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【エ】

デジタル大辞泉

え【役】
古代、人民に割り当てられた肉体労働夫役(ぶやく)。えだち。「えよぼろ(役)」のように他の語と複合した形で用いられる。

出典:小学館
監修:松村明
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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えき【役】
戦争。「前九年の
人民に公の労務を課すこと。夫役(ぶやく)。えだち。
「諸大名の―に課(おほ)せらる」〈折たく柴の記・中〉

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えき【役】[漢字項目]
やく

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え‐だち【役】
税の一種として公用の労働に従事すること。え。夫役(ぶやく)。
《人民が徴発されて戦争に従軍する意から》戦争。戦役。役(えき)。
「新羅の―に由(よ)りて、天皇を葬ること得ず」〈仲哀紀〉

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やく【役】

㋐受け持ちの任務。役目。「仲裁のを買って出る」
㋑組織の中で、責任のある地位・職務。「に就く」
演劇などで、俳優が扮(ふん)する人物。配役。「せりふのあるがつく」「になりきる」
花札・マージャン・トランプなどで、ある条件がそろって特定の点数などを加える権利が生じること。また、そのような札や牌(パイ)の組み合わせ。「高いで上がる」
もっぱらのつとめ。唯一の仕事。
「そこはかなきことを思ひつづくるを―にて」〈更級
官が人民に課す労役。公役(くやく)。夫役(ぶやく)。
「かやうの―に催し給ふはいかなることぞ」〈宇治拾遺・四〉
物品に課す税。
「山中の関にて―をせよといふ」〈咄・醒睡笑・七〉

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やく【役】[漢字項目]
[音]ヤク(呉) エキ(漢) [訓]えだち
学習漢字]3年
〈ヤク〉
割り当てられたつらい仕事。「夫役(ぶやく)
責任を持って当たる任務。「役所役職役人役場(やくば)役目大役代役同役
主だった任務に就く人。「役員顔役(かおやく)重役収入役
劇や映画で、出演者の受け持ち。「役者悪役主役端役(はやく)配役脇役(わきやく)
〈エキ〉
人民に割り当てるつらい仕事。労働や戦争などの務め。「役務課役苦役軍役現役雑役就役退役懲役服役兵役労役
戦争。「戦役
こき使う。「使役
[名のり]つら・まもる・ゆき
[難読]役行者(えんのぎょうじゃ)

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世界大百科事典 第2版

やく【役】
〈役〉は古くは〈エ〉と訓まれ,統治権力による人民の賦課,公用の課役・天役を意味していた。調(つき)が物品による税であるのにたいして,役(え)は労力によるものであり,両者を含めて〈課役(えつき)〉といった。この役(え)と役(やく)の関連(いずれも漢音)は不明だが,平安時代以降は,役(やく)の用例が多く,その範囲も公用の夫役ばかりでなく,支配―被支配の関係を含まない一般的な役割,役目を意味する言葉としても用いられている。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

えだち【役】

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大辞林 第三版

え【役】
課役。夫役ぶやく。えだち。「役調えつき」「役丁えよぼろ」など、他の語と複合した形でみられる。

出典:三省堂
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えき【役】
戦争。たたかい。 「西南の-」 「後三年の-」
割りあてられた公のつとめ。やく。 「諸大名の-に課せらる/折たく柴の記」

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えだち【役】
古代、朝廷が人民に課した労役。律令制では特に歳役・雑徭ぞうようをいう。夫役ぶやく。 「 -を罷めしめたまふ/日本書紀 顕宗訓
戦役。戦い。徴兵。 「此の-に至りて意みこころに窮誅ころさむと欲おもほす/日本書紀 神武訓

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やく【役】
全体の中で、割り当てられ受け持つ仕事。果たしている任務。役目。 「見張りの-」
責任のある重要な職務・地位。 「 -につく」
もっぱらその事にあたること。 「こたつの守りを-にして過ごす」
演劇で俳優の演ずる受け持ち。 「桃太郎の-を演ずる」
花札・麻雀などで、点になる、あるいは勝負に関係する札や牌パイの組み合わせ。
官から課される労働。公役くやく。夫役ぶやく
物品に課する税。 「百姓の物ごとを-に掛けて取りあげ/仮名草子・浮世物語」
月経。月役つきやく。 → 役と(副)
[句項目] 役に立つ 役を振る

