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太郎冠者【たろうかじゃ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

太郎冠者
たろうかじゃ
狂言の役。一般に冠者は元服してをつけた若をいうが,狂言では召使筆頭をさす。召使が2人以上いる場合は,以下,次郎冠者三郎冠者となる。狂言登場の代表的人物で,シテの役が多く,現行 260番中 48番もあり,太郎冠者物という分類がある。アドの役や,小アドの役も多い。その役柄は,庶民の代表ともいうべく,愛嬌があり,無知やおうちゃく,また酒のうえでの失敗などを無邪気に,陽気に扱っている。次郎冠者以下は,アドまたは小アドとして太郎冠者の引立て役となる。

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デジタル大辞泉

たろう‐かじゃ〔タラウクワジヤ〕【太郎冠者】
狂言の役柄の一。大名・主に対する従者・召し使いとして登場する人物。主人より主要な役回りに立つことも多い。

出典:小学館
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus

太郎冠者 たろうかじゃ
狂言の登場人物。
大名や武士につかえた従者のうち,筆頭格の者をよぶ通称。従者がほかにも登場する場合は2人目を次郎冠者,3人目を三郎冠者とよぶ。狂言の代表的な役柄で,横着さと小心さ,ずるがしこさと実直さなど矛盾した性格をもつ,いたずら心いっぱいの人間像を体現している。太郎冠者をシテ(主役)とする曲目に「附子(ぶす)」「鞍馬参(くらままいり)」などがある。

出典:講談社
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世界大百科事典 第2版

たろうかじゃ【太郎冠者】
狂言に登場する役柄。大名,果報者(かほうもの),主と呼ばれる役柄の人物に仕える召使の役で,狂言に登場する役柄の中ではもっとも数の多い代表的な人物である。《清水(しみず)》《縄綯(なわない)》《千鳥》《鐘の音》《止動方角》《寝音曲(ねおんぎよく)》《素袍落(すおうおとし)》《木六駄》など,大蔵流では小名(しようみよう)狂言,和泉流では太郎冠者物と称される演目群にシテとして登場し,《末広がり》《目近(めぢか)》《三本柱(さんぼんのはしら)》などの脇狂言,《粟田口》《入間川》《今参り》《文相撲(ふずもう)》《靱猿(うつぼざる)》《鬼瓦》《萩大名》などの大名狂言ではアド(能のワキ役にあたる)として登場する。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

たろうかじゃ【太郎冠者】
一番目の冠者の意 狂言の役柄の一。大名など主人の召し使いとして登場する者のうち、第一の者。狂言の役柄中最も代表的な人物。
中世、召しかかえる使用人のうち最も古参の者。
から 滑稽でまぬけな者をいう語。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

太郎冠者
たろうかじゃ
狂言の登場人物。狂言では、主人に対する召使いを普通、太郎冠者とよぶ。同じ身分の者が2人以上登場する場合、次郎冠者、三郎冠者と順に名づけ(四郎冠者以上はない)、太郎冠者は先輩格の召使いの通称である。太郎は筆頭者あるいは代表的な者に対する一般名であり、冠者は本来元服して加冠した少年のだが、少年、弱年の従者、単なる従者と意味が転化したもので、この太郎と冠者が結び付いたのが太郎冠者の語源であろう。
 現行狂言263曲中、太郎冠者が登場するのは95曲、うち48曲がシテ(主役)であり、続く僧シテ18曲、大名シテ16曲という数字からも、太郎冠者は狂言の世界を形成する代表的パーソナリティーである。忠実な従僕である一方、主人を向こうに回して才気煥発(かんぱつ)、はたまた酒好きで横着、いたずら心いっぱいに人生を謳歌(おうか)する、という庶民の生活感覚を余すところなく表現した人物像である。[油谷光雄]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

たろう‐かじゃ タラウクヮジャ【太郎冠者】
〘名〙
① 中世、家に召しかかえておいて走り使いなどの役をする男の使用人のうち、最も古参のもの。
② 狂言の役柄の一つ。大名または主に対し従者として登場する。一般に主人より才気があり、知恵、行動力などにおいて主人をしのぐ者として演じられることが多い。なお同種の従者が二人または三人の場合、中心となる者を太郎冠者、二番目を次郎冠者、三番目を三郎冠者という。
※虎明本狂言・入間川(室町末‐近世初)「『太郎くゎじゃあるか』『お前に』」
③ 滑稽な、また、まぬけな様子をした者をさしていう語。
※雑俳・柳多留‐一〇四(1828)「一日は民も登城の太郎冠者」

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