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心神喪失【しんしんそうしつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

心神喪失
しんしんそうしつ
精神の障害により,是非善悪を弁別し,またはその弁別に従って行動する能力を欠く状態。刑法 39条1項により,責任無能力者として処罰されない。ただし精神保健法に基づき精神病院への入院の措置がとられることがある。このような精神の障害は,継続的,病的なものに基づく場合,たとえば精神病,知的障害などのほか,精神の一時的異常に基づく場合として泥酔,催眠状態などがある。 (→責任能力 )

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デジタル大辞泉

しんしん‐そうしつ〔‐サウシツ〕【心神喪失】
精神障害などによって自分の行為の結果について判断する能力を全く欠いている状態。心神耗弱より重い症状。刑法上は処罰されない。

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世界大百科事典 第2版

しんしんそうしつ【心神喪失】
精神機能の障害のために,利害得失・是非善悪を判断できないか,判断はできてもその判断に従って意思決定できないという,意思能力を欠く状態をさす概念。旧民法(1890公布。民法典論争のため施行されずに終わった)人事編222条に禁治産の原因として規定されたのが,この概念の用いられた始まりのようである。現行民法上では,禁治産の原因(民法7条)および不法行為責任を免れさせる事由(713条)として,刑法上では,刑事責任を免れさせる事由(刑法39条1項)として,それぞれ規定されている。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

しんしんそうしつ【心神喪失】
精神機能の障害により、行為の是非の判断や行動を制御することができない状態。刑法上は責任無能力者として処罰されず、民法上は後見開始の審判の原因となる。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

心神喪失
しんしんそうしつ
精神の障害により、是非の弁別能力または行動を制御する能力を欠くことをいう。刑事責任を問いうるためには、行為者に責任非難を課しうるだけの人格的適性を有しなければならず、これが欠ける場合には、責任無能力者の行為として、責任が阻却される(刑法39条1項)。現行刑法は、責任無能力の場合として、この心神喪失、刑事未成年者(14歳未満)、の2種を規定している(同法41条)。このうち、心神喪失は、精神病理学および心理学の観点から、判例は、「精神の障害により事物の理非善悪を弁識する能力なく、また、この弁識に従って行動する能力なき状態」などと定義している。これに対して、事物の是非について弁別する能力が著しく劣っている場合を心神耗弱(こうじゃく)とよぶ。
 心神喪失にあたるか否かは、精神科医の精神鑑定を参考にして、裁判所が判断することになるが、実務では、明らかに心神喪失と判断される場合には、その多くが不起訴とされる。民法上、心神喪失の常況にある者(ただし、民法条文中の「心神喪失」という用語は差別的な印象を与えるとして、1999年の民法改正により「事理を弁識する能力を欠く常況」という表現に改められた)は、後見開始の審判(旧民法の禁治産の宣告)を受けることがあり、その者(成年被後見人)は法律行為を行うことはできず、なされた行為は取り消せる。ただし日用品の購入その他日常生活に関する行為については、成年被後見人の自己決定権を尊重させるため、取消しの対象から除外されている(民法7条・9条)。[名和鐵郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

しんしん‐そうしつ ‥サウシツ【心神喪失】
〘名〙 心神耗弱(こうじゃく)より程度が重く、精神機能の障害により、事の善悪を識別できず、または識別してもそれによって行動することができない状態。刑法上、不法行為も処罰されない。
※民法(明治二九年)(1896)七条「心神喪失の常況に在る者に付ては」

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