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精選版 日本国語大辞典

えき【役】
〘名〙
① 人民を強制して公用に使うこと。夫役(ぶやく)。やく。えだち。
※古今著聞集(1254)一六「其比までは、府の役力なしとて、きらはざりけれども」
② 割り当てられたつとめ。役目。職務。やく。
※浮世草子・近代艷隠者(1686)三「かりにも権を厚くするは、皆民に上たる役(ヱキ)にして、人を治むる為にあり」
③ (人民を徴発する意から) 戦争。
※紫(1901)〈与謝野鉄幹〉日本を去る歌「二十七八年の役(エキ)何んが故に父祖の子孫を殺して、高麗半島の山河 空しく北夷の蹂に委(い)したる」 〔春秋左伝‐桓公一三年〕

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えき‐・す【役】
〘他サ変〙 ⇒えきする(役)

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えき‐・する【役】
〘他サ変〙 えき・す 〘他サ変〙 使役する。使う。
※応仁略記(1467‐70頃か)下「禁裏仙洞は定て陣屋と成て、南蛮の異類玉殿をす」

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え‐だ・す【役】
〘自サ四〙 =えだつ(役)
※高山寺本名義抄(鎌倉初)「 エタス」
※観智院本名義抄(1241)「繇 エタス」

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え‐だち【役・
〘名〙 (動詞「えだつ(役)」の連用形の名詞化。古くは「えたち」か)
古代、大和政権が人民に課した労役。特に令制においては歳役(さいえき)、雑徭(ぞうよう)をいう。
※書紀(720)仁徳一一年是歳(前田本訓)「新羅人朝貢(みつきたてまつ)る。則ち是の(エタチ)に労(つか)ふ」
② (戦争に徴発されることから転じて) 戦争。戦役。
※書紀(720)神武即位前戊午年一〇月(北野本訓)「先(ま)づ八十梟(やそたける)を国見丘に撃て破(やぶ)り斬(き)りつ。是の(エダチ)に、天皇志(みこころさし)必ず克(か)ちなむといふことを存(たも)ちたまへり」

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え‐だ・つ【役】
〘自タ四〙 (古くは「えたつ」か) 公用の夫役に従事する。
[補注]「色葉字類抄」に「 エウ エダツス 労民調也」とあるのは「エダツ」と「エダス」を併記した形であろう。「古事記」の「為役」「役」などが「エタチ」と訓まれているが、確実な用例を見出しにくい。

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えた・む【役】
〘他マ四〙 使役する。仕事をさせる。
※大唐西域記長寛元年点(1163)七「猨狐は志を同じくし各能く心を役(エタメり)

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やく【役】
〘名〙
① 国家が人民に課した労役。公役(くやく・こうえき)。賦役(ぶやく・ぶえき)。えだち。えき。
※宇治拾遺(1221頃)四「篤昌を役に催しけるを」
② 所有する物品や通行に対して課す税。
※玉塵抄(1563)二〇「牌をかいて高う舟にさしあげてとをったぞ、舟のやくなどをのがれたか」
③ 江戸時代、伝馬役・助郷役・百姓役など課役の略。
※地方凡例録(1794)五「鎰役之事鎰役と云は、古昔は総て役を掛るに物の訳定らざるを、石高免状と云事もなく」
④ 受持の仕事。役目。つとめ。官職。職務。任務。
※宇津保(970‐999頃)国譲下「公卿たちに、やくつかうまつらせん」
洒落本・傾城買四十八手(1790)やすひ手「おめへがたのむつごとをきく役(ヤク)だね」
⑤ 唯一の仕事。もっぱらのつとめ。→役(やく)と
※源氏(1001‐14頃)須磨「しほ垂るることをやくにて松島に、年ふるあまもなげきをぞつむ」
⑥ 能楽や演劇などで各役者の受け持って扮する役目。芸の担当。
※申楽談儀(1430)勧進の舞台、翁の事「面箱のやく 幼きには 斟酌せさすべし」
⑦ 婦人の月経。月のもの。月役。
※洒落本・南極駅路雀(1789)「『ゑてになるといつでもあれよ』〈略〉ゑてといふはやくになっているといふ事也」
⑧ 花札・マージャンなどで、一定の点数を得るための特定の条件にかなった札がそろうこと。

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