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【サン】

デジタル大辞泉

さん【散】
粉末の薬。こなぐすり。「実母」「敗毒

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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さん【散】[漢字項目]
[音]サン(呉)(漢) [訓]ちる ちらす ちらかす ちらかる
学習漢字]4年
四方にちらばる。ばらばらになる。ちらす。「散会散華(さんげ)散在散乱雲散解散四散集散退散発散分散離散
財物をばらまくように使う。「散財
とりとめがない。しまりがない。「散漫
気ままである。ぶらぶらしている。ひま。「散人散歩閑散
粉末状の薬。「散薬胃散
(「」の代用字)まく。「散水散布
[難読]散切(ざんぎり)

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ばら【散】
もともと、ひとまとまりとして扱われていた物が、一つ一つ別になった状態。また、そのもの。「で売る」「にする」
散銭(ばらせん)」の略。

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栄養・生化学辞典

 散剤ともいう.粉状薬剤

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世界大百科事典 第2版

ちらし【散】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

さん【散】
[1] ( 名 )
〘仏〙 精神統一がなされず、宗教的瞑想に入っていない心の在り方。あれこれと揺れ動く、日常的な心の在り方。 ⇔ じよう
こなぐすり。 〔ヘボン〕
( 接頭 )
位階を表す名詞に付いて、位だけがあって官職に就いていないことを表す。 「 -一位」

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ばら【散】
本来ひとまとまりや組になっている物を、ばらばらに分けたもの。また、そのような状態。 「 -にして売る」 「 -で売る」
「散銭ばらせん」の略。 「巾着より-ざらりと出して/露小袖 乙羽

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精選版 日本国語大辞典

あたか・る【散】
〘自ラ四〙 散る。
※大唐西域記巻十二平安中期点(950頃)「聚まり散(アタカルコト)風に随ふ」

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さん【散】
[1] 〘名〙
① こなぐすり。また、接尾語的に用いて、こなぐすりの名に添える。「敗毒散
参天台五台山記(1072‐73)六「三蔵送散十六ケ。分人々了」
② 去ること。逃げること。また、花が散ること。〔日葡辞書(1603‐04)〕
[2] 〘接頭〙 位階を示す名詞の上に付いて、位があって、官職のないことを示す語。「散一位」など。

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さん・じる【散】
〘自他ザ上一〙 (サ変動詞「散ずる」の上一段化したもの) =さんずる(散)

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さん‐・ず【散】
〘自他サ変〙 ⇒さんずる(散)

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さん‐・ずる【散】
[1] 〘自サ変〙 さん・ず 〘自サ変〙
① 四方に散る。なくなる。うせる。四散する。
※明月記‐治承四年(1180)九月一五日「火散空中了、若是大流星歟」
※日本読本(1887)〈新保磐次〉六「連日の炎天焼くが如く、蒸すが如く、日既に汲して暑さ未散ぜず」
② 逃げ去る。退散する。
※今昔(1120頃か)二四「尻切も履(はき)不敢(あへず)、迯(にげ)て車に乗て散じて」
③ 怒りや恨み、また疑いなどの感情がなくなる。気が晴れる。また、注意がそれる。気が散る。
※太平記(14C後)一二「これによって宮の御憤(いきどほ)りも散じけるにや」
④ 終わる。行事や事が終了する。
※太平記(14C後)八「軍(いくさ)(サン)じて翌日に、隅田・高橋京中を馳(は)せ回って」
⑤ 財産がなくなる。散財する。
※読本・雨月物語(1776)貧福論「ゆゑなきに恵みほどこし、その人の不義をも察(あき)らめず借あたへたらん人は、善根なりとも財(たから)はつひに散(サン)ずべし」
[2] 〘他サ変〙 さん・ず 〘他サ変〙
① 四方に散らす。
※梁塵秘抄(1179頃)二「五台山には文殊こそ、六時にはなをばさむずなれ」
② 怒りや恨み、また疑いなどの感情をなくす。気を晴らす。また、注意をそらす。気を散らす。
※今昔(1120頃か)一二「法文の要義を問て、心の疑ふ所を散ず」
※郊外(1900)〈国木田独歩〉二「たとひ耳の傍で狼が吠えようが心を取乱し気を散(サン)じない位でなければ」
③ 金を使う。財産をなくする。
※四河入海(17C前)六「さてちっと銭なんどもあれば、行楽すぎて其に散してのくるぞ」

