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帯状疱疹【たいじょうほうしん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

帯状疱疹
たいじょうほうしん
herpes zoster
帯状ヘルペスともいう。一定の神経支配領域の皮膚に,片側性に紅暈,中心臍窩のある小水疱が帯状あるいは斑状に多発する疾患をいう。水痘・帯状疱疹ウイルスの感染で起る。2~10歳頃に水痘 (水ぼうそう) に感染したときのウイルスが,長期間体内に潜伏し,再活性化して発病すると考えられている。症状はさまざまであるが,初め透明の水疱がやがて膿疱となり,ついで壊疽性となり,潰瘍化することがある。胸部の肋間神経に沿って生じることが最も多いが,三叉神経の第1枝領域に生じることもあり,その場合はしばしば激しい頭痛を伴い,目の角膜が侵されることもある。全経過2~4週間で治癒するが,老人の場合,治癒後1年以上,後遺症として神経痛が残ることがある。定型的な帯状疱疹以外に全身に小水疱が散発するものがあり,これを汎発性帯状疱疹という。この汎発性帯状疱疹や,普通の帯状疱疹が反復して起る患者の場合,その背景に免疫不全のあることが多い。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

たいじょう‐ほうしん〔タイジヤウハウシン〕【帯状××疹】
粟粒から小豆大の水疱性の発疹が一定の末梢神経の走行に沿って帯状に生じる皮膚病。水痘帯状疱疹ウイルスによって起こる。

出典:小学館
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家庭医学館

たいじょうほうしん【帯状疱疹 Herpes Zoster】
[どんな病気か]
 水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスに初めて感染した場合、その症状は水ぼうそう(水痘)となりますが、帯状疱疹は水痘に感染した人、水痘ワクチンを接種した人に発症します。
 初めての感染で、ウイルスは知覚神経節に潜伏します。そして過労や免疫(めんえき)が低下した状態になると、潜伏していたウイルスがはたらきだし(再活性化し)、知覚神経を通って、その知覚神経が分布する範囲の皮膚に帯状に疼痛(とうつう)をともなう発疹(ほっしん)(虫刺されのような発疹と水疱(すいほう))をおこします。ほかの人から感染して発症する病気ではないのです。
[症状]
 発疹が現われる1週間前から神経痛のような痛みが生じ、つぎに神経の走行にそって帯状に虫刺されのような発疹ができます。その後、水疱と膿疱(のうほう)ができ、約2~3週間でかさぶたとなって治癒(ちゆ)します。
 頭痛をともなうこともあり、重症の場合は、発熱後、水痘のような発疹が全身にできます。
 耳からあご、くびにかけての帯状疱疹では顔面神経まひを、外陰部のものでは尿閉(にょうへい)をおこすことがあります。
 高齢者や糖尿病患者では、帯状疱疹後神経痛(たいじょうほうしんごしんけいつう)(帯状疱疹にともなう痛みが治った後も続くもの)を残しやすくなります。
[検査と診断]
 血清中の水痘・帯状疱疹ウイルス抗体価(こうたいか)(抗原(こうげん)を攻撃する抗体の量)が上昇していること、発疹部からウイルス性巨細胞、水痘・帯状疱疹ウイルス抗原が証明できれば診断がつきます。
[治療]
 抗ウイルス薬(アシクロビル錠)の内服が一般的ですが、軽症の場合は抗ウイルス薬(ビダラビン)を外用します。免疫不全(白血病(はっけつびょう)やエイズなど)の人は、これらの薬剤を点滴しなければなりません。
 痛みを抑えるためには、非ステロイド系消炎鎮痛薬、ビタミンB12、副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン(ステロイド)薬の内服を同時に行ない、疼痛(とうつう)が強い場合は神経ブロック(神経に麻酔を注入)を行ないます。局所には非ステロイド系消炎剤の外用、または細菌感染の予防のため、抗生物質を外用します。
 できるだけ早い時期に抗ウイルス薬を使うことがたいせつです。

