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慣習法【かんしゅうほう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

慣習法
かんしゅうほう
customary law
不文法一種。人々の間あるいは国際間に成立した慣習で,法的確信を伴って行われるもの。近代国家においては成文法主義がとられ,多くの場合,慣習法は例外的にのみ認められるにすぎない。日本でも慣習法は成文法に対し補充的効力をもつものとされる (法例2) が,入会権 (民法 263,294) ,商慣習法 (商法1) については,慣習法が民法に優先する効力を認められる。国際法ではすべての国に適用される一般的なものは大部分慣習国際法である。

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デジタル大辞泉

かんしゅう‐ほう〔クワンシフハフ〕【慣習法】
慣習に基づいて社会通念として成立する法。立法機関制定によるものでなくても、法としての効力を認められている慣習。一種の不文法習慣法

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世界大百科事典 第2版

かんしゅうほう【慣習法 customary law】
国家の正統的権力に直接に支持されている国家法ないし実定法に対し,社会に慣行的に行われている法,すなわち社会の諸組織や人間の諸生活領域で国家権力とは直接の関係がなくとも,法として守られている社会規範をいう。不文法(成文法・不文法)の一種。例外的に実定法として扱われる場合もあるが,一般的には,権威正統性も権力の組織性もまた法としての体系化・成文化も国家法ほど整わず,形態・性質は社会ごとに多様で,単なる慣習・慣行と区別しがたいことも多い。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かんしゅうほう【慣習法】
慣習のうちで、国家による強制がなくても、人々に法として意識され守られているもの。国家からどのような効力を付与されるかは、国・時代・対象により異なる。不文法の典型的なもの。習慣法。 → 国家法制定法

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日本大百科全書(ニッポニカ)

慣習法
かんしゅうほう
customary law
不文法の一種。社会のなかで慣行的に行われ、人々の行動を規律している一定の行動の型の繰り返しを慣習規範とよぶが、この慣習規範が法として認められ、強行されるようになった場合に、慣習法とよばれる。国家権力の確立する以前においては、慣習法が原則的な法形式であったが、現在でも成文法の発達が不完全である国際法の領域においては、重要な役割を果たしている。
 18世紀末から19世紀初めの近代国家の成立期には、慣習法は冷遇された。たとえば、1786年のオーストリア・ヨゼフ法典、1794年のプロイセン一般ラント法(普通国法)、1804年のフランス民法典は、いずれも、慣習法の効力を直接または間接に否認している。それは、一つには中央集権的近代国家が、すべての法規範の源泉を国家の手に独占しようとしたことにある。さらには近代自然法思想に立脚する近代法典の性質による。なぜなら、近代法典が自然法思想に基づき打破しようとしたのは封建的諸制度であり、当時の慣習性とはまさにこのようなものとしての封建的遺制だったからである。その後、19世紀の初頭に、法思想において歴史法学派が台頭し、法の自然的成長を主張した。一方、生産関係の発展により市民社会はめまぐるしく推移した。このような事態を背景として、慣習規範はふたたび法として認められるようになった。たとえば、19世紀末のドイツ民法典の編纂(へんさん)にあたって、大論争のすえ、慣習法の効力は学説にゆだねられることになった。さらにスイス民法は慣習法を明文をもって認め、これに対し成文法の補充的効力を与えた。日本においても同様で、慣習規範は、成文法規の補充的効力を認められ(法の適用に関する通則法3条)、当事者がそれによる意思があると認められる場合には、任意成文法規に優先する効力を認めている(民法92条、事実たる慣習)。また商慣習法では、成文商法を補充する効力を有し、成文民法に優先する効力を有する(商法1条2項)。[淡路剛久]

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精選版 日本国語大辞典

かんしゅう‐ほう クヮンシフハフ【慣習法】
〘名〙 法律と同じ効力をもつ慣習。社会生活での習慣や慣行が、人の生活関係を規律するようになり、世間一般から法としての効力を認められるにいたったもの。不文法で、成文法に対して補充的な効力をもつ。特に国際法や商法の分野では重要な役割を果たす。商慣習法の類。習慣法。〔民事訴訟法(明治三三年)(1900)〕

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