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【きゅう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


きゅう
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デジタル大辞泉

きゅう〔キフ〕【急】
[名]
切迫した事態。また、突然の変事。「風雲を告げる」「国家のを救う」「を知らせる」
急いですること。「を要する仕事」
舞楽や能などで、1曲全体または1曲中の舞などを序・破・急の三つに分けた場合、その最後の部分。→序破急
[形動][文][ナリ]
切迫したさま。急いで対処しなければならないさま。「な事態」
物事が前触れなく突然に起こるさま。にわか。だしぬけ。「に雨が降りだす」「な腹痛」
気短なさま。性急。「新奇を求めるのになあまり」
手を緩めずきびしいさま。「追撃がはなはだだ」
速度・調子が速いさま。「脈拍がになる」「な流れ」
傾斜などが大きいさま。「

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監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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きゅう【急】[漢字項目]
[音]キュウ(キフ)(呉)(漢) [訓]いそぐ せく
学習漢字]3年
進行がせかせかと速い。いそぐ。「急行急進急速急流早急至急性急
事態がさし迫っている。「急迫急務急用応急火急危急救急緊急不急
にわかに。突然。「急遽(きゅうきょ)急激急死急転急病急変短兵急
傾斜の度が大きい。「急峻(きゅうしゅん)急坂
「急行」の略。「準急特急
[難読]急度(きっと)

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世界大百科事典 第2版

きゅう【急】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

きゅう【急】
( 形動 ) [文] ナリ 
流れや進み方が速いさま。 「流れが-だ」 「 -ピッチ」
前ぶれもなく物事が起こるさま。また、変化が突然なさま。にわか。 「 -な話」 「 -に雨が降り出す」 「病状が-に悪化する」
さし迫っているさま。急がなければならないさま。 「 -な用事」 「 -にはできかねる」
傾斜の度合の大きいさま。険しいさま。 「 -な坂」
(責める勢いなどが)厳しいさま。 「催促が-だ」
気短なさま。性急。 「いと-に剛こわき人になむ侍る/宇津保 国譲下
( 名 )
急ぐこと。また、急がなければならないこと。 「 -を要する」
さし迫った事態。危険な事態。 「 -を知らせる」 「風雲-を告げる」 「 -に備える」 「 -を救う」
日本の芸能の理論用語「序破急」の第三区分。 → 序破急

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

いそが・す【急】
〘他サ五(四)〙 事を急ぐようにさせる。せき立てる。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「ただいそがしにいそがして衣とりいでて着せて、そそのかし給へば」

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いそぎ【急】
〘名〙 (動詞「いそぐ(急)」の連用形の名詞化)
① 急いで物事をすること。せわしさ。また、急いでしなければならないこと。急用。
※万葉(8C後)二〇・四三三七「水鳥の発(た)ちの已蘇岐(イソギ)に父母に物言(ものは)ず来(け)にて今ぞくやしき」
※徒然草(1331頃)一八九「あらぬいそぎ先(まづ)出来てまぎれくらし」
② ある行事や催しなどのためのとりはからい。準備。支度。また、準備したその行事や催し。
※蜻蛉(974頃)上「御禊(ごけい)のいそぎ、ちかくなりぬ」
※徒然草(1331頃)一九「公事(くじ)ども繁く、春のいそぎにとり重ねて催し行はるるさまぞ、いみじきや」
[語誌]平安時代の和文では多く②の意で用いられ、漢文訓読系では「経営(けいめい)」が使われた。→「けいめい(経営)」の語誌

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いそ・ぐ【急】
[1] 〘自ガ五(四)〙 早く目的を果たそうと心掛ける。
① したいこと、しなければならないことに早くとりかかる。また、早くしとげようとする。せいて事を行なう。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
※多武峰少将物語(10C中)「『いそぎ物へまかる』ときこえ給ひて」
② 目的地に早く到着しようとする。
※土左(935頃)承平五年一月三〇日「からくいそぎて、いづみのなだといふ所にいたりぬ」
※日葡辞書(1603‐04)「ウマニ ムチウッテ 〈略〉 isoida(イソイダ)
[2] 〘他ガ四〙 目的を果たすために処置や対応を早める。
① その目的を早く果たそうとする気持を態度や行為に表わす。
※枕(10C終)一八四「あかつきにはとく下りなんといそがるる」
※徒然草(1331頃)四九「ゆるくすべきことをいそぎて」
② 物事を行なう準備を進める。用意する。したくする。
※宇津保(970‐999頃)嵯峨院「正月の御さうぞくいそぎ給ふ」
[語誌](1)形容詞「いそし(勤)」と同根。せっせと怠らず物事をすすめる意から、(二)の準備をする、用意をする意が生じた。
(2)「いそぐ」と「せく」は、何事かを早くしたいと思う気持を持つことにおいて共通するが、「いそぐ」はそれが具体的な行為に現われる意志的な行為であるのに対して、「せく」は、その気持を持つこと自体を指す。