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ちらか・る【散】
〘自ラ五(四)〙
① あれこれと気が移って落ち着かなくなる。ちらける。
※雑俳・歌羅衣(1834‐44)三「くらい夕方・気も綿もちらかって」
② ばらばらになる。ちらばる。
※俳諧・文政句帖‐七年(1824)一一月「広小路に人ちらかって玉霰」
③ あちこちに乱雑に広がる。散乱する。ちらける。
人情本・閑情末摘花(1839‐41)四「此頃は湯へも這入ず髪も此様に散(チラ)かって居るし」
④ あたりに発散する。ちらける。
※百鬼園随筆(1933)〈内田百〉虎列剌「辺りに烈しい薬の臭ひが散らかってゐる」

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ちら・ける【散】
[1] 〘自カ下一〙
※疑惑(1913)〈近松秋江〉「お前と私との間も何となく気が散らけたやうになって来た」
※人情本・明烏後正夢(1821‐24)初「コレ、エエ、ぶたぬものが、此様に髪のちらけるはづはねえ」
※綿(1931)〈須井一〉二「よう来てくさした。さ、さ、散らけたとこぢゃが這入ってくさっし」
※銀河鉄道の夜(1927頃か)〈宮沢賢治〉九「苹果だってお菓子だって〈略〉みんなそのひとそのひとによってちがった、わづかのいいかをりになって毛あなからちらけてしまふのです」
[2] 〘他カ下一〙
※無刊記本碧巖鈔(1620‐40頃)一「撒沙━撒はちらかす也〈略〉好き明眼に沙土をちらけた物ぞと也」
※洒落本・囲多好髷(1800)「トいいながらはかま脇差をはずし、そこらにちらけて置く」
※四河入海(17C前)九「さて定国はなにせうとて我が往事のゆいちらけた事をばをしなるぞ」

