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年増【としま】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

年増
としま
歌舞伎舞踊曲。常磐津。本名題『花翫暦色所八景 (はなごよみいろのしょわけ) 』。3世桜田治助作詞,5世岸沢式佐作曲。天保 10 (1839) 年3月江戸中村座で2世藤間勘十郎の振付で,4世中村歌右衛門が初演した。江戸八景の八変化舞踊の一つ。前の助六扮装から早替りで,駕籠の中からあだな囲い者となって出る。ところは,晩鐘の鳴る夕刻の隅田堤。もとは芸者で,いまは妾の年増女が,深川芸者の頃のだんなとの思い出を仕方噺でみせる。近世後期の所作事のなかでは,『文売り』 (文政3〈1820〉) とともに噺の芸で知られる。

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デジタル大辞泉

とし‐ま【年増】
娘盛りを過ぎた女性。一般に30歳代半ばから40歳前後までの女性をいう。江戸時代には20歳前後を年、20歳を過ぎてから28、9歳ぐらいまでを中年増、それより上を大年増といった。

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世界大百科事典 第2版

としま【年増】
歌舞伎舞踊の曲名。常磐津。1839年(天保10)3月,江戸中村座で4世中村歌右衛門により初演。八変化所作事《花翫暦色所八景(はなごよみいろのしよわけ)》の一曲。作詞3世桜田治助。作曲5世岸沢式佐。振付2世藤間勘十郎。舞台は,桜散る向島の土手。駕籠から出た年増は,深川芸者上がりの囲い者という設定で,今の男を他の芸者と張り合ったいきさつを1人で描く。この〈しゃべり〉と呼ばれる仕方話が特色で,あだな風情のもの。

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大辞林 第三版

としま【年増】
娘盛りを過ぎて少し年を取った婦人。近世には二〇歳前後をさしたが現代では三〇~四〇歳くらいをいうなど、年齢は時代によって若干前後する。 → ちゆう年増 ・おお年増

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精選版 日本国語大辞典

とし‐ま【年増】
[1] 〘名〙 娘盛りを過ぎて、やや年をとった女性。江戸時代では二〇歳前後を年増、二三、四歳から三〇歳までを中年増、それより上を大年増といった。
咄本・軽口御前男(1703)四「是は大きなとしまじゃ」
※縮図(1941)〈徳田秋声〉時の流れ「この世界では、二十二三ともなれば、それはもう年増の部類で」
[2] 歌舞伎所作事。常磐津。三世桜田治助作。五世岸沢式佐作曲。三世藤間勘十郎振付。天保一〇年(一八三九)江戸中村座初演。四世中村歌右衛門の江戸八景の変化舞踊「花翫暦色所八景(はなごよみいろのしょわけ)」の一つ。向島で、かごから出たいきな妾(めかけ)がほろ酔い機嫌で踊る。
[補注](1)単に年上という意味の「としまし」「としまさり」に基づく。これらが、遊廓で盛りを過ぎた遊女に対して用いられるようになって、「としま」として定着した。遊廓では、狭義には二四、五歳あたりからを指すと思われる。
(2)「年増(トシマ)のボイが這入って来て」〔百鬼園随筆‐一等車〕のように男子に用いている例もある。

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とし‐まさり【年増】
〘名〙
① 年長であること。年上。年増し。
浮世草子・紅白源氏物語(1709)二「光君は今年二八にならせ給、あふひの上は二十二さいよっぽどのとしまさり」
② 年齢よりふけていること。年まし。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 厄年にあたる時、厄を払うために人に物を贈って祝うこと。
※御湯殿上日記‐文明一〇年(1478)九月二一日(頭書)「御としまさりのかちん大すもしよりまいる」

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とし‐まし【年増】
〘名〙
※三体詩素隠抄(1622)一「我より年(とシ)ましを、従兄と云ぞ」
② =としまさり(年増)②〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 年々程度がまして行くこと。
※火の柱(1904)〈木下尚江〉二「年増(トシマ)しに世の中がひどくなるよ」

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典

年増
(通称)
としま
歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
花翫暦色所八景
初演
天保10.3(江戸・中村座)

出典:日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」
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