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性差別【せいさべつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

性差別
せいさべつ
sexism
性別を理由とした差別。女性が男性より劣った性として差別(女性蔑視)されることが多い。1979年に国際連合女子差別撤廃条約が採択され,男女平等を目的として,あらゆる領域で性に基づく差別を解消する措置が義務づけられた。日本は,国籍法の改正,学習指導要領の改定,男女雇用機会均等法を成立させて,1985年に本条約を批准した。就職時や職場など公的な場で,どちらか一方の性,とりわけ女性に不利な採用基準や慣行が顕在化しやすい。男女雇用機会均等法は女性差別をなくすことが趣旨であったが,職種によっては男性を理由に採用しない事業者も多く,改正法では男性差別も明確に禁止された。性差別的行為として性的いやがらせがある。

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デジタル大辞泉

せい‐さべつ【性差別】
性別に起因する社会的・文化的な差別や排除・制限。→ジェンダーフリー

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監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

せいさべつ【性差別】

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

せいさべつ【性差別】
性別による社会的・制度的な差別。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

性差別
せいさべつ
性の違いを理由とする差別、排除、制限をいう。1979年12月、第34回国連総会において採択された「女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」(女性差別撤廃条約)第1条は、性差別について次のように定義した。「……“女子に対する差別”という用語は、性に基づくすべての差別、排除または制限を意味し、女子が、結婚していると否とを問わず、男女平等を基礎として、政治的、社会的、文化的、市民的その他あらゆる分野で、人権と基本的自由を認識し、享受し、行使することを妨げ、あるいは無効にする効果または目的をもつものをいう」。この定義は、第一に、現実に、経済的、政治的、社会的、文化的などあらゆる領域において、しかも一国一社会を越える広がりのなかで、性差別が存在していることを意味する。事実、1980年7月にデンマークのコペンハーゲンで開催された「国連婦人の10年」中間年世界会議(第2回世界女性会議)の「後半期行動プログラム」採択時、「婦人は、世界人口の50%、公的労働力の3分の1を占め、全労働時間の約3分の2を占めているにもかかわらず、世界の所得の10分の1しか受け取っておらず、また世界の資産の1%以下しか所有していない」という状況にあった。そして1975年の国際婦人年世界会議(第1回世界女性会議)で採択された「メキシコ宣言」には、性差別は、人種差別、民族差別、植民地差別、開発途上国差別などの諸差別とその根源を同じくする事実が明記されている。
 先の定義は、第二に、長い歴史をもつ性差別の撤廃を求める運動が世界的な広がりをもつ運動に発展し、国連総会において性差別撤廃の決議がなされるに至る歴史的経過の積み上げを教える。第2回世界女性会議において、75か国の署名がなされた女性差別撤廃条約は、1981年9月、20か国の批准をもって発効し、85年6月、日本も批准した。[布施晶子]

日本の場合

1946年(昭和21)公布の日本国憲法第14条は「すべて国民は、法の下に平等であつて、……性別……により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」とうたい、また改正民法(1947)第1条ノ2において「本法ハ個人ノ尊厳ト両性ノ本質的平等トヲ旨トシテ之(これ)ヲ解釈スヘシ」と宣言した。第二次世界大戦後、性差別の撤廃、男女平等の実現を目ざす学習や運動は、戦前の運動を継承しつつも、格段の展開を遂げた。しかし、性差別は、現在なお国民生活のあらゆる分野においてみられる。女性差別撤廃条約の批准を前に、国籍法における父系優先血統主義と、家庭科教育の女子のみ必修が撤廃された。また、男女雇用機会均等法は、募集・採用・配置・昇進における男女の均等な機会を努力義務とし、教育訓練・定年・退職における性差別を禁止事項とする規定を打ち出したが、職場でも家庭でも社会通念や慣習などにおいても、性差別に基づく男女不平等は克服されなかった。そうした状況にかんがみて、1999年(平成11)4月より改定男女雇用機会均等法が施行され、募集・採用・配置・昇進における男女差別は禁止事項となり、同時にセクシュアル・ハラスメント防止の配慮義務が事業主に課せられた。
 さらに、世界的な性差別撤廃・男女平等実現に向けての運動の展開のなかで、母性の「保護」と「平等」の要求の問題が改めて浮かび上がった。日本では、男女雇用機会均等法の改正とともに労働基準法が改定された。これにより、従来女性一般にあった時間外労働、休日労働、深夜業などの規制が原則として撤廃されるなど、働く女性の職場環境が激変するなかで、改めて母性保護の問題が浮かび上がった。母性という特殊な社会的機能をもった女性が、経済的、政治的、社会的、文化的諸領域において、男性と同じく活動するには、母性の保護が前提条件となる。母性保護の権利の行使をもって差別の根拠とすることが許されないことは、女性差別撤廃条約第4条「母性の保護を目的とする特別な措置をとることは差別とみなしてはならない」に明らかである。男女雇用機会均等法ならびに労働基準法の改定が、「性差別の撤廃」と「母性の保護」という、一見、二律背反的な要求の実現に対して現実にいかなる結果を招来するか、詳細な検討が待たれる。[布施晶子]
『日本婦人団体連合会編『婦人白書』各年版(草土文化) ▽亜紀書房編集部編『性差別への告発』(1971・亜紀書房) ▽嶋津千利世編『働く婦人と母性保護』(労働旬報社・労旬新書) ▽N・チョドロウ著、大塚光子・大内菅子訳『母親業の再生産――性差別の心理・社会的基盤』(1981・新曜社) ▽女性学研究会編『ジェンダーと性差別』(1990・勁草書房) ▽V・ビーチ著、高島道枝訳『現代フェミニズムと労働――女性労働と差別』(1993・中央大学出版部) ▽鎌田とし子・矢沢澄子・木本喜美子編『講座社会学14 ジェンダー』(1999・東京大学出版会)』

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