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声色【こわいろ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

声色
こわいろ
俳優のせりふ回しの口調をまねること。古く元禄年間 (1688~1704) に始るが,のち劇場前で興行の宣伝のため,出演俳優の声色を使う木戸芸者により発達した。天明年間 (81~89) には吉原その他の幇間 (たいこもち) のなかに声色専門の人が生れ,江戸時代末期には両国あたりの料亭を回る声色船,さらに銅羅や拍子木を持って流して歩く2人連れの声色屋が現れた。また寄席にも声色専門の芸人がいる。昭和期には古川緑波によって,芝居模倣からその対象を広げた声帯模写へと変革した。声色を学ぶ本として,正徳年間 (1711~16) に名ぜりふ集があり,以後「鸚鵡石 (おうむせき) 」の名称で多く版行された。

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デジタル大辞泉

こわ‐いろ【声色】
声の音色。声の調子。こわね。「声色を変えてしゃべる」
他人、特に役者や有名人のせりふ回しや声をまねること。歌舞伎役者などの声や口調をまねる芸が元禄(1688~1704)ころからあり、幕末には寄席芸にもなった。

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しょう‐しき〔シヤウ‐〕【声色】
仏語。聴覚視覚など感覚の対象となるもの、すなわち六境のこと。六塵(ろくじん)。

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せい‐しょく【声色】
物を言うときの声と顔色。「声色を和らげる」
ようす。態度。「声色を改める」
音楽と女色の楽しみ。「声色にふける」

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世界大百科事典 第2版

こわいろ【声色】
歌舞伎役者の声音や口調を模擬する芸能。元禄(1688‐1704)ごろすでに幇間(ほうかん)によって宴席で行われていたという。正徳年間(1711‐16)にあやめ屋平治が名女方芳沢あやめの,また神田紺屋町の酒屋の下男が藤村半太夫の浄瑠璃を真似て評判となり,中村座の木戸口掛合の声色を使ったのが有名。このように,芝居の木戸の呼びこみを〈木戸芸者〉と呼び,その日場内で演じられている芝居の一くさりを人気役者の声をまねて聞かせることが行われていた。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

こわいろ【声色】
声の調子や感じ。声音こわね
役者のせりふ回しや声をまねること。声帯模写。
[句項目] 声色を遣う

出典:三省堂
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しょうしき【声色】
人間の諸感覚を通して現れるすべての現象や存在。六境ろつきようの初めの二つに代表させて、六境をいう。

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せいしょく【声色】
声と顔色。 -を和らげる
ようす。 -をうかがう
音楽の楽しみと女色。 宴飲-を事とせず/徒然 217

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日本大百科全書(ニッポニカ)

声色
こわいろ
演劇、主として歌舞伎(かぶき)に付随した芸能の一種で、俳優の演技中の声や、台詞(せりふ)の癖をまねること。元禄(げんろく)(1688~1704)ごろから始まり、江戸中期以後は「木戸芸者」という劇場専属の宣伝係が狂言外題(げだい)や役割を読み上げるとき、俳優の声色を使うことが多かったので、一般にも普及した。鸚鵡石(おうむせき)、せりふづくしなどの刊行とともに、歌舞伎ファンの趣味として行われたばかりでなく、幇間(ほうかん)たちの間にこれを専門とする芸人も現れ、幕末から明治にかけては、2人連れで銅鑼(どら)や拍子木を持って流して歩く声色屋が現れたが、歌舞伎の観客が限られてくるにつれて衰えた。しかし、第二次世界大戦前、喜劇俳優古川緑波(ふるかわろっぱ)は声帯模写と称する新形式の声色芸を創始。この系統の演芸は現代も流行して、歌舞伎以外の芸能人や政治家など、有名人の声のまねを演じている。[松井俊諭]

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精選版 日本国語大辞典

こわ‐いろ【声色】
〘名〙
① 声のひびき。声の様子。こえつき。こわね。
※風姿花伝(1400‐02頃)七「猶故実を廻らして、曲を色どり、こわいろをたしなみて」
※日葡辞書(1603‐04)「カノヒトノ couairoga(コワイロガ) ヨイ」
他人の声や動物の鳴き声をまねすること。多くは俳優、有名人などの声や口調を模写する場合に用いられる。元祿期の歌舞伎興隆につれて流行し、木戸芸者、吉原の幇間(ほうかん)、寄席(よせ)芸人などから専門家が出た。声帯模写。
※雑俳・住吉御田植(1700)「くたびれた・けふげんばなしこはいろで」

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しょう‐しき シャウ‥【声色】
〘名〙 (「しょう」「しき」はそれぞれ「声」「色」の呉音) 仏語。総じて聴覚や視覚など感官にうったえるもの。六塵。
※正法眼蔵(1231‐53)行持「この愚は眼前の声色にくらきによりてなり」

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せい‐しょく【声色】
〘名〙
① ものを言う声と顔いろ。
※翁問答(1650)上「天地のあひだにみちみちて声色(セイショク)貌象あるものみな天然一定の分数あり」
② ようす。態度。品行。〔和英語林集成(初版)(1867)〕 〔礼記‐中庸〕
③ 歌舞音楽と女色。
徒然草(1331頃)二一七「宴飲声色を事とせず」 〔書経‐仲虺之誥〕

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