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市民【しみん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

市民
しみん
今日では一般に,ある国家,社会ならびに地域社会を構成する構成員 (メンバー) を意味し,国家においては国民,市などの行政単位においてはその住民をさす。ただし本来の意味は多岐にわたり,古代都市国家や中世都市においては政治経済的特権を保持した自由をさした。近代社会では絶対王政や封建制における特権階級 (王族貴族領主など) に対する産業資本家,商業資本家,知識人などの中間層を意味し,近代市民革命を支えた市民層をさした (第三身分など) 。大衆社会である今日でも,主体的に政治や社会に参加するという意味合いで使われる場合が多く,市民運動なども,近代の市民社会における「市民」の意味合いが強い。

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デジタル大辞泉

し‐みん【市民】
市の住民。また、都市の住民。
citizen》近代社会を構成する自立的個人で、政治参加の主体となる者。公民。
《〈フランス〉bourgeoisブルジョアのこと。

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世界大百科事典 第2版

しみん【市民 citizen】
広い意味では,都市の構成員を指す。ただ,都市は時代によって存在のしかたを異にするため,市民の具体的意味も時代によって異なる。古代ギリシアにおいては,市民は文字どおり都市国家の構成員を意味した。そこでは,市民は今日の国民とほぼ同義である。ヨーロッパの中世においては,市民は城塞の中に住む人たちを意味した。市民がブルジョアbourgeoisとも呼ばれるのは,bourg(城)の中に住む人たちであるからにほかならない。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

しみん【市民】
その市に住んでいる人。また、都市の住人。 -会館
citizen 国政に参与する権利をもつ人。公民。中世ヨーロッパ都市の自治に参与する特権をもつ住民に由来する。
フランス bourgeois ブルジョア。市民階級。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

市民
しみん
citizen英語
Brgerドイツ語
citoyenフランス語
ヨーロッパ古典古代の都市国家と中世都市との諸特権を享受する者、および近代国家における主権に参与する者。しかし近代以前において市民を成立させるような都市たるためには、都市が自分自身の裁判所をもち、かつ少なくとも部分的に自分自身の法をもち、少なくとも部分的な自律性をもった性格をもち、市民自身がなんらかの仕方でその任命に参与するような官庁による行政をもっていることが必要であった。これらの権利は、過去には一般に身分制的特権という形をとり、これらの権利の担い手としての特別の市民身分が、政治的意味でのヨーロッパの都市の特徴をなした。
 近代以前の都市においては、門閥に対抗する非貴族的市民の民主的運動が、門閥支配の排除を生み、市民団体の形成を促した。しかし官職就任資格や元老院議員資格や投票権の同格を意味せず、人格的に自由で定住権をもつ全家族が市民団体に受け入れられたわけでもない。ローマは別として、市民団体には被解放者は所属できず、また市民の同格性も、投票権や官職就任資格に、地代額と軍事能力、ついで財産額に応じて段階づけがなされることによって破られていた。古代市民と中世市民との相違は、前者が政治人であったのに対し、後者が経済人への道を歩んだ点にある。
 フランス革命の際、1789年8月26日「人間と市民の権利の宣言」(いわゆる「人権宣言」)が決議され、その第6条で法の前での平等な市民という原則がうたわれたが、91年のフランス憲法は、少なくとも3日分の賃金に等しい租税を払う能動市民と、この条件を満たさない受動市民とを区別し、後者は選挙権を奪われた。この資格制限選挙制度が最終的に廃止されたのは1848年のことである。市民は、単に都市の住民を意味するブルジョアと異なり、主権に参加する者として市民なのである。[古賀英三郎]
『M・ウェーバー著、世良晃志郎訳『都市の類型学』(1964・創文社)』

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精選版 日本国語大辞典

し‐みん【市民】
〘名〙
① 都市に住んでいる人。都会人。
随筆守貞漫稿(1837‐53)三「大坂の市民主人の妻を巨戸及び巫医等は京民と同く奥様と称し」 〔史記‐大宛〕
行政区画の市に居住する人。市の住民。
※一年有半(1901)〈中江兆民〉附録「東京市会の腐壊は、東京市民の罪也」
③ (citizen の訳語) 西洋で、国政に参与する地位にある国民。公民
④ (bourgeois の訳語) 西洋近代史で、前代の貴族や僧侶にかわって政治的権力を得た人々。市民階級。

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