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抵抗【ていこう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

抵抗
ていこう
drag; resistance
抗力ともいう。流体中を運動する物体が,進行方向に対し逆向きに受ける力をいう。流体が物体表面に及ぼす力は,表面に垂直な圧力と,平行な粘性力との 2成分に分けられる。抵抗のうち,圧力だけの合力から成る部分を圧力抵抗,粘性力だけの合力を粘性抵抗または摩擦抵抗という。抵抗の大きさ D は,物体の形状によって異なり,物体の速度 U によっても変化する。たとえば球の場合,レイノルズ数 R=2ρaU/μ (a は球の半径,ρ は流体の密度,μ は流体の粘性率) の値が R<1 の範囲の遅い運動では,ストークスの抵抗法則 D=6πμaU が成り立ち,R=103~105 の範囲の速い運動では,ニュートンの抵抗法則 D∝ρU2 が近似的に成り立つ。また,物体が流体中を超音速で運動する場合には,衝撃波が発生し,水面上を進む場合には水の波ができるが,物体はこれらの波をつくりだすためにエネルギーを失うので,そのための抵抗を受ける。これを造波抵抗という。また,オーム単位で表わされる電気抵抗をさして単に抵抗ということもある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

てい‐こう〔‐カウ〕【抵抗】
[名](スル)
外部から加わる力に対して、はむかうこと。さからうこと。「権力に抵抗する」「大手資本の進出に地元の商店会が抵抗する」
すなおに受け入れがたい気持ち。反発する気持ち。「相手の態度に抵抗を感じる」「一人で入るには抵抗がある」
流体中を運動する物体が流れから受ける、運動方向と逆向きの力。
電気抵抗」の略。
[用法]抵抗・反抗――「むやみに抵抗(反抗)したって仕方がない」など、手向かう意では相通じて用いられる。◇「抵抗」は他からの力に張り合い、それを退けようとすることに重点がある。「誘惑に抵抗する」「市民の激しい抵抗にあう」「病魔への抵抗にも限界があった」◇「反抗」は外からの力、特に権威・権力にさからおうとすることに重点がある。「反抗」が否定的に評価されることがあるのはそのためである。「理由なき反抗」「親に反抗して家を出る」◇類似の語に「反発」がある。他の人の意見・考え方にさからう点で「抵抗」と相通じて用いられる。「友人の反発を招く」「上司の発言に反発する」

出典:小学館
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

ていこう【抵抗 resistance】
精神分析の用語患者は意識的には病気を治したいと思って精神分析者のもとにやってくるわけであるが,分析治療が始まると,しばしば無意識的に治療の進行を妨げるようなことをする。これを抵抗といい,自由連想(自由連想法)をやっても何も心に浮かんでこなかったり,逆にむやみにしゃべりつづけたり,いったん納得したはずの解釈にもつかぬ文句をつけたりするなどの言動を指す。患者は,たしかに神経症に苦しんではいるが,他方では神経症になることによって葛藤から逃れ,歪められた形ではあるが自分の立場を強くすることができているわけで,神経症に執着してもいる。

出典:株式会社平凡社
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ていこう【抵抗 resistance】
抵抗力,または抗力ということもある。流体中を運動する物体に働く力のうちで,進行方向と逆方向の成分。流れの中におかれた物体では流れの方向に働く。抵抗をD,液体の密度をρ,流体と物体の相対速度をU,物体の断面積,あるいは代表長さの自乗に相当する量をSとしたとき,CDD/(1/2ρU2S)で定義される無次元数CD抵抗係数と呼ぶ。また流体が物体面に及ぼす応力のうち,面に垂直な圧力の合力によるものを圧力抵抗(物体の形状により著しく異なるので形状抵抗ともいう),接線方向に働く摩擦力によるものを摩擦抵抗と呼ぶ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

抵抗
ていこう

(1)流体中を物体が動くときに、流体から物体に作用する力のうち、物体の運動を妨げようと働く力のこと。物体表面付近では流体の粘性のために境界層が生じ、その部分では、物体表面に垂直に働く力(圧力)と平行に働く力(摩擦応力)が生ずる。物体表面全体にわたって圧力を積分して、物体の運動方向の逆向きの圧力が残っている場合、圧力抵抗が存在するという。完全流体の場合、圧力抵抗は働かない。粘性による抵抗=摩擦抵抗の例は、水中での運動のときや、鉄球が水飴(みずあめ)に沈んでいくときなど、日常においてなじみ深い。飛行機の翼の場合、翼の端から渦が発生し後ろへ引きずっている。この渦のため翼の近くで下向きの空気の流れが誘導され、上昇しようとする飛行機に対し下向きの力が生ずる。これを誘導抵抗という。

(2)一様な導線を流れる電流の強さJは、導線の両端にかけられた電位差Vに比例し(オームの法則)、その比例係数Rを電気抵抗という。電気抵抗は、電流の強さJや電位差Vにはよらず、導線の種類・太さ・長さ・温度などで決まる。金属導体では、電流は、自由電子が電位差に伴う電場Eを受けて流れるために生ずる。このとき、熱運動をしている金属原子や不純物原子と衝突して、自由電子の流れが妨げられることが電気抵抗の原因である。金属の温度を下げていくと、原子の熱運動が小さくなるため抵抗は小さくなる。ある特殊な金属(水銀・鉛など)では、ある有限の温度で電気抵抗がゼロになる。この現象を超伝導という。

[池内 了]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

てい‐こう ‥カウ【抵抗】
〘名〙
① 外からの力にはりあうこと。また、権力や古い道徳などにさからうこと。抵拒。
※横井平四郎・宮部鼎蔵・丸山運介等宛吉田松陰書簡‐安政五年(1858)三月二四日「何分にも気力薄弱にて、暴風迅雨に抵抗すると申様参不申候」
※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「しかし苟も長官たる者に向って抵抗を試みるなぞといふなア、馬鹿の骨頂だ」
② 加えられた力に対して、それと反対の方向にはたらく力。特に、物体や流水の運動をさまたげ、エネルギーの損失を伴う現象。空気中を運動する物体に対する空気抵抗、固体の表面をすべる物体に対する摩擦抵抗、電流に対する電気抵抗など。
※舎密開宗(1837‐47)内「然ども炊気も瓦斯も大気の圧力に抵抗す気圧弱きは為り易く盛なるときは為り難し」
※日本読本(1887)〈新保磐次〉一「此の巻は幼童の脳中に漢字を導入するに務めて混雑と抵抗を除きて、流通を易くし」

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