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大君【たいくん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

大君
たいくん
江戸時代,徳川将軍別称 (殊号) として外交文書に用いた用語。寛永 12 (1635) 年以降,朝鮮使節がこの別称を用いていたが,正徳1 (1711) 年新井白石名分論から『殊号事略』を著わしてそのを説いたため,これを廃止して国王殿下に改めた。これを大一件または殊号事件という。しかし,江戸時代末期,欧米諸国との交渉にあたり,この別称が復活し,J.オールコックの著書の表題にもあるように,英語では tycoon,オランダ語では tijcoenと書き,天皇を意味する mikado (みかど) ないし dairi (内裏) と区別した。アメリカ英語の tycoon (タイクーン) は財界の大立て者を意味するが,語源は大君である。大君を「おおきみ」と読むと,天皇のこと。

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デジタル大辞泉

おおい‐ぎみ〔おほい‐〕【大君】
貴人の長女敬称。1番目の姉君。→中の君
「南面に大納言殿、―西に、中の君東(ひむがし)に」〈紅梅

出典:小学館
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おお‐きみ〔おほ‐〕【大君】
天皇に対する敬称。
親王・諸王、また皇女・女王に対する敬称。
「親王(みこ)」と区別して、諸王の敬称。
主君の敬称。

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たい‐くん【大君】
君主の尊称。
江戸時代、外国に対して用いた徳川将軍の称。

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世界大百科事典 第2版

たいくん【大君 Tycoon】
江戸幕府が外交文書において将軍を表す語として用いた〈日本国大君〉の略称。3代将軍徳川家光のとき,朝鮮との国交修復に際し対馬藩主の宗氏が将軍の号を〈日本国王〉と改作した事件が起き,これを機に幕府は朝鮮に対し1636年(寛永13)来日の朝鮮通信使から〈日本国大君〉の称号を使用させた。以後6代将軍家宣のとき新井白石の建議で一時〈日本国王〉に変更されたが,8代将軍吉宗は大君を復活,幕末の日米和親条約以降欧米諸国との往復文書にも用いられ,1868年(明治1)天皇が外交権を接収するまで続いた。

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大辞林 第三版

おおいぎみ【大君】
貴人の長女の尊称。二女は「中の君」、以下「三の君」「四の君」などといった。

出典:三省堂
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たいくん【大君】
君主の尊称。おおきみ。
江戸時代、外国に対して用いた将軍の別号。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

大君
たいくん
江戸時代、徳川将軍の別称(殊号)として外交文書に用いた用語。1635年(寛永12)以降、朝鮮使節はこの別称を用いて「日本国大君」と記していたが、1711年(正徳1)6代将軍家宣(いえのぶ)側近の新井白石(あらいはくせき)が名分論の立場から『殊号事略』を著してその非を説き、これを廃止して「日本国王」に改めた(殊号事件)が、朝鮮側にも対馬(つしま)藩にも反対の意向があって、白石失脚後、旧に復した。幕末開国期には欧米諸国との交渉にあたり同じ別称が用いられ、オランダ語ではTijcoen、英語ではオールコックの日本見聞記『大君の都』の表題にもあるようにTycoonと書いて、天皇を意味するDairi(内裏(だいり))、Mikado(御門(みかど))と区別した。また、アメリカ英語で財界の大物を意味するtycoonの語源ともなった。[金井 圓]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

おおい‐ぎみ おほい‥【大君】
〘名〙 貴人の長女をうやまっていう語。第一の姉君。大子(おおいこ)
※大和(947‐957頃)一一八「閑院のおほい君」

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おお‐きみ おほ‥【大君】
〘名〙 (「おおぎみ」とも)
① 天皇を尊敬していう。
※古事記(712)下・歌謡「八田の一本菅(ひともとすげ)は 独り居りとも 意富岐彌(オホキミ)し よしと聞こさば 独り居りとも」
② 親王、王、王女など、天皇の子孫を尊敬していう。
※古事記(712)中・歌謡「たか光る ひのみこ やすみしし わが意富岐美(オホキミ)
③ 特に、親王宣下もなく臣籍にもはいらない諸王を尊敬していう。親王を「みこ」というのに対する語。
※延喜式(927)祝詞・六月晦大祓(九条家本訓)「集侍(うこなはりはべ)る親王(みこたち)・諸王(大君達)・諸臣(まち君達)・百の官人達、諸聞食(ききたまへよ)と宣(のたま)ふ」
④ 最上の支配者。大王。
※仏足石歌(753頃)「雷の 光の如き これの身は 死の 於保岐美(オホキミ) 常に偶へり 畏づべからずや」
⑤ 身分のある人を尊敬していう。
※催馬楽(7C後‐8C)我家「我家(わいへ)は 帷帳(とばりちゃう)も 垂れたるを 於保支美(オホキミ)来ませ 聟にせむ」
⑥ 主君を尊敬していう。
※国府台戦記(1575)「おほぎみ 義明をはじめ奉り、御舎弟元頼、わかぎみ両三人」
[語誌](1)①は氏族や集団の統率者に対する敬称「きみ」に美称の「おほ」を冠して、最上の身分、国家の元首たる天皇に対する敬称としたもので、身分の名称ではない。漢字として「王・大王」などをあて、皇族の男女の敬称「王、王女」等も「おほきみ」と読まれる。④の挙例「仏足石歌」の「死のおほきみ」は、漢語の「大王」の訓である。
(2)中古以降は③のように、親王(みこ)に対して諸王を「おほきみ」といい、また⑤⑥のように、身分のある人をも広く指して言うようになった。

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たい‐くん【大君】
〘名〙
① 君主を敬っていう語。天子。
※随筆・折たく柴の記(1716頃)中「大君は天子の異称なる由、異朝の書にはみえたり」 〔易経‐師卦〕
② 江戸時代、外国に対して用いた徳川将軍の別号。大君殿下。
※捷解新語(1676)七「たいくんもことのほかよろこびなのめならず、われらめんもくひろいなく」
③ 中国で、宗親府正一品の職号で、国王の嫡子に授けられるもの。
※随筆・折たく柴の記(1716頃)中「大君といふは、彼国にして、その臣子に授くる所の職号にこそあれ」

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旺文社日本史事典 三訂版

大君
たいくん
江戸時代,将軍の別称
初め朝鮮の国書で用いられた。新井白石は,これを朝鮮では王子の嫡子をさす語として,「日本国王」の語に改めさせたが,8代将軍吉宗のとき復活。幕末には欧米の外交官によって盛んに使われた。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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