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【つぼ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


つぼ
貯蔵容の一つ。口縁部が狭く,頸部で一段と細くなって,胴部にいたり張出す器形をいう。普通は甕とセットで用いられ,水や酒や穀物類を入れた。ヨーロッパや西アジアでは新石器時代農耕が開始されてから,中国では仰韶文化から,日本では縄文時代の前期から出現する。また,文献では土師器 (はじき) や須恵器の壺を「坩」という字で表わしている。

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デジタル大辞泉

こ【×壺】
水・酒などを入れる器。つぼ

出典:小学館
監修:松村明
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こ【壺】[漢字項目]
[音]コ(漢) [訓]つぼ
〈コ〉液体を入れる胴のふくれた容器。つぼ。「壺中酒壺投壺銅壺
〈つぼ〉「骨壺(こつつぼ)酒壺墨壺滝壺
[補説]「壷」は異体字

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つぼ【×壺】
《古くは「つほ」》
胴がふくらみ、口が狭くなった形の容器。陶製・木製・ガラス製などがある。
ばくちで、采(さい)を入れて伏せる器。壺皿。「を振る」
深くくぼんでいるところ。「滝」「鞍(くら)
矢を射るときにねらう所。矢壺。
物事の大事なところ。急所。要所。「を押さえる」「をはずした質問」
ここと見込んだところ。「それでは相手の思うだ」
灸(きゅう)や鍼(はり)の治療で効果のある、人体の定まった位置。
三味線・琴などの弦楽器勘所

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防府市歴史用語集

 ものをたくわえておくために使われた土器です。

出典:ほうふWeb歴史館
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世界大百科事典 第2版

つぼ【壺】
一般に胴のふくらんだ丸い形状をそなえた器をいう。〈壺〉の字はその器形に蓋のついたさまを象形している。金属,土器,陶磁器大理石アラバスター,ガラスなど材質はさまざまで,まれに木製品もある。器体の上がいったんすぼまり(この部分を頸(くび)にたとえる),その上に大きく口が外反する広口壺を典型とし,その他形状によって,細頸壺(ほそくびつぼ),長頸壺,短頸(たんけい)壺などと呼びわけ,頭から上を切り取ったような形状の無頸(むけい)壺もある。

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Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

こ【壺】

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日本大百科全書(ニッポニカ)


つぼ
胴部が球形に張り出し、底辺と口頸(こうけい)部がつぼまった容器。口頸があまりつぼまっていないのは甕(かめ)という。胴部の下半と上半で曲面の屈曲率の異なるもの、口頸から上部に直立した口唇部をもつもの、外湾した口唇部をもつもの、まったく口唇部を欠くものなど、さまざまな形態の壺がある。[江坂輝彌]

壺の発生

今日知られる最古の壺は粘土でつくられ、素焼にした壺形土器である。壺形土器の発生が世界でもっとも早かったのはティグリス・ユーフラテス両川流域のメソポタミアの平原と思われる。ここでは紀元前7000年ころに麦類の栽培が開始されている。前6000年ころのジャルモ遺跡では大麦と2種の小麦が栽培され、家畜としてヤギが飼育されていた。これに続く前5500年ころのハッスナ期のハッスナ遺跡、テル・サラサートなどからは細い口頸部のついた壺形土器が出土している。いまから約7500年前、小麦などの栽培が普遍的になった地域では、穀類の種子保存容器として壺形土器が発達したものであろうと考えられている。前5000年ころになるとドナウ川流域から地中海岸に農耕文化が伝わり、この地方でも壺形土器がつくられた。
 アジアでは黄河流域に展開した仰韶(ぎょうしょう)文化の前4000年ころの朱彩文壺形土器がよく知られていたが、近年、アワ、キビを栽培する前5000年ころにまでさかのぼる磁山(じざん)・裴李崗(はいりこう)文化の存在が明らかにされ、この文化に手作り粗製の低火度で焼成された細口壺形土器の存在することが明らかになった。
 南・北アメリカ大陸でも、メキシコ高原では前2000年ころにトウモロコシの品種改良がなされ、農耕文化が興り、そのころ球形ないし卵形の壺形土器がつくられた。
 中央アンデス山地でも前1000年ころには無頸壺形土器が現れている。エクアドル太平洋岸のバルディビア貝塚では前4000年ころに壺形土器がつくられ、調査者エバンズ博士は、本貝塚の土器の文様が日本の縄文土器の一部のものに類似しているとし、南米最古の土器文化は北太平洋海流に乗って、エクアドル海岸に漂着した縄文文化人によってつくられたとする奇想天外な仮説を発表した。しかし、このバルディビアの土器はかなり発展した段階のものであり、南米における土器の起源と壺形土器発生の起源はさらにさかのぼることが予測され、また壺形土器の発生の起源も、けっして一元でないことを物語っているようである。また土器は鉢、深鉢を主とした食料の煮炊きの煮沸用具として発生し、穀類の栽培の開始などによって、種子の保存などの必要性から保存用の容器としての壺形土器が分化発生をみたと思われる。[江坂輝彌]

