Rakuten infoseek

辞書

対比【たいひ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

対比
たいひ
contrast
明暗あるいは赤と緑のような相対立する2種類の感覚的特性が,空間的,時間的に相接して体験される際,それらの特性が単独の場合よりも相互にきわだち,強調される現象。同時対比と継時対比とが区別され,前者は2種の感覚的特性が同時に,後者は継時的に与えられる場合に起る。対比現象味覚聴覚などの感覚領域についても認められるが,最もきわだって体験されるのは,視覚の場合であり,明暗について起るものを明るさの対比,赤と緑のような色調ないしそれらの飽和度について起るものを色対比という。さらに,感覚的な経験以外の,心的経験内容についてもこの用語をあてることが少くない。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

たい‐ひ【対比】
[名](スル)
二つのものを並べ合わせて、違いやそれぞれの特性を比べること。「両者を対比する」
二つの性質あるいは量の違ったものを並べると、その違いが著しくなる現象。コントラスト。「明暗の対比
離れた地域にある地層が、互いに同時代のものかどうかを決めること。鍵(かぎ)層や示準化石を用いて行う。
対照用法

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

たいひ【対比】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

たいひ【対比】
スル
二つの物事をくらべあわせてその違いや特徴をはっきりさせること。比較。 日米の文化を-する
二つの対立する感覚や感情などが、時間的・空間的に接近して現れる時、その差異が強調されて感じられること。同じ灰色の紙片でも、白色の紙の上ではより黒く、逆に黒色の紙の上ではより白く感じられる類。
離れた土地にある地層が互いに同時代のものであるかどうかを決めること。 類義の語に比較があるが、比較は複数のものを比べて、そこに認められる異同について考えることをいう。それに対して対比は二つのものを、その違いを明らかにするために比べ合わせることをいう

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

対比
たいひ
contrast
大と小、赤と緑、喜びと悲しみなどのように反対の性質のもの、あるいは甚だしく量や性質が異なるものが、相並んで生起する場合、その差異が強調されて現れる現象をいう。この現象は二つのものが空間的に隣接して現れる場合にも、また時間的に前後して現れる場合にも認められ、隣接する刺激によって生じる現象を同時対比simultaneous contrast、時間的に先行する刺激によって生じる現象を継時対比successive contrastという。対比は心的経験のさまざまな方面、すなわち知覚、感情や情動経験、記憶などにおいて広くみいだされるが、知覚に関するものがとくに顕著であり、なかでも視覚に関するものがよく知られている。
 視覚に関する対比現象のうち多く研究されているのは、色と明るさについてである。赤色と緑色とのように補色またはこれに近い関係にある色を並べると、互いに他方の色調、飽和度(あざやかさ)を強め合う。これを色対比color contrastまたはchromatic contrastという。この現象は一方が無彩色の場合にも現れ、この場合灰色は淡く隣の色の補色を帯びて見える。色対比は同時対比のほか継時対比としてもよく現れ、いずれの場合もほぼ補色が誘導されるが、この対比補色は混色補色と一致しない。無彩色間では、明るさのかなり異なる二つの灰色の間に対比がおこる。すなわち、黒色に隣接する灰色は白っぽく、白色に隣接する灰色は黒っぽく見える。これを明るさの対比brightness contrastという。このほか、対象の大きさの知覚においても対比が現れ、対比錯視contrast illusionとして知られている。これは、小さな図形または大きな図形が隣接することによって、過大視または過小視を生ずるというものである。
 視覚のほかには、味覚や嗅覚(きゅうかく)などの対比がよく知られ、日常的にも利用されている。「汁粉に塩」のように、塩の味をほんの少し加えることによって甘味が引き立つというのは味覚の対比を利用した例であるし、香水をつくる場合、微量の悪臭物質を添加することによって芳香を強めるというのは嗅覚の対比を利用した例である。[西本武彦]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

たい‐ひ【対比】
〘名〙
① 複数個のものを異同を明らかにするためにくらべること。
※修辞及華文(1879)〈菊池大麓訳〉一般文体の品格を論ず「音声意味の対比、奥奇怪渋(パラドックス)の帰正語」
※日本の下層社会(1899)〈横山源之助〉四「収入を見れば十六円三十八銭、支出額と対比せば方に三円二十八銭の不足を示す」
② 哲学で、「類推」の古い訳。演繹推理、帰納推理と異なり、二つの事物がある事物を共有することから、一つの事物が持つ別の性質も他の事物が持っているとする推理。〔改訂増補哲学字彙(1884)〕
③ (parallèle の訳語) 比較文学で、類縁関係などをくらべ、それぞれの特色をきわだたせながら明らかにすること。
④ 地質学で、離れた地域にある地層相互間の岩相、化石などを比較し、時代的前後関係を決定すること。
⑤ 心理学で、二つの相対立する感覚や感情などが空間的あるいは時間的に相接して現れる時、その差異が強調され、あるいは際立つ現象。例、明るさの対比、色の対比など。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

対比」の用語解説はコトバンクが提供しています。

対比の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.