薬を持った仙人が住むという。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

ほうじょう【方丈】
禅宗寺院建築で本堂,客殿,住職居室を兼ねるもの。丈室ともいう。禅寺住職の尊称にも転用された。インドの在家仏徒である維摩詰(ビマラキールティVimalakīrti)の居庵が1丈(10尺,約3m)四方(四畳半よりわずかに広い)と中国で信じられていたことから,仏徒の小庵や仙境を方丈と呼んだ(鴨長明方丈記》)。《大宋五山図》に前方丈(路寝)と内方丈(小寝)が記され,路寝では長老住持が接衆教化を行い,小寝は住持常住所とされた。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

ほうじょう【方丈】
一丈四方、四畳半ほどの広さ。また、その広さの部屋や建物。 「広さはわづかに-/方丈記」
〔インドの維摩居士の居室が一丈四方であったという故事から〕 寺の住職の居室。また、住職の俗称。維摩の方丈。
中国の神仙思想で、神仙が住む想像上の山。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

方丈
ほうじょう
禅宗寺院における住職の居室、あるいは住職その人をさす。正堂(しょうどう)、堂頭(どうちょう)、函丈(かんじょう)などともいう。『維摩経(ゆいまぎょう)』「不思議品」で、問疾に訪れた文殊菩薩(もんじゅぼさつ)をはじめとする8000人の菩薩や500人の声聞(しょうもん)たちを、維摩居士(こじ)が、神通力(じんずうりき)をもって一丈(約3メートル)四方の小室に招き入れたという故事による。このことは、中国唐の道世(どうせい)の著した『法苑珠林(ほうおんじゅりん)』でも記されるから、かなり古くから伝えられた説である。住職は方丈にあって、修行者を教えることもあるから、単なる私室以上の意味があり、禅宗寺院では重要な伽藍(がらん)の一つとなっている。大禅院では前(まえ)方丈と内(うち)方丈の区別があり、前方丈は師が修行者に接し導く公的な場、内方丈は私的な居室とされることもある。中国では土間式であるが、日本では早くから和風の様式を採用したらしい。[永井政之]
『横山秀哉著『禅の建築』(1967・彰国社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

ほう‐じょう ハウヂャウ【方丈】
[1] 〘名〙
① 一丈(約三・〇三メートル)四方。畳四畳半の広さ。また、その広さの部屋。
※万葉(8C後)五・七九四・右詩・序文「所以維摩大士在于方丈染疾之患
② (「孟子‐尽心下」の「食前方丈、侍妾数百人、我得志弗為也」から) 一丈四方の広さにならべられた食物。ぜいたくな食事。〔応璩‐与従弟君苗君胄書〕
③ 仏語。
(イ) 維摩経の主人公である維摩居士の、一丈四方のへや。
※十善法語(1775)九「維摩居士が、方丈の室中に八万四千の師子座を容ると」
(ロ) 転じて、一丈四方の僧のへや。禅宗で寺の長老、住職のいるへや。住職の居間。
※正法眼蔵(1231‐53)諸法実相「ある夜間に、方丈にして普説するにいはく」 〔法苑珠林‐二九〕
(ハ) さらに転じて、寺の住職。住持。また、仏教の師の敬称としてもいう。方丈和尚。
※平家(13C前)三「育王山の方丈仏照禅師徳光にあひ奉り」 〔白居易‐斎戒満夜戯招夢得詩〕
[2] 三神山の一つ。中国で、東方海上にある神仙が住んでいるとされた想像上の山。方壺(ほうこ)
※懐風藻(751)遊吉野山〈中臣人足〉「此地即方丈、誰説桃源賓」 〔史記‐秦始皇本紀〕

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

方丈」の用語解説はコトバンクが提供しています。

方丈の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.