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世界大百科事典 第2版

たいじょうほうしん【帯状疱疹 herpes zoster】
水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症。ヘルペスの一種。初感染の場合には水痘(水疱瘡)となるが,その際にウイルスが神経節に潜伏し,数十年を経て活性化して,神経を伝わって皮膚に至り,そこでウイルスが増殖して水疱を形成するのが帯状疱疹である。したがって,普通はある神経の分布領域内に限って水疱の発生がみられ,片側性である。原発部から離れた体部にみられる発疹を汎発疹と呼ぶ。体幹にできると帯状の配列をとる。体幹,顔面に多く,とくに三叉(さんさ)神経の第1枝領域である前額部に好発する。

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大辞林 第三版

たいじょうほうしん【帯状疱疹】
帯状疱疹ウイルスの感染により神経に沿って帯状に痛みを伴った発疹ができる病気。ヘルペス。

出典:三省堂
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知恵蔵mini

帯状疱疹
水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされるウイルス感染症の一つ。同ウイルスに初めて感染した時は、水痘(水ぼうそう)として発症する。治癒後もウイルスは脊髄近くの神経節に潜んでおり、後年、疲労・ストレス・加齢などにより体の抵抗力が低下した時に再び活性化することにより帯状疱疹を発症する。患者の60%程度は50歳代~70歳代で、症状は、通常まず全身の左右どちらかの皮膚の一部に痛み・かゆみ・感覚異常などが現れ、4~5日後、その部分に赤い発疹ができる。次第に帯状の水ぶくれとなり、破れて、2週間程度でかさぶたとなって治癒する。症状は、ひりひりする程度から針に刺されるような激しい痛みまで個人差が大きい。治療は、抗ヘルペスウイルス薬を用いウイルスの増殖を防ぎ重症化させないことを基本とし、対症療法として鎮痛剤や副腎皮質ホルモンなどが処方される。治癒した後にも痛みが慢性的に続く帯状疱疹後神経痛に移行することもあり、罹患して3カ月後までに7~25%が発症するとの報告がある。
(2014-10-20)

出典:朝日新聞出版
(C)Asahi Shimbun Publications Inc
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日本大百科全書(ニッポニカ)

帯状疱疹
たいじょうほうしん
水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によっておこる水疱性皮膚疾患の一種。このウイルスは免疫のない人に感染すると水痘(水疱瘡(みずぼうそう))を生じ、免疫のある人では帯状疱疹として発症するので、小児では水痘、成人では帯状疱疹をみることが多い。一定の末梢(まっしょう)神経支配領域に神経痛とともに発赤を伴った小水疱が集まった病変が生じ、それが神経に沿って帯状に並ぶのが特徴で、同時にリンパ節が痛んで腫(は)れる。神経痛は発疹と前後して現れ、その程度は軽い痛み、かゆみ、知覚過敏程度のものから激痛に至るまでさまざまで、激痛が疱疹後神経痛として長期間続くことがある。水疱は一部は膿疱(のうほう)となり、そのまま乾いて固まったり、びらん、痂皮(かひ)(かさぶた)を経て、普通は3週間前後で治る。侵される神経では顔、頭部の三叉(さんさ)神経、胸背部の肋間(ろっかん)神経が多いが、全身いずれの神経領域にもみられる。三叉神経ではとくに痛みが強く、眼球も侵されるので重症である。高齢者や免疫不全を伴う基礎疾患のある人では、全身に水痘様の発疹を伴うことがあり、水疱が深い潰瘍(かいよう)となったり、疱疹後神経痛が長期間残ることがある。治療としては、安静を保ち、鎮痛・解熱・消炎剤、ビタミンB1、B12、二次感染防止のため抗生物質軟膏(なんこう)、目にはIDU眼軟膏、点眼薬を投与する。重症例にはγ‐グロブリン注射、抗ウイルス剤としてアシクロビル、インターフェロン、アラビノシッドが用いられる。疱疹後神経痛には神経ブロック療法も行われる。[野波英一郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

たいじょう‐ほうしん タイジャウハウシン【帯状疱疹】
〘名〙 皮膚神経の分布に沿って帯状に生じる水疱性発疹。水痘帯状疱疹ウイルスの感染により生じ、痛みを伴う。

出典:精選版 日本国語大辞典
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