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形容詞【けいようし】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

形容詞
けいようし
adjective
品詞の一つ。語源のラテン語 adjectivumは「添えられたもの,添え言葉」の意味で,ギリシア語 epíthetonを訳したもの。一般には,「名詞を修飾して事物性質,状態を表わす単語」と定義されるが,各言語ごとに,より厳密な定義が試みられている。日本語では,「美しい人」「この菓子はうまい」の「美しい」「うまい」のように断定の形がイで終り,語尾がカロ,カッ,ク,イ,ケレのように替変する語を形容詞とするのが普通。「美しい人」のように直接名詞にかかるのを付加的用法,「この菓子はうまい」のように叙述に用いられるのを叙述的用法という。英語,フランス語など多くのインド=ヨーロッパ語族の言語では,叙述的用法の場合に,This cake is nice.と動詞を媒介にする点が日本語と異なる。また,インド=ヨーロッパ語では,比較級や最上級の形をもつことも形容詞の特色である (例:nice,nicer,nicest) 。修飾される名詞の性,数,格に応じて語尾替変する言語も多い。ラテン文法では,名詞と形容詞の替変が同様であることから,とまとめにして曲用と呼び,動詞の活用と区別した。

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デジタル大辞泉

けいよう‐し【形容詞】
国語の品詞の一。活用のある自立語で、文中において単独で述語になることができ、言い切りの形が口語では「い」、文語では「し」で終わるものをいう。「高い・高し」「うれしい・うれし」の類。事物の性質や状態などを表す語で、動詞形容動詞とともに用言に属する。口語の形容詞は活用のしかたが「(かろ)・く(かっ)・い・い・けれ・〇」の一種であるが、文語の形容詞にはク活用シク活用がある。
広く、物事の性質や状態を表す言葉。品詞論の「形容詞」に限らない。「保守的というのが彼らに冠せられる形容詞だ」

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

けいようし【形容詞】

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

けいようし【形容詞】
品詞の一。用言に属し、活用があり、終止形語尾が、口語では「い」、文語では「し」であるもの。事物の性質・状態または心情・感情などを表す。「早い」「楽しい」「あまねし」「うるわし」の類。活用は、口語では一種類であるが、文語にはク活用・シク活用の二種類がある。
そのものの性質・状態・属性などを表す言葉。形容辞。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

形容詞
けいようし
品詞の一つ。日本語の形容詞はその活用語尾によって明確に認定できる。活用の体系は動詞と同じであるが、口語では命令形を欠く。
 文語の「正し」は終止形では表面上語尾を欠いている。これは本来ならば「正しし」となるところであるが、「し」が重なるので重音脱落haplologyの現象をおこして、「正し」となったものと考えられる。一般の学校文法などでは、語幹を「ただ」とし、「し」を語尾に回して「しく」「しから」「しく」「しかり」「し」「しき」「しかる」「しけれ」「しかれ」とし、結果として、「寒く」などの「ク活用」と、「正しく」などの「シク活用」の2種類の活用を認めることになっている。これはいつに終止形でゼロ語尾になることを避けたためであるが、体系的に考えるならのようにゼロ語尾を認めるほうがよい。英語のsheepなどの複数形にゼロ語尾を認めるのと同じ考え方である。口語、文語を通じて、語幹末に「し」をもつ形容詞には「うれしい」「たのしい」「かなしい」「こいしい」「なつかしい」「さびしい」「うらめしい」「うらやましい」「おそろしい」「うとましい」などの情緒を表す語が比較的に多い。「うつくしい」は、現在は客観的状態を表すが、奈良時代には親が子を慈しむ感情を表していたものである。
 日本語の形容詞は、他の言語に比べて数が少なく、それを補う形で連体詞(「この」「いわゆる」「とんだ」「単なる」など)、動詞の連体形、形容動詞が用いられる。形容動詞の語幹はおもに漢語、外来語であり、いまでも生産的で、新しい語が自由につくられる。数は多くないが、形容詞派生語尾による語もある。「っぽい」「がましい」「じみた」「めいた」「っこい」「たらしい」「らしい」「的(な)」などである。
 日本語の形容詞は、名詞を修飾するのみならず、そのままの形で述語となりうるが、西欧諸言語では、述語として用いるためには繋辞(けいじ)(英語ではbe動詞)が必要である。また日本語の形容詞は連用形の「く形」が副詞としても用いられる。日本語の形容詞はその活用によって、品詞認定が明瞭(めいりょう)に行われるが、英語などでは意味、語形、位置のどれ一つをとっても、明瞭な認定基準となりえず、総合的な判断によらなければならず、それでも境界線上の例が出てくる。
 英語を例にとってみると、形容詞は位置がいろいろと問題になる。多くは連体的にも述語的にも用いられるが、一部の形容詞は連体的にだけ用いられ(mere, utter, former, latterなど)、一部は述語的にだけ用いられる(asleep, awareなど)。一部は両用法の間で意味が異なる。たとえばpresentは、連体的には「現在の」、述語的には「出席している」である。また、二つ以上の形容詞が一つの名詞の前に用いられるとき、その配列順序にある種の制約があることがある。[国広哲弥]

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