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放免【ほうめん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

放免
ほうめん
平安~鎌倉時代に,刑期終了後,または刑をじられて,検非違使 (けびいし) に犯人探索のために使われた者。社会的には非人として扱われた。放免が使われた頃は,検非違使庁の綱紀がゆるみ,検非違使自身も不正を行う状態であったため,放免も悪事を行う者が多かった。

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デジタル大辞泉

ほう‐べん〔ハウ‐〕【放免】
ほうめん(放免)3」に同じ。
「伊勢国へ率(ゐ)てまかりけるに、―両三人ぞ付けられたる」〈平家・五〉

出典:小学館
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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ほう‐めん〔ハウ‐〕【放免】
[名](スル)
からだの拘束を解いて自由にすること。刑期を終えた者や、無罪とわかった被疑者被告人を釈放すること。「無罪放免
義務や職務などを解除すること。「幹事役から放免される」
検非違使(けびいし)庁に使われた下部(しもべ)。釈放された囚人で、犯罪人の捜索や護送などに当たった。ほうべん。

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世界大百科事典 第2版

ほうめん【放免】
検非違使庁(けびいしちよう)で雑用に使われた下部(しもべ)。元来は罪人の釈放を意味したが,使庁が彼らを用いたことからこの名称がおこった。検非違使庁の官人の指揮に従って,犯人の追捕(ついぶ),囚禁,流人(るにん)の護送,死体の処理などに従事した。賀茂の祭に華美な服装で行列に加わり,新制で過差(過度に華美なこと)禁断の対象になったりしたが,《江談抄》によれば放免の華美な服装は贓物(ぞうぶつ)(盗品)を着用したものであった。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ほうめん【放免】
( 名 ) スル
はなちゆるすこと。拘束していた者などをゆるして、自由にすること。 「課業から-される」
〘法〙 刑期の満了により、受刑者に対する身体の自由の拘束を解くこと。
検非違使庁に使われていた下部しもべ。刑期を終えた囚人や徒刑・流刑を許された者で、犯罪人の探索・護送などに当たった。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

放免
ほうめん
検非違使庁(けびいしのちょう)の下部(しもべ)で、放免された罪人を追捕(ついぶ)、囚禁(しゅうきん)の事に従わしめた。罪人あがりで犯罪について知悉(ちしつ)しており、追捕にあたり有用であった。しかし、放免自ら罪を犯すことが珍しくなく、『小右記(しょうゆうき)』長和(ちょうわ)3年(1014)4月21日条に、狼藉(ろうぜき)を行い、看督長(かどのおさ)らとともに京中を横行し市女笠(いちめがさ)を切るなどの行為があったとみえ、『長秋記(ちょうしゅうき)』大治(だいじ)4年(1129)12月6日条には、追捕の間に放免が東大寺聖宝僧正五師子(ごしし)の如意(にょい)を盗取したとある。『今昔(こんじゃく)物語』にも、強盗などの悪事を働く話がみえる。賀茂祭のときは美服をつけて事に従ったが、『江談抄(ごうだんしょう)』によれば、贓物(ぞうぶつ)を用いたという。[森田 悌]
『谷森饒男著『検非違使ヲ中心トシタル平安時代ノ警察状態』(1921・私家版/復刻版・1980・柏書房)』

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精選版 日本国語大辞典

ほう‐べん ハウ‥【放免】
〘名〙 (「べん」は「免」の漢音) =ほうめん(放免)
※随筆・安斎随筆(1783頃)一四「放免(ハウベン)、検非違使庁の下司、車賤雑役の者也」

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ほう‐めん ハウ‥【放免】
〘名〙
① (━する) ゆるすこと。義務を免除し、あるいは処罰することをやめ、あるいは怒りを解くこと。
※続日本紀‐養老四年(720)三月己巳「無公私、皆従放免
※平家(13C前)一一「あやまりなきよしをゆうぜられ、放免にあづからば」
② (━する) 身体の拘束を解き、行動の自由を回復させること。
※延喜式(927)二九「其為人凶悪衆庶共知者。不放免
※幼学読本(1887)〈西邨貞〉五「獅子は少しく考へたる様子にて、直ぐに鼠を放免せり」 〔宋史‐太祖紀〕
③ 検非違使庁の最下級の職の一つ。また、その人。釈放された囚人で、犯罪人の捜索・逮捕・囚禁または流人の護送などにあたったもの。ほうべん。法便
※小右記‐長和三年(1014)四月二一日「使庁狼藉不今時、看督長・放免等横行京中、切市女笠
④ (━する) 法律で用いる語。
(イ) 刑に服していた者を刑期が終了した場合に、監獄から釈放すること。〔仏和法律字彙(1886)〕
※青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋「二年六ケ月の刑期今日満ちて、関欽哉は放免(ハウメン)されて出て来たのである」
(ロ) 拘留を受けた被疑者や被告人を釈放すること。
※花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉上「一度拘留になったものは、〈略〉容易に放免(ハウメン)にならず」

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