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常識【じょうしき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

常識
じょうしき
common sense
一般に学問的識とは異なり,普通人が社会生活を営むためにもち,またもつべき意見,行動様式の総体をいう。これは経験の集積からなることが多く,時代や場所や階層が異なれば通用しないものもあり,多分に相対的なものである。本来は,「共通 (一般) 感覚」の意。アリストテレスは視,聴,触などの相異なる感覚を一つの対象に結びつけて意識させる「すべての感覚に共通な部分」をいった。近世初頭デカルトなどは,これをより積極的に万人が共有する真理感覚と解し,良識 (ボン・サンス) と呼んだ。 18世紀末に現れたスコットランド学派は,この真理感覚を「常識の原理」と名づけ,それを基礎に倫理説を立てたので「常識学派」と呼ばれる。 (→常識哲学 )

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デジタル大辞泉

じょう‐しき〔ジヤウ‐〕【常識】
一般の社会人が共通にもつ、またもつべき普通の知識・意見や判断力。「常識がない人」「常識で考えればわかる」「常識に欠けた振る舞い」「常識外れ」
[補説]common senseの訳語として明治時代から普及。

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世界大百科事典 第2版

じょうしき【常識 common sense】
常識(英語でコモンセンス)とは,もっとも普通には,われわれの間に共通の日常経験の上に立った知,一定の社会や文化という共通の意味のなかでの,わかりきったものを含んだ知であると考えられている。つまりこの場合,それは,あれこれの立ち入った専門的知識にくらべてありふれた知識,また,厳密な学問知にくらべてあいまいさを含んだ日常の知だということになる。ところで,このようにとらえられた常識を〈出発点〉としての常識というならば,それに対して〈到達点〉としての常識と呼ばれるべきものがある。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

じょうしき【常識】
ある社会で、人々の間に広く承認され、当然もっているはずの知識や判断力。 -では考えられない奇行 -に欠ける
共通感覚に同じ。 哲学字彙(1881年)に英語 common sense の訳語として載る

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

常識
じょうしき
common sense
ある社会のある時期において、一般の人々がとくに反省することなく当然のこととして共通に認めている意見や判断のことであり、その社会の歴史のなかから自然に形成される。したがって常識というとき、なんらかの立場や方法論を前提し、しかもそれを自覚して成立する判断であるところの学問的な知識と、しばしば対立させて使われる。
 ところで常識という語の原義は、通常の人間ならだれでもが共通にもっている感覚のことであり、この点、前述したある社会のある時期という限定を伴う普通の意味と多少異なっている。そしてとくにこの原義に近い考え方で常識に注目している哲学者としては、バークリーの主観的観念論やヒュームの懐疑論に反対した18世紀イギリスのトマス・リードがいる。すなわちリードは、通常の理解力のある人間ならだれでも、その人間の本性に基づいて当然自明なものとして認めるいくつかの根本原理(「常識の原理」)があると考え、諸科学の基礎としてこれらの原理をみいだそうとした。
 なお、リードを中心としたJ・ビーティ、J・O・オズワルドらの一派は常識学派とよばれ、ドイツ、フランスの啓蒙(けいもう)哲学に影響を与えた。また19世紀アメリカの哲学者パースによっても、常識をだれでもがもつ一種の本能のようなものと考える考え方が採用され、展開されている。[清水義夫]

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精選版 日本国語大辞典

じょう‐しき ジャウ‥【常識】
〘名〙
① 一般人の持つ考え。普通の見解。
童子問(1707)中「此常識之所以必至此而与聖人自相違也」
② (英 common sense の訳語) 社会人として当然持っている、持っているべきだとされる知識・判断力。〔哲学字彙(1881)〕
※彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉報告「常識(ジャウシキ)のない奴だと思はれる丈だから」
③ 哲学で、人類全体に共通する能力で真理、道徳をとらえる直覚をさす。常識学派(スコットランド学派)で真理の最終根拠とした。
[補注]common sense の訳語としては、他に「常見」「常情」なども用いられていたが、明治の後半から「常識」に定着した。

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