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放射【ほうしゃ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

放射
ほうしゃ
radiation
輻射ともいう。電磁波を放出すること,または放出された電磁波や粒子線の総称。電磁波の場合には,波長によって,赤外線,可視光線,紫外線,X線,γ線などに分けられる。粒子線にはα線やβ線がある。放射源の条件によって熱放射サイクロトロン放射などの区別をする。古典電気力学では,電磁波の放出は荷電粒子が加速度運動をするときに起る。自由電子が原子核の強い電場のために進行方向を変えたときに起る制動放射はこの例である。原子内の電子に対しては,量子力学的に考えなければならない。この場合,電子はエネルギーが一定の状態にあるが,別の状態に移るときに,電磁波 (光子) の放出または吸収が起る。また,外からの影響なしに起る自然放射と,外にある電波の強さに比例して起る誘導放射とがある。レーザーやメーザーは後者である。

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デジタル大辞泉

ほう‐しゃ〔ハウ‐〕【放射】
[名](スル)
一点からまっすぐ四方八方へ出すこと。また、四方八方へひろがり出ること。「中心から放射する車の輻(や)」
物体が電磁波または粒子線の形でエネルギーを放出すること。また、その電磁波または粒子線。輻射(ふくしゃ)。

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栄養・生化学辞典

放射
 電磁波や粒子線が放出されること.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

ほうしゃ【放射 radiation】
輻射(ふくしゃ)ともいう。狭義には物体が電磁波(光)を放出すること,または放出された電磁波のことをいうが,広義には原子核から出るα線,β線,γ線の放射線も含む。電磁波は一般に荷電粒子が運動状態を変えるときに放射される。原子・分子内の電子あるいは原子核内の陽子は一つのエネルギー準位からほかに遷移するとき光を放射し,それは同じ波長の光で刺激されるとき強い。巨視的には電子が速度を変えるとき放射が起こる。高周波の電流を流したアンテナからの電波放射やサイクロトロン放射,シンクロトロン放射はこれである。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ほうしゃ【放射】
( 名 ) スル
一点から四方八方に放出すること。
〘物〙 〔radiation〕 物体が電磁波または粒子線を放出すること。また、その放出された電磁波または粒子線。電磁波の場合は輻射ともいう。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

放射
ほうしゃ
emissionradiation
物体から放出される電磁波や粒子の総称。電磁波の場合は波長により電波、マイクロ波、サブミリ波、遠赤外線、近赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ(ガンマ)線などとよばれる。電磁波は波動性と粒子性という二面的な性質(二重性)をもつが、波長が短くなるにつれてしだいに粒子性が顕著になる。また放射線とは、とくに波長の短い電磁波(X線、γ線)、および原子核崩壊などにより発生するさまざまな粒子線(α(アルファ)線、β(ベータ)線、中性子線など)の総称である。
 電磁波は荷電粒子が加速運動する際に放出される。たとえば、固定点を中心とした荷電粒子の一次元的な単振動や等速円運動、高速度で飛来した荷電粒子の減速、加速、軌道変化などである。これらの加速運動により放出される電磁波の強度分布は、周囲の電界・磁界、およびそれらの時間変化を古典電磁気学で取り扱うことにより、かなり正確に計算できる。すなわち電波、マイクロ波の双極子(ダイポールdipole)放射、シンクロトロン放射、チェレンコフ放射、制動放射などである。これらの放射は、ある特定の方向に強く放出されるといった指向性がある。このため、熱輻射のように指向性のない場合に用いる輻射という用語は通常は使わない。
 原子や分子から放出される電磁波は、古典論だけでは説明できない。その電磁波のスペクトルは、一般に連続ではなく離散的な構造をもつ。これは、原子や分子の離散化されたエネルギー準位構造を反映したものであり、その準位構造は量子力学でなければ説明できない。科学史的にはこの離散スペクトルの説明から量子力学が誕生したと位置づけられている。原子や分子からの電磁波放出には自発(自然)放出と誘導放出があり、後者を応用したのがレーザーである。[石黒浩三・久我隆弘]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ほう‐しゃ ハウ‥【放射】
〘名〙
① 中央の一点から四方八方へ勢いよく出すこと。一点から四方八方にひろがること。また、一か所から勢いよく放つこと。
※日本貿易新聞‐文久三年(1863)六月七日「日本船より放射せられし所なり」
② 物体が熱線や光などを放出すること。輻射。〔物理学術語和英仏独対訳字書(1888)〕
※土(1910)〈長塚節〉一五「日は〈略〉荘厳で且つ鮮麗な光を放射せしめた」

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