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尿酸【にょうさん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

尿酸
にょうさん
uric acid
無色,無臭,無味の結晶。加熱しても融解せず,400℃以上で分解する。動物の排泄物中に多く含まれ,ヒトの尿中には1日 0.6~1gが排泄される。尿酸が関節などに沈着すると痛風が起きる。

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デジタル大辞泉

にょう‐さん〔ネウ‐〕【尿酸】
有機酸の一。無味無臭の白色の結晶で、水にごくわずか溶ける。動物の排出物中に多く含まれ、鳥類や陸生爬虫(はちゅう)類では窒素代謝の最終生成物であるが、人間ではプリン化合物の分解によって生成。化学式C5H4N4O3

出典:小学館
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栄養・生化学辞典

尿酸
 C5H4N4O3 (mw168.11).

 核酸などに含まれるプリン塩基代謝産物で,尿へ排泄される.血中濃度が高くなると痛風になる.溶解度が低いので尿路結石の原因にもなる.ヒト血液の正常値は3.0〜7.0mg/dl

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

にょうさん【尿酸 uric acid】
化学式C5H4N4O3で,2,6,8‐トリヒドロキシプリンにあたる。ジウレイドの一種。無色の細かい結晶で,アルコールやエーテル不溶。水にはごくわずかに溶ける。加熱しても融解せず,400℃以上では分解。スウェーデンの化学者で,クエン酸をレモンから,また乳酸を牛乳から単離したK.W.シェーレが尿石中に発見(1776)。鳥類や陸生爬虫類,また双翅目(そうしもく)以上の昆虫類では窒素代謝の主要終末産物として排出され,グアノ中にも多量に含まれる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

にょうさん【尿酸】
核酸構成成分の一つであるプリン化合物の代謝産物。広く肉食動物の血中・尿中に存在し、ヒトでは尿中に排泄はいせつされる。血中の尿酸が過剰になると、関節の軟骨などに尿酸の結晶が沈着して痛風になる。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

尿酸
にょうさん
uric acid
2,6,8-トリオキシプリンのこと。プリンヌクレオチドの代謝分解における最終産物である。1776年にスウェーデンの化学者シェーレが尿石中に発見したもので、動物の排出物中に多く含まれ、鳥類や爬虫類(はちゅうるい)ではとくに多い。ヒトの尿中には、1日に0.6~1グラム排出される。鳥類や爬虫類の排出物に水酸化ナトリウム溶液を加えると、結晶性の粉末として尿酸が沈殿する。無味無臭の白色結晶。エタノール、エーテルには不溶で、水にはわずかに溶ける。加熱しても融解せず、400℃以上で分解する。鳥類や爬虫類では窒素代謝の最終産物であるが、ヒトにおいてはほとんどが組織のプリンに由来するものである。
 ヒトの血中尿酸量の正常値は、1デシリットル当り2.5~7.0ミリグラムである。病的増加がみられる例としては、激しい筋肉労働や白血病、やけどなどで核酸の崩壊がおこるとき、腎(じん)機能不全による排泄(はいせつ)障害のあるとき、痛風の発作時などが知られているが、脂質異常症、肥満症、糖尿病、高血圧症などの疾患でも高い場合が多いといわれている。痛風は、関節液中に尿酸ナトリウムの結晶が蓄積するもので、血中尿酸量が1デシリットル当り6~7ミリグラム以上となり、最高20ミリグラムを示す。また、遺伝性代謝疾患として1964年に発見されたレッシュ‐ナイハン症候群が知られている。これは男児にのみ発症し、脳性麻痺(まひ)、知能障害、自傷行為などを特徴とする。患者には血清尿酸値の高い状態が続く高尿酸血症、高尿酸尿が認められ、痛風様関節炎や尿路結石などがみられる。[飯島道子]
『W・C・マクマリー著、斉藤正行・矢島義忠訳『人体の代謝』(1987・東京化学同人) ▽森正敬著『未来の生物科学シリーズ24 生体の窒素の旅』(1991・共立出版) ▽板垣英二編『チャート内科2 代謝・内分泌』(1993・医学評論社) ▽井上八重子栄養指導・料理『働きざかり男性の高尿酸血症・痛風予防――食事のイメージを変えよう』(1996・女子栄養大学出版部) ▽青木矩彦著『内分泌代謝学入門』(1998・金芳堂) ▽河原和枝監修、佐々木環・市川和子執筆『栄養療法リーフレットシリーズ7 慢性腎不全(保存期)』(2003・日本医療企画) ▽木原弘二著『痛風――ヒポクラテスの時代から現代まで』(中公新書)』

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精選版 日本国語大辞典

にょう‐さん ネウ‥【尿酸】
〘名〙 動物の尿中にある有機酸の一種。化学式 C5H4N4O3 無味無臭の白色斜方晶系結晶。人体の血液中にたまると痛風になる。〔舎密開宗(1837‐47)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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四訂版 病院で受ける検査がわかる本

