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宣誓【せんせい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

宣誓
せんせい
oath; Eid
公職者や公的機能の遂行者が諸法令を遵守し,その任務を忠実に履行することをうこと。ヨーロッパ,アメリカにおいてこの誓の慣習は古くから存在した。今日,日本の各種の法令にもこれが規定されている。たとえば,行政法上,公務員には憲法,法律遵守の宣誓が要求されている (国家公務員法,地方公務員法) 。また,訴訟法上,証人鑑定人通訳人に,それぞれ真実の供述,鑑定,通訳することの宣誓が要求され (民事訴訟法,刑事訴訟法) ,国政調査上,国会の証人に対しても同様なことが要求されている (議院証言法) 。証人には,原則として宣誓をする義務があり,その拒絶は過料の制裁や刑罰の対象となる。ただし,民事訴訟においては,自己または近親者などに著しい利害関係のある事項について尋問を受けるときに,刑事訴訟においては,宣誓の趣旨を理解できないなど正当な理由があるときに,また議院における証言に際しては,自己または近親者などの刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関して,尋問されるときに,それぞれ宣誓拒絶の権利が認められている。その場合には,拒絶の理由を疎明しなければならない。民事訴訟では,さらに当事者間における当事者本人の宣誓,疎明に代替する当事者,法定代理人の宣誓の制度がある。宣誓した証人などが虚偽の陣述をすれば偽証罪となる。

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デジタル大辞泉

せん‐せい【宣誓】
[名](スル)
多くの人の前で誓いの言葉を述べること。また、その言葉。「選手を代表して宣誓する」
公務員服務にあたって、憲法法令を遵守し、職務を忠実公正に執行することを誓うこと。
訴訟法上、証人鑑定人・通訳などが良心に従って真実を述べ、また誠実に鑑定・通訳することを誓うこと。虚偽の陳述・鑑定・通訳をすると偽証罪などが成立する。

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世界大百科事典 第2版

せんせい【宣誓】

[訴訟法上の宣誓]
 訴訟において,証人・鑑定人が陳述をする際,また通事ないしは通訳人あるいは翻訳人が,通訳・翻訳をするにあたり,それぞれ良心に従って真実を述べ,または誠実に鑑定・通訳・翻訳をすることを誓うこと(民事訴訟法201条,216条,154条2項,刑事訴訟法154条,166条,178条)。宣誓した証人等が虚偽の陳述をすれば,偽証罪に問われる(刑法169条,171条)。宣誓は,まず宣誓の趣旨を説明し,偽証の罰を告げたうえで,宣誓書を朗読させ,かつ宣誓書に署名押印させることによってなされる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

せんせい【宣誓】
( 名 ) スル
多くの人の前で自分の決意や誠意を示すため、誓いの言葉を述べること。誓うこと。また、その言葉。 「選手-」
〘法〙 訴訟手続において、当事者本人・証人・鑑定人・通訳人などが、供述の真実、通訳などの誠実な履行を誓うこと。議院での証人が供述の真実を誓うこと。また、公務員が、憲法・法令を遵守し、職務を誠実、公正に遂行することを誓うこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

宣誓
せんせい

法制史における宣誓

ラテン語ではiusiurandum、英語ではoath、ドイツ語ではEid、フランス語ではsermentというが、宣誓は非常に古い時代にはいずれの社会にもみられ、呪術(じゅじゅつ)的な力ないし自然の力に対して自身と財産を賭(か)け、自分の真実性を誓う行為(自己呪詛(じゅそ))であり、偽誓すれば呪力の復讐(ふくしゅう)を受けるものと考えられた。やがて呪力の復讐は神による制裁の観念へ変わった。宣誓には真実宣誓と約定宣誓とがある。前者は、一般に裁判にかかわる宣誓で、古ローマの神聖賭金(ときん)式法律訴訟にみられ、古ゲルマン時代の身の潔白を証明する雪冤(せつえん)宣誓もこれに属する。後者は、宣誓者の将来の行為について約束する要式行為であって、ローマの政務官の就任時の宣誓や問答契約もこれにあたると考えられ、また、ヨーロッパ中世の主従契約、全自由民のフランク王に対する臣民宣誓、宣誓共同体としてのスイス連邦など多数の例をみることができる。
 このように宣誓は、法制史上裁判ばかりでなく国家形成においても、重要な役割を果たして今日に至った。[佐藤篤士]

公務員法上の宣誓

国家公務員法および地方公務員法上、新たに職員となった者は職務に従事するまえに宣誓書に署名して任命権者に提出しなければならないとされている。その文言は、国家公務員の場合、「職員の服務の宣誓に関する政令」により、「宣誓書 私は、国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務すべき責務を深く自覚し、日本国憲法を遵守し、並びに法令及び上司の職務上の命令に従い、不偏不党かつ公正に職務の遂行に当たることをかたく誓います」という書面に年月日を入れ、氏名をサインすることになっている。地方公務員の宣誓書の様式は条例で定められ、地方自治の本旨の尊重といった文言が入れられる。警察官、消防職員には別の様式がある。
 なお、国会の各議院の証人も「良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓う」旨が記載されている宣誓書を朗読し、署名捺印(なついん)する(議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律=議院証言法)。[阿部泰隆]

訴訟法上の宣誓

証人、鑑定人、通事(通訳人)、翻訳人等が、供述、鑑定、通訳、翻訳する際、それぞれの良心に従って真実を述べ、または誠実に鑑定、通訳、翻訳することを誓うこと(民事訴訟法154条2項、201条、216条、刑事訴訟法154条、166条、178条)。民事では、ほかに、当事者尋問において当事者の宣誓が認められ(民事訴訟法207条)、また宣誓した当事者が虚偽の陳述をしたときは過料に処せられる(同法209条)。宣誓の趣旨を理解することができない者には宣誓をさせなくてもよく、民事の場合には16歳未満の者も一律宣誓義務がない(刑事訴訟法155条、民事訴訟法201条)。宣誓は、事前に宣誓書によって行う(民事訴訟規則112条、刑事訴訟規則117条、118条、128条、136条)。ただし、民事の場合には、特別な事由があれば事後に宣誓させることもできる(民事訴訟規則112条)。正当な理由なく宣誓を拒否した場合には、過料・費用賠償を命ぜられる(民事訴訟法201条、刑事訴訟法160条)ほか、罰金・拘留など刑罰の制裁もある(民事訴訟法201条、刑事訴訟法161条)。適法に宣誓したうえ虚偽の供述、鑑定、通訳、翻訳をすると刑法上の偽証罪になる(刑法169条、171条)。[大出良知]

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精選版 日本国語大辞典

せん‐せい【宣誓】
〘名〙
① 多くの人の前で自分の誠意を示すための誓いのことばを述べること。誓いを立てること。〔仏和法律字彙(1886)〕
紐育(1914)〈原田棟一郎〉ウォール・ストリート「大統領の宣誓(センセイ)をして居る銅像が立って居るが」
② 証人・鑑定人などが法廷で陳述をする際、良心に従って真実を述べること、または誠実に鑑定することを誓うこと。
※刑事訴訟法(明治二三年)(1890)一二二条「証人をして良心に従ひ真実を述へ何事をも黙秘せす又何事をも附加せさる旨を宣誓せしむ可し」
③ 公務員がその職務執行に際し、憲法・法令を遵守し職務を忠実公正に遂行することを誓うこと。

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