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契約【けいやく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

契約
けいやく
contract
私法上,意思表示合致 (合意) によって成立する法津行為をいう。通常は申込みと承諾によって成立する。少くとも2個の意思表示の存在を必要とする点で,単独行為と異なり,また意思表示が相対立している点で,同一方向に向けられている社団法人設立行為などの合同行為と異なる。契約には,典型契約と非典型契約,双務契約片務契約有償契約無償契約,諾成契約と要物契約,物権契約と債権契約などのさまざまな分類が行われている。近代法は契約自由の原則に立つので,社会生活は主として契約によって処理される。

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契約
けいやく
berîth; testamentum
ユダヤ教,キリスト教において,神が人と結ぶ約束の意味に用いられる。契約の思想は古くからあり,古代近東では権利義務を伴う相互依属的関係を意味していた。これに対して神が人と結ぶ契約は神の一方的な所与である点で相違があるが,それによって義務が生じる点は同一である。これは「私がイスラエルの家に立てる契約はこれである。すなわち私は私の律法を彼らの内におき,その心に記す。私は彼らの神となり,彼らは私の民となる」 (エレミヤ書 31・33) という主の言葉で定式化される。歴史的にはすでにモーセの時代にイスラエル宗教が契約宗教として出発しており,国家滅亡などのさまざまな民族的苦難はイスラエル民族側の契約の不履行によるとされた。また『イザヤ書』 42章6,49章8においては新しい契約の仲介者の出現が預言されており,キリスト教ではのちのイエスこそその仲介者とみなされた。キリスト教の契約はユダヤ教とは異なり,特定民族をこえた全人類と神との契約である。

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デジタル大辞泉

けい‐やく【契約】
[名](スル)
二人以上の当事者の意思表示の合致によって成立する法律行為。売買・交換・贈与貸借・雇用・請負委任寄託など。「契約を結ぶ」「三年間の貸借を契約する」→単独行為合同行為
約束を取り交わすこと。また、その約束。
「日来の―をたがへず、まゐりたるこそ神妙なれ」〈平家・二〉
ユダヤ教・キリスト教に特徴的な思想で、救いの恩恵に関して神と人間との間で交わされた約束。モーセを仲介者としてイスラエル民族に与えられたものを旧約、キリストの十字架上の犠牲を通じてなされたものを新約という。

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世界大百科事典 第2版

けいやく【契約 covenant】
ここでのべる〈契約〉という概念は,今日法律の分野で用いられるものと区別され,聖書的世界にさかのぼる古い宗教的概念である。聖書は旧約と新約と2書あるが,〈約〉というのは契約の〈約〉であって,それが示すように聖書的宗教の中心概念となっている。旧約聖書において契約(ベリース)という語は285回用いられてイスラエル宗教の骨格を形づくっている。ヘブライ語の〈ベリースberîṯ〉はアッカド語のbarû(縛る)の名詞形birîtu(束縛)と関係があると推測され,元来一定の約束のもとに個人または集団が相互に拘束関係に入ることを意味している。

出典:株式会社平凡社
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けいやく【契約 contract】
契約とは,互いに対立する複数の行為主体の意思表示の一致(合意)によって成立する行為である。法律的には後述のように債権・債務関係が発生することを意味する。
[契約行為と社会関係]
 イギリスの歴史法学者H.J.S.メーンは《古代法》(1861)において〈身分から契約へ〉という社会進化の図式を提示し,父権制社会の中で身分的に拘束されていた人間が解放される過程をえがいた。このメーンの書物のドイツ語版(1880)に影響を受けたドイツの社会学者F.テンニースは《ゲマインシャフトゲゼルシャフト》(1887)において,法律的行為としての契約が合理的な法律関係の特質を示すと同時に,あらゆる合理的な社会関係の表現でもあることを説いた。

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大辞林 第三版

けいやく【契約】
( 名 ) スル
〘法〙 私法上、相対する二人以上の合意によって成立する法律行為。債権の発生を目的とするもののほか、身分上の合意や物権的な合意も含まれる。典型契約・非典型契約・混合契約、有償契約・無償契約、諾成契約・要物契約等に区分される。また、より広く合同行為も含めた、複数の意思表示によって成立する法律行為を意味することもある。
約束をかわすこと。また、その約束。 「日来ひごろの-をたがへず、まゐりたるこそ神妙なれ/平家 2
ユダヤ教・キリスト教で、神からの恩恵として、人間との間に交わされた取り決め。シナイ山でモーセを介して交わされた契約において、神はイスラエルの民を自らの民として選びとり、律法を与えた。これ以降イスラエルの民は、律法を厳守することを宗教生活の根幹に置いてきた。これに対してキリスト教は、神への信仰によってこそ罪の赦しと救いがもたらされるという新しい契約、つまり新約がイエスによってもたらされたとみなしている。

出典:三省堂
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精選版 日本国語大辞典

けい‐やく【契約】
〘名〙
① (━する) 約束すること。言いかわすこと。
※古事談(1212‐15頃)二「於今者如契約摂籙於左府
※曾我物語(南北朝頃)一「われ、杵臼(しょきう)にけいやくして、命を君にすつること、遅速をあらそひしなり」 〔魏書‐鹿伝〕
② ある法律上の効果を発生させる目的で、二人以上の当事者の申込み、承諾という意思表示の合致(合意)によって成立する法律行為。その内容は、原則として当事者の自由にまかされるが、民法は特に売買、贈与、消費貸借、賃貸借、雇傭、請負、委任、寄託など一三種の典型について規定している。典型契約。
※民法(明治二九年)(1896)五二一条「契約の申込は之を取消すことを得ず」
③ ユダヤ教、キリスト教で、神が救いの業(わざ)をなしとげるために、人間に対して示す特別な意思。また、それによって結ばれた神と人の関係。イスラエル民族に対してモーセを通じて立てられたものを旧約、後にイエス‐キリストによって立てられたものを新約という。
※旧約全書(1888)創世記「地にをる者は皆死ぬべし。然れど汝とは我わが契約(ケイヤク)をたてん」
④ 女色(じょしょく)。いろごと。また、情人。
※洒落本・交代盤栄記(1754)「難波〈略〉とりわき近き頃は日にまし御さかんの御事おのおのちかう寄りて御けいやくけいやく」

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