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忠君愛国【チュウクンアイコク】

デジタル大辞泉

ちゅうくん‐あいこく【忠君愛国】
主君に忠義を尽くし、国を愛すること。

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監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

ちゅうくんあいこく【忠君愛国】

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大辞林 第三版

ちゅうくんあいこく【忠君愛国】
君主に忠義を尽くし、祖国を愛すること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

忠君愛国
ちゅうくんあいこく
「忠君愛国」の倫理は、日本人が明治時代40年間をかけて形成し、第二次世界大戦の終わりまで遵奉していた国民道徳であった。
 その経緯を説明すると、明治維新に続く「文明開化」運動のなかで、国民ひとりひとりが独立して国家をその肩に担う精神を養成して国家の独立と繁栄を達成しようという「自主・愛国」の西洋近代国家の倫理が、福沢諭吉(ゆきち)や森有礼(ありのり)ら「明六社」を中心とする先覚者によって提唱された。とりわけ福沢は、自己を犠牲にして君父に奉仕するという「忠君・孝親」の道徳は、封建の遺物で、日本の近代化を妨げ国家の独立を危うくするものと激しく攻撃した。この時期には文部省の指定したすべての修身教科書もこの説に従っていた。しかし明治10年代に入ると、明治天皇の侍読(じどく)元田永孚(もとだながざね)は、天皇の「大旨(たいし)」と称して忠君倫理の復興を文部省に強く要求した。西村茂樹(しげき)は、「愛国」は西洋、「忠君」は日本の道徳で、前者を信奉する者には西洋文明耽溺(たんでき)者やキリスト教徒が多いと論じたが、西洋論者の福沢、キリスト者の小崎弘道(こざきひろみち)はこのとき「愛国」の倫理を掲げて宮内省に妥協しようとする文部省を厳しく鞭撻(べんたつ)した。田口卯吉(うきち)は『時勢論』を著して両倫理の対決を憂えている。
 おりもおり(1885=明治18)日本最初の内閣総理大臣伊藤博文(ひろぶみ)は元田の反対を押し切って森を初代文部大臣に任命した。森は、徳育を宮内省、知育体育を文部省に分担させるという元田や西村らの計画を排撃して、自主愛国の倫理を小・中・師範学校の教育に徹底しようとしたが、1889年に忠君を標榜(ひょうぼう)する刺客に暗殺された。そこで元田と井上毅(こわし)は、90年に天皇が「教育ニ関スル勅語」(「教育勅語」)を発布し文部省がそれに基づく徳育を行うことにした。しかし文部省はなお元田に抵抗して「教育勅語」は忠君と愛国の両倫理を併有すると国民に説明している。西洋と日本の文明の粋を併存させ自然発達に任せよという明治20年代初頭の「国粋保存」の運動が背後に働いていたのである。
 ところが、明治3、40年代に入ると、東京帝国大学教授穂積八束(ほづみやつか)、東久世通禧(ひがしくぜみちとみ)や西村の創設した弘道(こうどう)会の意見を受けて、文部省は、日本神話によって天皇と国家、忠君と愛国の両倫理の不二(ふに)を説き、「忠君愛国」(忠君即愛国)の倫理によって国定教科書を改訂するに至った。この間に、個人主義的・資本主義的な「権利」を保証する財産篇(へん)と家制主義的・封建的な「権力」を温存する人事篇を有機的に関連させた「明治民法」がつくられ(1898施行)、「欽定(きんてい)憲法」(1889)によって天皇がその権利と権力を与えることになった。この法律の鋳型によって家制国家主義的日本人がつくりだされ、「教育勅語」がこの人間に「忠君愛国」の精神を充填(じゅうてん)していったのである。こうして大正リベラリズムの時代を経て対外戦争の続く昭和に入ると、ふたたび「忠君愛国」の倫理が国家によって強く鼓吹されて、『国体の本義』『臣民の道』(1937、41。いずれも文部省編)が第二次大戦の終わり(1945)まで国民必読の書とされたのである。[石田一良]
『片山清一編『資料・教育勅語』(1974・高陵社書店) ▽石田一良著『明治時代の倫理思想――「忠君」「愛国」の倫理と近代日本人の精神構造』(日本思想史研究会編『日本における倫理思想の展開』所収・1965・吉川弘文館)』

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精選版 日本国語大辞典

ちゅうくん‐あいこく【忠君愛国】
〘名〙 主君のために忠義をつくし、自国を愛すること。
※官報‐明治二三年(1890)一一月五日「他国より渡来せし人種にも忠君愛国の人往々有之」

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