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きゅう キフ【急】
[1] 〘形動〙
① 事態のさしせまったさま。にわかなさま。また、いそがしいさま。緊急。
※源氏(1001‐14頃)手習「きふなる事にまかんでたれば、今宵、かの宮に参るべく侍り」
※黄表紙・江戸生艷気樺焼(1785)中「ちと急にはできかねます」 〔史記‐樊噲伝〕
② 動作、作用が前ぶれなく行なわれだすさま。にわか。突然。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※わらんべ草(1660)五「しりし事も、きうに人にとはれてはつまる物なり」
③ 気短なさま。性急。
※宇津保(970‐999頃)国譲下「いとよき人なれど、いときふにこはき人になん侍る」
※侏儒の言葉(1923‐27)〈芥川龍之介〉或弁護「唯聊か時流の外に新例を求むるのに急だったのである」
④ 手をゆるめることのないさま。きびしいさま。はげしいさま。
※読本・雨月物語(1776)浅茅が宿「管領(くんれい)これを責る事急(キウ)なりといふ」
⑤ 速度、調子のはやいさま。「急な流れ」
※太平記(14C後)二六「敵の追ふ事甚急にして」
⑥ 傾斜が強いさま。「急な坂」
※巡査(1902)〈国木田独歩〉「急(キフ)な狭い梯子段を上ると」
[2] 〘名〙
① ((一)①から) にわかな変事。切迫した事態、事柄。→ふううん(風雲)急を告げる
※名語記(1275)六「小便のゆばりをきふといへる如何。これ切急の事候とて、諸人列座の中をもたつことあれば、急の字歟ときこえたり」
※太平記(14C後)三七「漁陽より急を告ぐる鼙鼓、雷の如くに打つづけたり」
② 急ぐこと。また、急いで行なうべき事柄。
※今年竹(1919‐27)〈里見弴〉茜雲「何か非常に急を要するものがありますか?」
③ 舞楽で、一曲を構成する三つの楽章のうち、最後の急速な楽章。急声。→序破急(じょはきゅう)
※枕(10C終)二一七「調べは風香調(ふかうでう)。黄鐘調(わうしきでう)。蘇合のきふ」
④ 能の番立てや、一曲の内容や、舞などを序、破、急の三つに分けた場合、その最後の部分。
※三道(1423)「序破急に五段あり、序一段・破三段・急一段なり」

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せか・す【急】
[1] 〘他サ五(四)〙 いそがせる。せきたてる。
※評判記・色道大鏡(1678)五「わきよりこうばりのやうにいひ出、せかしまはりてあかぬ中うちやぶる事まのあたりなり」
[2] 〘他サ下二〙 ⇒せかせる(急)

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せか‐・せる【急】
〘他サ下一〙 せか・す 〘他サ下二〙
① いそぐようにさせる。いそがせる。せきたてる。
御伽草子・福富長者物語(室町末)「御名残は惜しう侍れども、うばにはいとま出されよ。顔のつややかなるほどに、いかなる縁も定め侍らんと、せかする」
② じらせて怒らせる。あせらせる。じらせる。
※わらんべ草(1660)三「六論とは、口をきき、口論をして云まくり、むかふのものに気をせかせてはきをひをとる」
人情本・春色辰巳園(1833‐35)三「さも深くちぎり合ことを口にいだして恥かしとおもはぬは、これまた米八に心をせかせる手くだなり」

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せき【急】
〘名〙 (動詞「せく(急)」の連用形の名詞化) 心がはやること。あせること。
※帰省(1890)〈宮崎湖処子〉二「この上もなき急旅(はやたび)と思ひたるも猶ほ母の胸の急(セ)きに後れぬ」

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せ・く【急】
[1] 〘自カ五(四)〙
① あせる。いらだつ。いそぐ。気がはやる。
※虎寛本狂言・禁野(室町末‐近世初)「そなたがその様におしゃると心がせくによって、いよいよ某が目には見えぬ」
※歌舞伎・鳥辺山心中(宝永三年)(1706)「あの衆と一所に死んで死出の旅で、道連れになり話さう。構ひて急(せ)くな」
② あわてる。狼狽する。
※浮世草子・好色一代男(1682)六「其日のお敵権七様御出と呼つぎぬ。すこしもせかず、火燵の下へ隠れけるこそ」
③ 怒りや悲しみの気持が胸へこみあげる。また、嫉妬(しっと)する。
※俳諧・誹諧独吟集(1666)下「躍(をどり)ぬる夜半の面影したひ侘(わび) ほいなき夢にせく胸の中〈幸和〉」
※浄瑠璃・出世景清(1685)二「阿古屋は読みも果て給はずはっとせきたるけしきにて、うらめしや腹立や口おしやねたましや」
④ 息などがはげしくなる。
[2] 〘他カ四〙 いそがせる。うながす。せかす。せきたてる。「息がせく」
※玉塵抄(1563)一「せきつどうてつづくほどに車も同みちをとをるほどに、さきの車のわのあとを又とをるぞ」
※玄鶴山房(1927)〈芥川龍之介〉五「それは丁度何ものかに『今だぞ』とせかれてゐる気もちだった」

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せ・ける【急】
〘自カ下一〙 気がせく。あせっていらいらする。じれったいと思う。
※浄瑠璃・歌枕棣棠花合戦(1746)二「心かせける、早ふ早ふ」

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