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性悪説【せいあくせつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

性悪説
せいあくせつ
Xing-e-shuo
中国,古代性論の一つで,人間の本性であるとする荀子が唱えたとされる。しかし荀子は,人間の本は本質的に悪であるとしたわけではない。彼は,人間は環境や欲望によって悪に走りやすい傾向があることを指摘しようとした。したがって,や教育次第で,人間はに矯正できる,と説いている。荀子が主張しようとしたのはいかなる悪も努力次第では直るということであって,あらゆることにおいて,「人間の努力の継続こそが大切である」とする彼の基本理論がそこに現れている。なお,インド中国,日本では,人間観としての性悪説は,西洋ほどには注意されてこなかった。

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デジタル大辞泉

せいあく‐せつ【性悪説】
人間の本性は悪であり、たゆみない努力・修養によって善の状態に達することができるとする説。荀子(じゅんし)が唱えた。⇔性善説

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

せいあくせつ【性悪説 xìng è shuō】
中国,荀子の倫理説の中心概念。《荀子》の〈性悪篇〉には〈人の性は悪なり,その善なるなり〉と説く。偽とは,作為のことで,後天的努力をいう。人は無限の欲望をもち,放任しておけば他人の欲望と衝突して争いを起こし,社会は混乱におちいるであろう。放任しておくと悪にむかう人の性,それは悪といわざるをえない。性の悪なる人間を善に導くためには,作為によって規制しなければならない。先王が礼を作ったのは,人の欲望を規制して社会に秩序を確保するためであった。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

せいあくせつ【性悪説】
人間の本性を利己的欲望とみて、善の行為は後天的習得によってのみ可能とする説。孟子の性善説に対立して荀子が首唱。 ⇔ 性善説

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

性悪説
せいあくせつ
紀元前3世紀ごろの中国の思想家荀子(じゅんし)の説。「人間の本来の性質は悪であり、善とされるものは、偽(い)(後天的に作為した結果)である」という文章で、『荀子』の第23章「性悪篇(へん)」は始まっている。戦国末に生きた荀子には、社会の荒廃、礼義の衰退が強く目に映り、前記のような文章を書くようになったのも無理はないかもしれない。しかし、そのあとに続く文を読むならば、彼の説く性悪説は孟子(もうし)(孟軻(もうか))の性善説と対立する考え方ではなく、実は人間の悪の面を強調し、人間が悪に走りやすい傾向を指摘した説にすぎないことがわかる。
 たとえば、性悪説によれば、聖人君子の存在は説明できないはずであるが、これは精進努力した結果、悪を克服した人間像のことである、などと説明しているからである。荀子のいいたかったことは、人間の性悪そのものではなく、その性悪も努力しだいでは克服できるとして、努力の持続の重要さを主張しようとする点にあった。[福井文雅]

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精選版 日本国語大辞典

せいあく‐せつ【性悪説】
〘名〙 人の本性は先天的に悪であるとする説。中国の荀子が首唱したもので、人間のうまれつきは悪であって、善なる行為は教育、学問、修養など後天的な作為によって生ずると主張する説。⇔性善説

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版

性悪説
せいあくせつ
人の本性を悪とする荀子 (じゆんし) の唱えた説
戦国の乱世に生きた実感から,人間は生まれつき利己的欲望のかたまりであり,そのままでは善ではありえないが,君主の定める礼法に従うことによって善となると説いた。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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