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戒壇【かいだん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

戒壇
かいだん
仏教僧にを授ける式場。戒を授けるためにを築くから戒壇という。インドでは釈尊の在世時代に祇園精舎に造られたといわれ,中国では 249年から 255年頃に洛陽に建立されたのが始りといわれるが,律宗を盛んにした道宣のときに流行した。日本では唐僧鑑真の来朝のとき,天平勝宝6 (754) 年東大寺大仏殿前に戒壇を建立して菩薩戒を授けたのが最初。次いで唐招提寺にも築いた。下野薬師寺筑紫観世音寺にも建てられ,これらは,東大寺の戒壇とともに本朝の三戒壇と呼ばれた。その後平安時代に最澄が大乗戒を唱え,比叡山円頓戒壇を設立した。しかし,延暦寺と三井寺との間に争論が生じたので,三井寺の僧侶のために新たに三摩耶 (さんまや) 戒壇を建立した。日本の戒壇は三重で,壇上には多宝塔を安置している。

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デジタル大辞泉

かい‐だん【戒壇】
戒律を授ける儀式を行うために設けた特定の壇。

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世界大百科事典 第2版

かいだん【戒壇】
戒律授受する式場をいう。戒律の授受には,もと清らかな場所を選び,結界をして行ったが,のち土,石,磚(かわら)などを用いて三重の壇を築き式場とした。インドの祇園精舎,ナーランダー寺の戒壇の制が中国に伝えられたともいうが,明らかでない。中国では唐代に南山律宗の大成者道宣が,長安郊外の浄業寺で戒壇を設立したが,その際に《関中創立戒壇図経》を著して,戒壇の形式を明らかにした。その形状は三重の壇になり,下壇は方29.8尺で高さ9尺,中壇は方23尺で高さ4.5尺,上壇は方7尺で高さ2寸,上壇には仏舎利を納めた宝塔を安置すると規制している。

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大辞林 第三版

かいだん【戒壇】
僧侶になるための授戒の儀式を行う壇。日本では、754年東大寺に鑑真が臨時に設けたのに始まり翌年東大寺、761年には下野国薬師寺・筑前国観世音寺に常設の戒壇が設けられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

戒壇
かいだん
仏教で戒を授ける儀式の場所。戒場ともいう。授戒の場所であるが、戒壇と訳されたために、中国や日本では1段ないし3段の壇を築くようになった。広さに決まりはないが、3~5メートル四方ぐらいで、高さは1段で約70センチメートル、3段で約2.5メートル。中国では、セイロン僧求那跋摩(ぐなばつま)により431年ごろ南林寺に初めて戒壇がつくられ、のち各地に広まった。6世紀には梁(りょう)の武帝が宮中に戒壇を築き、自ら受戒して以来、この風習ができた。日本では、鑑真(がんじん)が唐から来日し、754年(天平勝宝6)東大寺の大仏殿の前に壇を築いたのが最初で、聖武(しょうむ)天皇(上皇)はじめ400余人が鑑真から菩薩(ぼさつ)戒を受けた。
 僧になるには、この壇上で10人の僧の行う儀式により具足戒を受けるが、これは禁欲その他の僧の戒律(二百五十戒)を守ることを誓う儀式である。菩薩戒は菩薩道の修行をしようと誓う儀式であり、『梵網(ぼんもう)経』に説く「十重・四十八軽戒」を受ける。これは俗人も僧もともに受けることができる。
 のち大仏殿前の壇は西に移され、3段の戒壇をつくり、そこに戒壇院が建てられた。そして僧となるには、かならず戒壇で受戒しなければならないとする規則ができ、遠方の人のために、下野(しもつけ)国(栃木県)の薬師寺と筑紫(つくし)国(福岡県)の観世音寺(かんぜおんじ)にそれぞれ1段の戒壇がつくられた。これを天下の三戒壇という。のち最澄(さいちょう)は比叡山(ひえいざん)に大乗の修行を誓う大乗戒のための戒壇をつくろうとして、勅許を得ようとしたが、その生前には許されず、死後の822年(弘仁13)に許された。これが比叡山の大乗戒壇であり、梵網戒を授ける。[平川 彰]

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精選版 日本国語大辞典

かい‐だん【戒壇】
〘名〙 仏語。僧侶に戒を授ける儀式を行なうために設けた壇。石または土で築く。日本では、孝謙天皇の天平勝宝六年(七五四)四月、東大寺大仏殿前に設けたのが最初。
※観智院本唐大和上東征伝(779)「其年四月、初於盧舎那仏殿前、立戒壇、天皇初登壇、受戒」

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