尿酸

基準値

男性:3.5~7.0mg/dℓ

女性:2.5~6.0mg/dℓ

(酵素法)

尿酸とは

 細胞の核に含まれる核酸の成分のひとつであるプリン体という物質が、体内で分解してできる最終産物。


■表1 食品とプリン体

プリン体の多い食品:えび、するめ、あじの干物、いわし、かつお、大豆、あんこうのきも、しらこ、ビールなど

プリン体の少ない食品:穀類、パン、いも類、牛乳、チーズ、バター、鶏卵、野菜類、海苔、茶など

痛風とは

 血液中の尿酸の濃度が高くなり過ぎて結晶化し、足の親指のつけ根や手指の関節などに沈着して痛風結節と呼ばれる赤い盛り上がりができ、突然激しい痛みの発作がおこる病気。

おもに痛風を調べる検査です。痛風の人の99%は高尿酸血症で、肥満やプリン体のとりすぎ、過度の飲酒などによっておこります。

痛風で高値に

 この検査は、痛風の疑いがあるとき行います。

 尿酸値が10mg/dℓを超えると痛風になりやすくなり、痛風の人100人のうち99人は尿酸値が10mg/dℓ以上です。ただし、痛風発作時には、尿酸が痛風結節で結晶化するため、尿酸値は低くなります。

 そのため、発作時に尿酸値が低いからといって、その発作が痛風によるものではないとはいいきれず、さらにくわしく検査する必要があります。

高値は急性心筋梗塞、脳血管障害、腎機能低下の原因に

 血液中の尿酸は血管を障害しやすく、血管が多く存在している心臓や脳、じん臓に沈着し、組織を破壊したり、結石をつくったりします。痛風の発作はとても痛くつらいものですが、痛風自体が命にかかわることはありません。

 本当に怖いのは、高尿酸血症(後述)の状態が続くと、急性心筋梗塞こうそく、脳出血や脳硬塞などの脳血管障害、腎機能障害などが発生しやすくなることです。

男性は女性より高値、また加齢により高値に

 尿酸は、血清を用いて酵素が入った試薬と比色計で測定されます。

 血液中に溶ける尿酸の量は6.5~7.0mg/dℓですから、これ以下の濃度であることが望まれます。男性の上限値の7.0mg/dℓは高尿酸血症の定義値で、7.0mg/dℓ以上の場合を高尿酸血症と呼びます。男性のほうが女性より高く、また年齢が増すに従って高値になっていきます。

 検査当日の飲食は普通にとってかまいません。

高値の場合は再検査

 高値の場合は再検査しますが、尿酸値に影響を与える薬剤や食生活の影響を考え、1~2週間後の再検査が望まれます。

 高尿酸血症になる原因は、肥満、プリン体(表1)のとり過ぎ、多量の飲酒、激しい運動などです。したがって高尿酸血症の場合は、食事は極端にプリン体の多い食品は禁止し、脂肪、アルコールの過剰摂取は避けます。糖質、蛋白質は体重を増加させない範囲なら制限しません。

 なお、痛風の症状がない場合でも尿酸値が8.0mg/dℓ、尿中排泄量が1日800mg以上の場合は、薬剤による治療が必要です。

疑われるおもな病気などは

◆高値→痛風、レッシュ・ナイハン症候群、腎機能障害、薬剤性(利尿剤、降圧利尿剤など)、過激な運動、アルコール摂取など

医師が使う一般用語
「にょうさん」

出典:法研「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」
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化学辞典 第2版

尿酸
ニョウサン
uric acid

1,3,7,9-tetrahydro-purine-2,6,8-trione.2,6,8-trihydroxypurine.C5H4N4O3(168.11).鳥類やは虫類の窒素代謝のおもな最終産物として排出される.すべての肉食動物の尿中に含まれ,ヒトの尿中には1日に約0.5~0.8 g の尿酸が排出される.化学合成もされている.無味,無臭の白い細かい結晶.分解点400 ℃ 以上.1.836.λmax 207,236,292 nm(ε 14200,9800,2600,pH 8).エーテルに不溶,水に難溶,アルカリ性水溶液に可溶.二価の弱酸で,水溶液に硝酸を加え,蒸発乾固し,アンモニア水を注ぐと赤紫色のムレキシドを生成する(検出反応).また,尿酸はリンタングステン酸を還元して青色を呈する.この反応は尿酸の定量に用いられる.痛風患者では,尿酸の代謝障害のため尿酸の生成が異常に増加し,血液中の量が増大するだけでなく,関節や腎臓に尿酸が沈着する.プリンヌクレオシドなどの合成原料として用いられる.[CAS 69-93-2]

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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