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拍子【ひょうし】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

拍子
ひょうし
time; meter
西洋音楽用語リズムに関する用語で,拍節的周期をもつ音楽の拍節的単位の量あるいは基準を表わす語。一般的には強拍弱拍配置により,単純拍子と複合拍子に分けられる。前者には2,3,4拍子がある。後者には,各拍が3つの小単位に分かれてできた6,9,12拍子やより複雑な5拍子 (2拍子+3拍子) ,7拍子 (3拍子+4拍子) などが含まれる。

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拍子
ひょうし
日本音楽用語。リズムにかかわる言葉であるが,音楽の種類や場合によって以下のような意味に用いられる。 (1) 拍,拍節,拍節法のこと。には拍子不合 (ひょうしあわず) ,八拍子 (やつびょうし) などがある。三味線音楽箏曲においては,表間裏間の2拍によって拍子1つ (1小節) とされ,ほとんどが2拍子である。 (2) リズム楽器の名称。雅楽太鼓笏拍子,能の四拍子 (しびょうし) など。 (3) リズム楽器の奏法とリズム型。雅楽においては,たとえば4小節あるいは8小節に1度太鼓が打たれ,その打つ回数により形式が示される。 (4) リズム楽器の奏者。

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デジタル大辞泉

ひょう‐し〔ヒヤウ‐〕【拍子】
音楽用語。
㋐音楽のリズムを形成する基本単位。一定数の拍(はく)の集まりで、強拍弱拍との組み合わせからなる。拍の数により二拍子三拍子などという。雅楽では早(はや)拍子延(のべ)拍子など。
㋑雅楽の笏拍子(しゃくびょうし)のこと。また、その奏者。
㋒雅楽で、ある楽曲中での太鼓の打拍数。また、それによって表す曲の規模。拍子八・拍子十など。
㋓能楽で、四つの伴奏楽器、すなわち笛・太鼓・大鼓・小鼓のこと。また、謡曲をうたう音声の節度。
㋔能楽・舞踊で、足拍子のこと。
何かが行われたちょうどそのとき。とたん。「立ち上がった拍子に頭をぶつける」
物事の進む勢い。調子。「拍子に乗る」「とんとん拍子
連句の付合(つけあい)手法の一。前句の句勢に応じてつける方法。→七名八体(しちみょうはったい)

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ほう‐し〔ハウ‐〕【拍子】
《「はくし」の音変化》
ひょうし。また、ひょうしをとること。
「―たがはず、上手めきたり」〈・紅葉賀〉
笏拍子(しゃくびょうし)」の略。
「あるかぎりの人、―あはせて遊び給ふ」〈宇津保・俊蔭〉

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びゃく‐し【拍子/百師/百子】
《「ひゃくし」とも》「笏拍子(しゃくびょうし)」に同じ。

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世界大百科事典 第2版

ひょうし【拍子】
リズムに関連して広く用いられる音楽用語。
【日本】
 以下に述べるように,複合語も含めてさまざまの使われ方をするが,〈打つ〉という行為によって具現され,あるいは感得されるリズムと強く結びついている点で共通している。まず打楽器類に笏(しやく)拍子銅拍子,大拍子(だいびようし),拍子木拍子盤などがあり,笏拍子は単に拍子とのみ称されることが多い。また能楽で使用される4種の楽器,(能管),大鼓(おおつづみ),小鼓,太鼓(締太鼓)を四拍子(しびようし)という。

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はくし【拍子】

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大辞林 第三版

ひょうし【拍子】
打ち鳴らす物・音・事の意
音楽(主に西洋音楽)で、一小節内の拍数を表す単位。例えば、行進曲は二拍子、ワルツは三拍子。
音楽(主に日本音楽)で、拍節を明確にするために打ち鳴らされる音。また、その楽器。手拍子・足拍子・笏拍子しやくびようし・銅拍子などはこの義による造語。雅楽で太鼓や笏拍子を「拍子」、能楽で四種の楽器を「四拍子しびようし」と呼ぶのも同義である。
日本音楽で、拍節法またはリズム型。雅楽の早はや拍子・延のべ拍子・只ただ拍子・三度拍子など、能楽の拍子合あい・拍子不合あわず・地拍子など、種目・曲種により多様な意味・用法がある。
雅楽・近世邦楽で、楽曲・楽章などの長さを表す単位。雅楽では一定拍数(拍節法により異なる)の楽句を単位として数え、「この曲は拍子二十」などという。近世邦楽では二拍一組みを単位(第一拍を「表間おもてま」、第二拍を「裏間うらま」と呼ぶ)とし、「各段は五十二拍子」などという。
に同じ。
物事の調子・具合・勢いなど。 オールの-が乱れる
音楽や踊りに合わせて、手を打ったり声をかけたりして調子をとること。 -を取る -を合わせる
(多く「…した拍子に」の形で)ある動作をしたちょうどその時。そのはずみ。とたん。 転んだ-に靴がぬげる
俳諧で、支考が唱えた付合方法論「七名しちみよう八体はつたい」の七名の一。前句の句勢に応じて句を付ける方法。はしり。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

