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屈折語【くっせつご】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

屈折語
くっせつご
inflexional language
言語を文法形態から分類したときのタイプの一つ。単語において語幹語尾が密接に結合していて,膠着語のような一貫した切り離しは不可能であり,かつ語尾にあたる要素が2つ以上の文法的意味を表わすことが特徴である。ギリシア語 paideú-ō (私が教える) の-ōは「直説法」「現在」「一人称」「単数」の意味をあわせもっている。この点をとらえて総合的言語 synthetic languageということもある。インド=ヨーロッパ語族やセム語族がその代表であるが,この語族に属しても,なかには英語のように孤立語に近づいている言語もある。

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デジタル大辞泉

くっせつ‐ご【屈折語】
言語の類型的分類の一。単語の実質的な意味をもつ部分と文法的な意味を示す部分とが密接に結合して、語そのものが語形変化することにより、文法的機能が果たされる言語。インド‐ヨーロッパ語族やセム語族の諸言語など。→孤立語膠着語(こうちゃくご)抱合語

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世界大百科事典 第2版

くっせつご【屈折語】
言語の類型論的分類の一つである,形態論的観点からの分類に基づくタイプの一つ。屈折とは,動詞や名詞などが文中での機能にしたがって異なるすがたを見せる,いわゆる活用や曲用のことである。したがって,この点からすれば,膠着語も屈折を行うわけであり,逆に屈折語においても語構造が語根接辞からなるという点では膠着語と同じである。しかし屈折語では両者の結びつきはより堅固であり,しばしば融合して形態面に変容をきたしている場合がみられる。

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大辞林 第三版

くっせつご【屈折語】
言語の形態的類型による分類の一。語の文中における文法的な役割や関係の差異を、語形の一部を変えて示す言語。主として語尾変化として現れる。インドヨーロッパ語族やセム語族の言語の多くがこれに属する。 → 膠着こうちやく語 ・孤立語抱合語

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日本大百科全書(ニッポニカ)

屈折語
くっせつご
言語の構造類型の一つ。文中における単語間の文法的な関係を示すために、単語の語幹に各種の文法範疇(はんちゅう)を表す語尾をつける言語。日本語のように、単語の文中における関係を示すために、各種の助詞をつける言語のその助詞も、この種の語尾によく似ているが、屈折語においては、語幹と語尾が固く融合していて、語尾は通常、単語の変化語尾とみなされる。古典語ではサンスクリットやラテン語、現代語ではロシア語やドイツ語のような、インド・ヨーロッパ語に典型的にみられる類型であるが、事実、インド・ヨーロッパ語においても、その屈折語尾は、もとは助詞が主要単語に付着したものであったと考えられている。しかし、屈折語尾と助詞との間の最大の違いは、前者に各種の文法範疇が共存していて、問題の単語の語尾として機能しているのに対して、後者の場合には、通常一つ一つの文法範疇に異なった助詞を要することが多い。たとえば、ロシア語で「叔父さんたちが」はdjadjaで、djad- が語幹、-jaが語尾であるが、この-jaは、この単語が(1)女性変化の名詞で、(2)複数であり、(3)主格であることを示している。日本語では、複数で、主格であることを示すためには、「たち」と「が」という二つの助詞を要し、しかも「叔父さんたち」は「叔父さん」の厳密な複数ではない(複数の叔父と同時に、叔父とその家族をも意味する)のである。[橋本萬太郎]
『泉井久之助著『言語の構造』(1967・紀伊國屋書店) ▽Y・R・チャオ著、橋本萬太郎訳『言語学入門――言語と記号システム』(1980・岩波書店) ▽高津春繁著『比較言語学』(1950・岩波書店)』

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精選版 日本国語大辞典

くっせつ‐ご【屈折語】
〘名〙 言語を文法的構造に従って分類した場合の一つで、膠着語、孤立語などに対する。語の文法的機能、あるいは語と語との文法的関係が主として語形変化によって示されるような言語をいい、インド‐ヨーロッパ語族、セム語族の諸言語がその典型とされる。曲折語。〔言語学大意(1900)〕

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