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ちらし【散】
〘名〙 (動詞「ちらす(散)」の連用形の名詞化)
① 散らすこと。また、細かく切って散らしかけるもの。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 広告するために、人に配る刷り物。引きふだ。
※俳諧・白馬(1702)下「加賀の小松に名を触す也〈潘川〉 慰におとりの散(ちらシ)こしらへて〈野径〉」
※浄瑠璃・本朝二十四孝(1766)四「散らし配りて薬売」
③ 特に、課題・締切・撰者の名などを書いて発句を募集する引きふだ。
※人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)四「俳諧の題をしるしたる、月並の法条(チラシ)そのほか番附など張てあり」
④ 和歌の衆議判のとき、一人に一冊ずつ配る歌の冊子。
⑤ カルタ取りで、ふだをまきちらして、読むに従って争いとるやり方。また、そのときのカルタのふだ。
※歌舞伎・三題噺高座新作(髪結藤次)(1863)三幕「『さあ、奥へ行って、今とりかけの』『ちらしを取って』『遊ばうわいな』」
※評判記・色道大鏡(1678)一四「無地の衣裳なりしもちらしをつけ、鹿子をまじへ」
⑦ 煎(い)った麦や米の粉、みかんの皮、山椒などの細末を湯に浮かべた飲物。香煎湯。
※浮世草子・好色一代男(1682)一「あがり湯のくれやう、ちらしをのませ、浴衣の取さばき」
⑧ 煎じたての香りのいい茶。散茶。
※随筆・嬉遊笑覧(1830)九上「散茶とは今いふ煮ばなにて好茶なり、ちらしともいへり」
※随筆・守貞漫稿(1837‐53)二八「散し、ごもく鮓ともに有之。起し鮓とも云」
⑩ (「くいちらし(食散)」の略) 方々の異性に手を出すこと。また、その人。あちこちのみせに行って一か所になじまないもの。江戸深川の遊里の語。ちらし食い。
※洒落本・玉之帳(1789‐1801頃)一「おゑねへちらしなお客だよ」
⑪ あちこちに散らばっているもの。
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉六「五十円ありゃア沢山だ。我輩なんぞは、纏ったのは僅に三十位だ。最も散(チラ)しが二十位はある」
⑫ 使用人などに、分量を限らないで食わせる飯。
※洒落本・卯地臭意(1783)「チチチちらしだとヨヨヨよけれど、ブブぶんぬきにゃアこまるなア」
⑬ 風呂から上がるときに、からだにかけて清める湯。かかり湯。
※随筆・守貞漫稿(1837‐53)二二「かかり湯のことを散しと云し也」
⑭ 地唄・箏曲の楽曲の構成単位。手事という長い合の手(間奏)の終わりにあって、手事の気分を散らし、気分転換をして、次の歌に入る過渡的な役割を持つ。速度が速く、安定感がないのが特徴。
⑮ 歌舞伎舞踊曲の構成単位。曲の終わりの方にあって、速度は速く、盛り上がりの感じられる律動的な部分。
※歌謡・松の葉(1703)二「チラシ 我ふりすてて一声ばかり、いづくへゆくぞ山ほととぎす」
⑯ 「ちらしがき(散書)」の略。
⑰ 「ちらしがみ(散髪)」の略。
※黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉三「洗ったと見えてちらしに下げて居た髪を振り振り寿代さんは」

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ちら・す【散】
〘他サ五(四)〙
① はなればなれに落ち飛ぶようにする。まとまっているものを、ばらばらにみだす。
※万葉(8C後)一九・四一九二「鳴く霍公鳥(ほととぎす) 立ち潜(く)くと 羽触(はぶり)に知良須(チラス) 藤波の 花なつかしみ」
② 落としたり、なくしたりする。
※源氏(1001‐14頃)若菜下「かかる物をちらし給ひて、われならぬ人も見つけたらましかばとおぼすも」
③ 模様などをちりばめる。
※とはずがたり(14C前)二「はかまには、いは、いせきなどして、花をひしとちらす」
④ ほうぼうにふりまく、また、わけくばる。発散させたり、分散させたりする。
※源氏(1001‐14頃)胡蝶「色をましたる柳、枝を垂れたる花もえもいはぬにほひをちらしたり」
⑤ 世間に言い広める。言いふらす。
※枕(10C終)二七七「さること見えずは、かう申したりとなちらし給ひそ」
⑥ さかんに振りまわす。
※浄瑠璃・公平武者執行(1685)三「くろ皮のよろひきたるむしゃ大長刀をちらして出、悪一に打てかかる」
⑦ 命を失う。
※雪国(1935‐47)〈川端康成〉「今に命まで散らすわよ」
⑧ 腫(は)れたり化膿したりしたところを、手術せずに、薬だけで抑える。「盲腸をちらす」
※仰臥漫録(1901‐02)〈正岡子規〉一「今朝〈略〉原稿を持たせ使を出し序に宮本へ往て腹のはりを散らす薬をもらひ来らしむ」
⑨ 他の動詞の連用形に付いて、あらあらしく…する、やたらに…するの意を表わす。
※蜻蛉(974頃)中「かたびらや布やなど、さまざまにくばりちらして」

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ちらば・す【散】
〘他サ五(四)〙 散らばるようにする。散らかす。
※彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉停留所「先刻裁縫(しごと)をしてゐた時に散(チ)らばした糸屑を拾って」

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ちらば・る【散】
〘自ラ五(四)〙 ばらばらになってあたりに広がる。散乱する。また、あちこちに乱雑に置いてある。散在する。
※人情本・春情花の朧夜(1860頃か)二「鬢にちらばる愛敬毛、うす紅の眼元の塩梅」

