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娼妓解放令【しょうぎかいほうれい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

娼妓解放令
しょうぎかいほうれい
明治5年太政官布告 295号。人身売買禁止令ともいわれる。娼妓芸妓その他の隷属的奉公人の人身解放に関する布告の俗称。明治5 (1872) 年7月のマリア・ルーズ号事件に際し,ペルー側から日本にも娼妓という名の奴隷がいると指摘され,急遽この布告を発布して表面をとりつくろおうとしたもので,実質的には雇主側の脱法のための口実官憲が認めたため,娼妓を解放するにはいたらなかった。しかし,のちの廃娼運動には,一つのきっかけを与えた。この娼妓解放令は 1898年の民法施行とともに廃止された。

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世界大百科事典 第2版

しょうぎかいほうれい【娼妓解放令】
人身売買を禁じた太政官達第295号。1872年(明治5)10月2日布告。年季奉公等の名目で売買同様のことが行われてきたのを禁じ,奉公年限を定め,娼妓芸妓等を解放するよう命じている。続いて出された司法省達第22号では〈娼妓芸妓ハ人身ノ権利ヲ失フ者ニテ牛馬ニ異ナラス〉として,過去の借金を返すよう求めることはできないと定めている。このため〈牛馬切りほどき令〉といわれた。 この布告に先だつ同年7月,横浜に碇泊中のペルー船に監禁中の清国人苦力230人を政府が救出,清国に返した〈マリア・ルース号事件〉が起きた。

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大辞林 第三版

しょうぎかいほうれい【娼妓解放令】
1872年(明治5)娼妓・芸妓等をすべて解放するなど、人身売買を改めて禁止した太政官による規定。

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(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

娼妓解放令
しょうぎかいほうれい
明治政府による芸妓・娼妓・奉公人の人身売買の禁止、年季奉公の制限と前借金の無効宣言の通称。1872年(明治5)10月2日と9日に太政官達(だじょうかんたっし)第295号と司法省達第22号として布告された。同年7月のマリア・ルーズ号事件で、明治政府は、ペルーに拉致(らち)されかけた清(しん)国人苦力(クーリー)の本国返還を計った。その裁判中にペルー側から遊女の年季証文を突きつけられた政府は、窮余の策として、これらの布告を出した。布告では「娼妓芸妓は人身の権利がなく牛馬と同じで、牛馬に借金返済は迫れない」としたので、「牛馬解きほどき令」ともいわれた。同令は女性の基本的人権への認識や解放後の更生対策を伴わなかったため、翌年の東京府令第145号をはじめとする貸座敷(娼妓の営業に妓楼の座敷を貸した)制度の発足で有名無実化したが、この後各地で始まる廃娼運動の導火線ともなっていった。[滝澤民夫]
『市川房枝編『日本婦人問題資料集成 第1巻 人権』(1978・ドメス出版)』

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デジタル大辞泉

しょうぎかいほう‐れい〔シヤウギカイハウ‐〕【××妓解放令】

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