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崑曲【こんきょく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

崑曲
こんきょく
Kun-qu
中国の古典戯曲一派。「崑腔」「崑山腔」ともいう。中国の戯は古くは「北曲」と「南曲」の2系統があり,嘉靖 (1522~67) の頃に北曲は衰微し,南曲が盛んであった。崑曲は南曲から出たもので,嘉靖の初め頃,崑山地方 (江蘇省) で,魏良輔 (1522以前~72頃) が海塩腔,弋陽腔 (よくようこう) など他の南曲や北曲の長所を取入れて大成した。南方はもとより都の北京でも行われるようになり,を主とする優美な伴奏と,複雑な旋律声楽技巧によって,元曲よりはるかに発達した戯曲となった。特に 17~18世紀は全盛で,中国全国の舞台はほとんど崑曲派の独占するところとなり,『還魂記』『長生殿』『桃花扇』など末清初の名作はすべて崑曲の音律で歌われる戯曲である。 18世紀末にいたり,「皮黄腔」という唱腔が興るに及んで,ようやく衰退に向った。 20世紀に入るとまったくふるわなくなり,「京劇」のなかにその名残りがみられるにすぎなくなった。現代になって幾度か復興運動があったが,解放後,北方の「崑曲劇院」,浙江の「崑蘇劇団」などができて,その上演が試みられた。

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デジタル大辞泉

こん‐きょく【×崑曲】
中国古典劇の一。明の嘉靖年間(1522~1566)に江蘇省崑山の魏良輔(ぎりょうほ)が創始。明末期から清中期まで流行し、京劇その他に大きな影響を与えた。崑腔(こんこう)。崑劇

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世界大百科事典 第2版

こんきょく【崑曲 Kūn qǔ】
京劇以前,中国の南北で最も流行した演劇。崑劇,崑腔ともいう。開祖は魏良輔とされ,16世紀中期,彼は江蘇省崑山の曲調にそれまでの南北曲を取りいれ,繊細婉転たる“ふし”を創造した。さらに伴奏に笛,琵琶打楽器を含め,各種の伝統演芸をも吸収して整備した演劇を形成した。梁辰魚《浣沙記》の成功以後,多数の作品が生まれた。17世紀より見取り狂言が流行して舞台が精緻になり,舞台衣装・道具の美化役柄の細分化,歌舞と内容の結合深化,隈取りの多様化がすすんだ。

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大辞林 第三版

こんきょく【崑曲】
中国の戯曲の一。明代中期に江蘇省崑山の魏良輔ぎりようほが南曲の弋陽腔よくようこう・海塩腔をもとに創始したもの。清代中期まで行われ、京劇に大きな影響を与えた。山腔。崑劇。崑腔。 → 南曲

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日本大百科全書(ニッポニカ)

崑曲
こんきょく
中国の歌曲の腔調(こうちょう)(節回し)の一つ。またそれが歌われる芝居をいう。明(みん)の嘉靖(かせい)年間(1522~66)に江蘇(こうそ)の崑山(こんざん)の魏良輔(ぎりょうほ)が、従来のメロディにくふうを加えて創始した。崑山腔ともいう。梁辰魚(りょうしんぎょ)がこの腔調にあわせて戯曲『浣紗記(かんさき)』を書いて好評を博し、また曲律を重んずる沈(しんえい)らの呉江派が、崑曲によるべきことを主張したこともあって、広い地域に急速に流行した。清(しん)の乾隆(けんりゅう)年間(1736~95)以降北京(ペキン)を中心に京劇が流行するが、そのころまでは崑曲が劇界の主流を占めていた。他の地方劇を花部とよぶのに対し、崑曲が雅部と称されたのは、音調が優雅で、読書人に好まれたからである。[岩城秀夫]

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精選版 日本国語大辞典

こん‐きょく【崑曲】
〘名〙 中国演劇の一つ。明の嘉靖・隆慶年間(一五二二‐七二)、江蘇省崑山の魏良輔(ぎりょうほ)が南曲系の海塩腔、弋陽腔(よくようこう)などを基に作り出した。明代末期から清代中期まで中国演劇の主流をなす。京劇をはじめ中国地方劇の多くに多大な影響を与えた。崑山腔。崑腔。崑劇。

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