日本の壺

日本列島では縄文時代前期末、前3000年ころ広口壺に近い器形の土器が現れ、体部球形の細口壺形土器が現れるのは中期後半、前2000年ころである。壺形土器が普遍的に数多く現れるのは後期末から晩期である。日本の縄文時代の前期以降では初歩の植物栽培が開始されるが、それは穀類ではなくエゴマ、リョクトウなどであり、これらの種子を保存したものであろう。弥生(やよい)時代に入ると壺はさらに増加し、稲の種もみの越冬保存容器として使われたものであろうか、丹塗(にぬ)りの赤色の美しい壺形土器がみられる。
 時代が下るとともに陶製、木製、青銅製、金・銀・銅・鉄製、ガラス製など各種の材料で、さまざまな形態、装飾もつけられた壺が現れる。用途も多様化し、酒の容器として、また薬、塩、油、茶などを貯蔵する容器としても使われた。また特殊な用途としての壺に、唾(つば)や痰(たん)を捨てるための唾壺(だこ)や、タコ漁に使うたこ壺などがある。[江坂輝彌]

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精選版 日本国語大辞典

こ【壺】
〘名〙 酒や水などを入れる容器。つぼ、ふくべの類。
太平記(14C後)二一「只中流に舟を覆して一壺(コ)の浪に漂ひ」

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つふ【壺】
〘名〙 「つぼ(壺)」の古名。
※書紀(720)敏達一三年九月「錦織壺が女石女、名を恵善尼と曰ふ。〈壺、此をば都符と云ふ〉」

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つぼ【壺】
〘名〙
[一] (古くは「つほ」) えぐれていて物を入れたり、さしたりする器状のもの。つふ。
① 口がつぼんで胴のふくれた容器。陶製、金属製、木製などがあり、形や大きさも用途に応じて種々ある。〔法隆寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747)〕
② 深くくぼんだところ。穴。
※書紀(720)神功六二年(熱田本訓)「比跪、免れざるを知りて石穴(いはツホ)に入りて死ぬ」
③ 「つぼざら(壺皿)」の略。
※浮世草子・好色五人女(1686)二「近所の出入のかかども集り、椀家具・壺(ツボ)・平・るす・ちゃつ迄取さばき、手毎にふきて膳棚にかさねける」
④ 博打(ばくち)で采(さい)を伏せてかくす器。壺皿。壺笊。壺椀。
※雑俳・柳多留‐四(1769)「川どめに碁ばんの外はつぼをかり」
⑤ 栄螺(さざえ)や田螺(たにし)などの石灰質の殻。「さざえの壺焼」
⑥ (匏) 笙の管をたてるところ。〔十巻本和名抄(934頃)〕
⑦ 掛けがねを受ける留めがね。つぼがね。また、ホックなどの凹型のほう。
※太平記(14C後)一五「板の端に懸金と壺(ツボ)とを打て」
※満佐須計装束抄(1184)二「大将のずいじんなどの御びんなどに召さるるには〈略〉つぼにてもやなぐゐにても」
⑨ 「すみつぼ(墨壺)」の略。〔文明本節用集(室町中)〕
⑩ (「壺を被(かぶ)る」の略)
(イ) 失敗。あやまり。心得ちがい。
※浄瑠璃・山城国畜生塚(1763)四「知らぬ顔ばっかりの悪間へ往たら大きな壺(ツボ)
(ロ) 損失。損害。
※浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油屋「おやまの肝癪で呼屋を踏とは大きなつぼ」
⑪ 緒の結び方の名。(一)①の形に似せたもの。
⑫ (坩) 土器の形の一つ。古墳時代以降、奈良・平安時代に使用された壺形の土器。土師器、須恵器がある。広口坩、長頸坩、台付坩などの形態がある。
⑬ 担子菌の子実体の脚部にある(一)①のような形の被膜。子実体の幼い頃全体を包んでいた外被膜が、子実体の生長につれて破れ脚部に残ったもの。特にテングタケ、スッポンタケなどのものは白色で大きく美しい。
[二] 多くの中からそれと見きわめたところ。
① 矢を射る時に、ねらう所。矢壺。矢所。
※太平記(14C後)一六「本間が射て候はんずる遠矢を、同じ所(ツボ)に射返候はんずる者、坂東勢の中には有べしとも存候はず」
② 思いもうけたところ。見込むところ。ずぼし。思うつぼ。
※浄瑠璃・相模入道千疋犬(1714)三「サア、あっぱれ源氏の勢と勇んだつぼがぐらりと違ひ」
③ 重要なところ。肝要なところ。物事をうまく行なうこつ。急所。かんどころ。
※申楽談儀(1430)田舎の風体「似合ひたる能にて候はずは、得たるつぼへは入間敷候」
④ 灸(きゅう)、鍼(はり)、指圧などの治療を施す、体の定まった位置。灸点。
※雑俳・花見車集(1705)「骶(かめのを)は女竹の根掘らぬ灸穴(ツボ)
⑤ 日本音楽で、弦楽器の勘所(かんどころ)の通称。

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つも【壺】
〘名〙 =つぼ(壺)新撰字鏡(898‐901頃)〕

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