拍子
ひょうし
metre (meter)timemeasure英語
Taktドイツ語
mesureフランス語
misuraイタリア語
音楽上のリズムに関する用語。元来は日本音楽の用語であったが、今日では広く欧米音楽にも用いられる。リズムと拍子とはしばしば混同して用いられるが、両者の間には本来区別されるべきものがある。つまり、リズムが「継起的な音運動現象の生み出す時間的進行上の秩序」と定義されうるのに対し、拍子は「最小の時間単位である拍が集まって組織された音楽の一定の時間単位」および「強拍と弱拍が規則的に繰り返されるアクセントの周期的な反復」を意味し、拍子はあくまでもリズムの一種にすぎない。
 現在もっとも一般的に用いられている拍子は、17世紀以後の欧米音楽におけるものである。そこでは拍子が小節線でくぎられた1小節内に含まれる単位音符の数によって定められ、それを示すには普通、拍子記号が用いられる。拍子記号は、原則として分母に単位音符の種類、分子に1小節内のその数を置いた分数の形で表される。拍子の分類法はいくつかあるが、日本では普通次の3種に大別する。〔1〕単純拍子(2、3、4拍子) すべての拍子の基礎となる。〔2〕複合拍子(6、9、12拍子など)
 複数の単純拍子が合成されたもので、各1拍が3分割される点が特徴である。たとえば6/8拍子は8分音符三つを1拍とする2拍子系ととらえられる。〔3〕混合拍子(5、7拍子など) 複数の単純拍子が混合されたもの。たとえば5拍子は2拍子と3拍子の組合せで、2+3または3+2の構造をとる。このほか変拍子として、2拍子系が一時的に3拍子系に転換されるヘミオリアや、複数の拍子が継時的または同時的に用いられるポリリズムなどがある。
 なお、日本音楽の用語としての拍子は、雅楽、能、箏曲(そうきょく)、三味線音楽、舞踊などそれぞれに応じてその内容が多少異なっている。[黒坂俊昭]

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精選版 日本国語大辞典

ひょう‐し ヒャウ‥【拍子】
〘名〙
[一] 音楽で用いる語。
① 旋律の進行に際し、一定の拍(はく)をひとかたまりにして区切ったもの。リズムの基礎をなす。拍の数と強弱の関係により、二拍子、三拍子、四拍子などという。日本音楽では、雅楽に延(のべ)拍子、早拍子、只(ただ)拍子、夜多良(八多良)拍子などの種類がある。間(ま)拍子はリズムの意味。ほうし。
※宇津保(970‐999頃)楼上下「いよいよあはれがらせ給て、御扇してひゃうし打たせ給ふ」
② 楽曲の進行の時間を測る単位。雅楽では、楽句を数える単位となる太鼓の強打音をいう。
③ 神楽(かぐら)、催馬楽(さいばら)、東遊(あずまあそび)など雅楽で用いる楽器の一つ。笏(しゃく)を縦に二分したような形の板を打ち合わせるもの。歌の主唱者がこれを持って拍節をとる。笏拍子(しゃくびょうし)。また、笏拍子を持つ奏者。ほうし。
※源氏(1001‐14頃)篝火「弁の少将ひゃうし打ちいでて、しのびやかにうたふ声」
④ 能楽などで、楽器のこと。笛・小鼓・大鼓・太鼓を四拍子という。
※わらんべ草(1660)四「よく拍子にあふは、みなしたるき位にて、殊の外きらふ也」
⑤ 能楽・舞踊で、足拍子のこと。
※申楽談儀(1430)よろづの物まねは心根「佐野の船橋に『宵々に』、ちゃうど踏む、同じ、いと大事のひゃうし也」
[二] 音響表現や物事の調子・勢い。
① 警戒や合図のために、太鼓や拍子木などを打つこと。
※浮世草子・好色盛衰記(1688)三「夕風に火用心を触、太鼓は我物にして、自然と三つ拍子(ビョウシ)を覚へ」
② 俳諧で、支考の付合七品目の一つ。前句の語呂の勢いに乗って付けるもの。〔俳諧・俳諧十論(1719)〕
③ 物事の進む勢い。進みぐあい。調子。
※史記抄(1477)一八「字が不足してひゃうしがわるさに首頭足とをいたぞ」
④ 物事をするはりあい。
※松翁道話(1814‐46)三「正直過ぎる人のものは、取っても拍子がない」
⑤ 何かが行なわれたちょうどその時。はずみ。とたん。
※史記抄(1477)六「活と前へはねて喉ふえをはねきるひゃうしに左手を以て」
[三] 小荷駄用の引馬の面掛(おもがい)の一種。馬の顔の左右につける細長い板で、鼻づらから縄をかけてとめる。拍子覊(ひょうしおもづら)、拍子鼻革ともいう。〔日葡辞書(1603‐04)〕
[補注]もとは平安時代以前に日本にはいってきた楽器名を表わす漢語で、「拍」ともいい、「拍板(はくはん)」(板を何枚か重ね、なめし皮の紐でつないだ楽器)の類であろうと考えられる。

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ほう‐し ハウ‥【拍子】
〘名〙
① ひょうし。また、ひょうしをとること。→ひょうし(拍子)(一)①。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「あるかぎりの人、はうし合はせて遊び給ふ」
② 神楽(かぐら)・催馬楽(さいばら)・東遊(あずまあそび)など雅楽で用いる楽器。笏(しゃく)を縦に二つに割った形の板で、主唱者が両手に持ち、打ち合わせて音を発し拍節をとる。また、それを用いる主唱者。笏拍子(しゃくびょうし)。ひょうし。
※枕(10C終)一四二「笛吹き立てはうしうちて遊ぶを」

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