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大野藩【おおのはん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

大野藩
おおのはん
江戸時代,越前国 (福井県) 大野郡大野地方を領有した藩。慶長5 (1600) 年織田氏5万石の除封のあと越前家の所領となり家臣土屋左馬助らが在城したが,寛永1 (24) 年松平秀康の3男直政が5万石の分知を受け,同 12年直政の信濃 (長野県) 松本転封後は弟直基が5万石を受継ぎ,正保1 (44) 年直基の出羽 (山形県) 山形転封後は弟直良が5万石で入封,天和2 (82) 年直明の播磨 (兵庫県) 明石転封後に土井利勝の子利房が4万石で入封,以後廃藩置県まで存続。土井氏は譜代,江戸城雁間詰。

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藩名・旧国名がわかる事典

おおのはん【大野藩】
江戸時代越前(えちぜん)国大野郡大野(現、福井県 大野市)に藩庁をおいた、初め親藩(しんぱん)、のち譜代(ふだい)藩。藩校は明倫館(めいりんかん)。1623年(元和(げんな)9)に福井藩の2代藩主松平忠直(ただなお)改易(かいえき)となり、翌24年(寛永(かんえい)1)、越前は福井藩とともに丸岡藩勝山藩、大野藩など複数の藩に分割された。大野藩は5万石で松平直政(なおまさ)が入り、次いで松平直基(なおもと)、松平直良(なおよし)・直明(なおあきら)父子と親藩が続いたが、直明が82年(天和(てんな)2)に播磨(はりま)国 明石(あかし)藩に転封(てんぽう)(国替(くにがえ))、代わって土井利房(としふさ)が下野(しもつけ)国 足利(あしかが)藩から入封、4万石を領有した。以後明治維新まで、土井氏8代が続いた。7代藩主利忠(としただ)は、藩政改革を進めて産業を振興し、洋学を奨励、さらに樺太サハリン)開拓をめざして同地を準領地とするなど、スケールの大きい名君といわれた。1871年(明治4)の廃藩置県により、大野県、福井県、足羽(あすわ)県、敦賀(つるが)県、石川県を経て、81年に再置の福井県に編入された。

出典:講談社
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世界大百科事典 第2版

おおのはん【大野藩】

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日本大百科全書(ニッポニカ)

大野藩
おおのはん
越前(えちぜん)国大野郡(福井県大野市)に本拠を置く4万石の譜代(ふだい)藩。藩主土井(どい)氏。藩領域は越前三郡92か村、大部分が大野郡内で78か村、他は丹生(にふ)郡13か村と足羽(あすわ)郡に1村であった。1575年(天正3)織田信長が越前の一向一揆(いっこういっき)を平定したおり、部将金森長近(かなもりながちか)に大野郡の3分の2を与え、居城を大野亀山(かめやま)に築かせたことに始まる。金森が飛騨(ひだ)(岐阜県)高山(たかやま)へ転出後、豊臣(とよとみ)秀吉麾下(きか)の青木、長谷川、織田の諸将が城主となった。関ヶ原の戦い後、福井藩祖結城秀康(ゆうきひでやす)が越前国主となって重臣を城代として配置、1624年(寛永1)以降は秀康の男松平直政(なおまさ)、同直基(なおもと)、同直良(なおよし)が相次いで支藩主として5万石を領した。直良没後は子の直明(なおあき)が相続したが、1682年(天和2)播磨(はりま)(兵庫県)明石(あかし)に転封、直明のあとには土井利勝(としかつ)の四男利房(としふさ)が下野(しもつけ)(栃木県)足利(あしかが)より入封して4万石を領有した。ここにおいて領主は定着し、以後土井氏が8代、190年にわたって統治した。
 その治政では7代利忠(としただ)(1811―1868)の藩政改革が注目される。藩の窮乏を立て直し、人材を育成するため、1842年(天保13)に改革に着手、産業の振興、教学の刷新に成果をあげた。産業面では国産を奨励して藩店大野屋を各地に設け、重商主義的富国策に成功、教学面ではとくに洋学を督励して1856年(安政3)蘭学館(らんがくかん)を創設した。また、北蝦夷地(きたえぞち)(樺太(からふと))の開拓を行い、1860年(万延1)幕府の許可を得て同地を準領地としている。1871年(明治4)廃藩、大野・福井・足羽・敦賀(つるが)・石川各県を経て、1881年再置の福井県に編入された。[舟澤茂樹]

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