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宴曲【えんきょく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

宴曲
えんきょく
中世謡の一つ早歌 (そうが) の文学史上の名称。鎌倉時代中期~末期に鎌倉地方で成立し,以後室町時代を通じて,武士を中心とする階層に歌われた。 173曲の詞章が,『宴曲集』『宴曲抄』『真曲抄』『究百集』『拾菓集』『拾菓抄』『別紙追加曲』『玉林苑』の8部 16巻と外物1巻の撰集のかたちで伝えられ,ほかに『異説秘抄口伝巻』『撰要両曲巻』という秘伝書に 48編ずつの部分的替え歌がある。また,撰要目録1巻に撰者明空 (作詞作曲者である月江と同一人物との説がある) の序文と各曲の作詞作曲者名を記す。過半数の曲は明空の作詞作曲による。題材は生活の全般にわたるが,「春」「祝言」「恋路」「羈旅 (きりょ) 」「海辺」など和歌・連歌的題の一群,「馬徳」「筆徳」「車」「文武」など身近な動物や器物や諸芸などを歌う一群,「熊野参詣」「善光寺修行」「鶴岡霊威」「永福寺勝景」など特定の寺社への道行や縁起,勝景を歌った曲の一群,以上の3群が目立つ。いずれも,取り上げた題材についての佳例,来歴をあげ,賛嘆するものである。曲節は墨譜によって知られるが,拍律を主とするリズミカルなもので,なかに無拍子の部分が挿入されて,変化をつけている。

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デジタル大辞泉

えん‐きょく【宴曲】
鎌倉中期から室町時代にかけて、貴族・武家僧侶の間で流行した歌謡の一。院政時代雑芸(ぞうげい)今様(いまよう)の系統を引き、これに天台声明(しょうみょう)の節まわしを取り入れたもの。作者には天台宗明空月江などがいる。内容は物尽くし道行きの歌で、多くは七五調。初めは伴奏なしの扇拍子で、のちには尺八の伴奏で歌われた。早歌(そうか)。

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世界大百科事典 第2版

えんきょく【宴曲】

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大辞林 第三版

えんきょく【宴曲】

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旺文社日本史事典 三訂版

宴曲
えんきょく
中世に流行した遊宴用の歌曲
早歌 (そうが) ともいう。今様と謡曲との中間的なもので,室町末期,能に押されて滅んだ。作者には明空・月江らがおり,明空撰の『宴曲集』は宴曲の歌集としては最も古い。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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日本大百科全書(ニッポニカ)

宴曲
えんきょく

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