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ちり【散】
〘名〙 (動詞「ちる(散)」の連用形の名詞化)
① 散ること。また、散らしたもの。
※万葉(8C後)一〇・二〇五二「このゆふへ降りくる雨は彦星の早漕ぐ船の櫂(かい)の散(ちり)かも」
② 建築で、二つの材の面が不揃いになる時、その出っ張ったり、または、引っこんだりした部分。
※匠明(1608‐10)殿屋集「又方立と鴨居・敷居のちりは、かな物に少ちりを見るへし」
③ 本の表紙で中身より出っ張った部分。
※風俗画報‐一〇八号(1896)人事門「表紙の付やうは板紙(ぼーる)を本の寸法より三方へ凡一分位のチリを付て切(きり)、クロースをくるむなり」

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ち・る【散】
〘自ラ五(四)〙
① はなればなれになって落ちたり、飛んだりする。特に、花や葉が草木から離れ去る。
※万葉(8C後)五・七九八「妹が見し楝(あふち)の花は知利(チリ)ぬべしわが泣く涙いまだ干(ひ)なくに」
② あちこちに、はなればなれになる。ちらばる。
※枕(10C終)一八四「殿まゐらせ給ふなりとて、ちりたるものとりやりなどするに」
③ わかれわかれに立ち去る。
※今昔(1120頃か)二七「打蒔の米を多らかに掻爴(かきつかみ)て打投たりければ、此の渡る者共散(さ)と散(ちり)て失にけり」
④ 世間に広まって知れる。外にもれ伝わる。
※枕(10C終)一三七「見ぐるしきことちるがわびしければ、御文はいみじう隠して、人につゆ見せ侍らず」
⑤ あれこれと気が移って落ち着かなくなる。気持が集中できなくなる。
※源氏(1001‐14頃)若菜下「色々目うつろひ心ちりて」
※雪国(1935‐47)〈川端康成〉「あたりが騒々しいから、気が散るのね」
⑥ 酒が杯からこぼれる。
※滑稽本・酩酊気質(1806)上「オートトトトトちりますちります」
⑦ 墨やインクなどがにじんでひろがる。
⑧ 雲、霧などがうすれて消える。
⑨ (①の比喩的用法) いさぎよく死ぬ。多く戦死することをいう。
※滝口入道(1894)〈高山樗牛〉二七「盛りの花と人に惜しまれ、世に歌はれて、春の真中に散りにし人の羨まるる哉」

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ばら【散】
〘名〙
① まとまっていないこと。ばらばらであること。また、そのもの。
※当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一二「二三枚原書の散乱(バラ)になったのを貸たまへ」
② 「ばらせん(散銭)」の略。
※洒落本・契情買虎之巻(1778)五「もらいやうもしっているがそれもばらだ」

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ばら・く【散】
〘自カ下二〙 ⇒ばらける(散)

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ばら・ける【散】
〘自カ下一〙 ばら・く 〘自カ下二〙 ばらばらになる。また、髪がばらばらに乱れる。
※俳諧・雑談集(1692)上「落穂とるはらけて今の白髪哉〈楽宇〉」

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はららか・す【散】
〘他サ四〙 (「はららく(散)」の他動詞。後世「はららがす」とも) ばらばらにする。ばらばらに散らす。四方に追い散らす。
※書紀(720)神代上「沫雪(あわゆき)の若(ごと)くに蹴散し〈蹴散 此をば倶穢簸邏邏箇須(くゑハララカス)と云ふ〉」

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はらら・く【散】
〘自カ四〙 (「はらら」の動詞化。「はららぐ」とも) ばらばらになる。ばらばらに散る。四方に飛び散る。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
※二十五絃(1905)〈薄田泣菫〉あまくだり「はららぎ転ぶ玉みだれ、水の面にこぼれては」

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