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投資銀行【とうしぎんこう】

知恵蔵

投資銀行
証券引き受けによる資金調達およびコンサルティングなどの付随業務を行う金融機関。銀行の名は冠しているが、実際には証券による資金調達業務が中心。もともとのルーツは英国のマーチャントバンク。米国では銀行と証券の業務規制撤廃後大きく伸びたが、一方で銀行業務や投資家との利益相反がいろいろな問題を引き起こしており、現在は他の業務との厳密な分離隔離のための施策としてファイヤーウォール構築が求められている。
(熊井泰明 証券アナリスト / 2008年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

とうし‐ぎんこう〔‐ギンカウ〕【投資銀行】
企業が資金調達のために発行する株式債券引き受けを主な業務とし、M&Aの仲介や資産の証券化など財務戦略に関するアドバイスを行う金融機関。米国で生まれた業態で、事業内容は英国で発達したマーチャントバンクに類似する。日本の大手証券会社や銀行グループも投資銀行業務を行っている。インベストメントバンク

出典:小学館
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M&A用語集

投資銀行
本来は米国のインベストメントバンク法 (1940年) に基づく証券市場の引受、仲介、ブローカーディーラー及びM&A仲介や証券の発行、処分に伴う金融を行う会社。短期投信 (MMMF) の資金を利用して、大口の企業、個人金融も幅広く手懸けてきた。日本の大手証券会社の位置付けに一定の金融機能を加えたホールセールマーケット中心の証券、金融サービス会社である。

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世界大百科事典 第2版

とうしぎんこう【投資銀行】

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大辞林 第三版

とうしぎんこう【投資銀行】

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

投資銀行
とうしぎんこう
investment bank
企業や政府機関が発行する有価証券起債,引き受け,販売を行なうアメリカ合衆国の金融機関。貯蓄銀行と異なり,預金を受け入れない商業銀行。企業の全新規発行証券を一定の価格で購入し,販売費に利益を上乗せした価格で一般投資家に分売する業務を行なう。金融市場と密接な関係にあり,現行金利および現行利回りに精通し,新規発行証券に対する潜在的需要を最も的確に判断できるため,公募価格は主として投資銀行が決定する。有価証券の引き受け,販売では多くの場合,投資銀行がシンジケート団を結成する。資金調達額が大きく,投資銀行 1行では全発行証券の引き受けリスクを負えない場合,当該企業の有価証券を発行する投資銀行が複数の投資銀行をとりまとめ,引き受け責任を分担する。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

投資銀行
とうしぎんこう
investment bank
投資銀行(インベストメント・バンク)は、アメリカの産業資本の育成期に政府や企業の資金調達に深く関係し、銀行の名がついているが証券業者といったほうがよく、イギリスのマーチャント・バンクとは対照的な形成過程をたどったアメリカの独自な金融機関である。南北戦争末期に富裕な商人が証券の引受けなどに関与し、19世紀末から20世紀初頭にかけてのアメリカの工業化に資金調達の面で寄与した。代表的なものとしてリー・ヒギンソンやスパイヤー・アンド・カンパニーなどがあった。現在では、モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスなどがあげられる。
 1837年の恐慌で銀行の倒産が多発し、金融制度の変革が進むなかで、州法で銀行の免許が与えられ投資銀行が登場した。これについては、法人銀行が営業範囲を州に限定されたのに対して、個人銀行は全米で自由に営業できるなど、アメリカの銀行制度の特殊性を見逃せない。この個人銀行が投資銀行へと成長する。
 しかし、20世紀に入り1930年代の金融恐慌を契機に、銀行と証券とを分離したグラス‐スティーガル法Glass-Steagall Actが制定されて投資銀行は一時的に後退する。のちに大手の投資銀行は、総合証券会社にとどまらず証券発行の引受けと引受主幹事となり、また私募債の斡旋(あっせん)、企業の買収・合併の仲介、さらに企業の資金調達のコンサルタント業務に力を入れるようになり、そこに投資銀行の特色があった。また、投資信託や投資顧問などの業務も行うようになり、そのため1940年の投資会社法によりアメリカ証券取引委員会(SEC)の監督下に置かれるようになった。しかし、投資銀行はいわゆる証券業を営むだけではなく、また銀行とよばれても預金業務をしないところに特色がある。今日、アメリカの金融持株会社であるモルガン系の会社が典型的な例で、メリルリンチやソロモン・ブラザーズなども想起される。最近は投資銀行ということばは聞かれなくなったが、その成立と発展の過程から、現代の国際金融を支配しているアメリカの金融資本の歴史をみることができる。[石野 典]

その後の動き

1990年代以降、国際的なM&A(買収・合併)によるグローバルな業界再編が起こり、投資銀行の存在価値が高まった。日本では1998年3月の金融持株会社の設立解禁で、大手銀行を中心に銀行、証券会社などを傘下に置く持株会社への移行が加速、投資銀行がその力を発揮できる土壌が形成されていった。2008年9月には、三菱UFJフィナンシャル・グループがモルガン・スタンレーに対する、日本の金融機関が海外金融機関へ出資する金額としては過去最大となる90億ドルの出資を決めた。このように、アメリカの証券会社のノウハウを取り込みながら、投資銀行業務を強化する動きが日本の金融機関でもみられる。[編集部]

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