Rakuten infoseek

辞書

堕胎【だたい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

堕胎
だたい
abortion
母体保護法など法律で定められた適応症以外の理由で,あるいは指定された医師以外によって,非合法的に行われる人工妊娠中絶手術をさし,行なった場合は堕胎罪が成立する。 (→人工妊娠中絶 )

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

だ‐たい【堕胎】
[名](スル)胎児を人為的に流産させること。子をおろすこと。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

だたい【堕胎 abortion】
子宮内で発育中の胎児を,自然の分娩に先だって人為的に妊娠を中絶し,排出させること。〈おろす〉〈おとす〉〈はっさんする〉などとも称し,古くから行われていた。本来的にはすべての人工妊娠中絶が含まれるが,現代の日本では,母体保護法にもとづいて医師が行う人工妊娠中絶は堕胎には含めず,それ以外の非合法のものだけを意味すると解されている。また,妊娠の中断を目的とした胎児の殺害も堕胎に含まれる。 堕胎の方法には手術などによる器械的方法と薬物を用いる方法がある。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

だたい【堕胎】
スル
人工妊娠中絶。子おろし。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

堕胎
だたい
abortion
自然の分娩(ぶんべん)期に先だって人工的に妊娠を中絶し、子宮内で発育中の胎児を排出させることをいう。したがって、すべての人工妊娠中絶が含まれるわけであるが、日本の刑法では、母体保護法に基づき医師が行う人工妊娠中絶や、緊急避難行為として行う子宮外妊娠の手術などは、正当行為と認められている。すなわち、非合法的な妊娠中絶だけをさしており、妊娠中絶を目的とした胎児の殺害も堕胎に含まれる。[鎌田久子]

民俗

『今昔(こんじゃく)物語』(12世紀初め)に、流産の術として毒を服すという文があることは、平安時代すでに人工妊娠中絶が行われていたことを示しており、その歴史は古い。しかし事例が数多く残されているのは、江戸時代以降である。農政学者佐藤信淵(のぶひろ)は『農政本論』に、農民が毒針を刺して堕胎することがあったと述べて、貧窮ゆえにやむをえないとしている。当時の為政者は、この風習を人口政策、経済政策として注目することはあっても、道義上の問題として扱っているものは少ない。もちろん江戸時代にもこの風(ふう)を戒めた書物はある。1842年(天保13)幕府は堕胎の禁令を出しているが、これとて江戸市中に限られ、全国的には厳しいものではなかった。京都・江戸の町なかには、中条(なかじょう)流をはじめとした婦人科医の存在も増加し、子おろし(中絶)用の薬も密売されていた。限られた土地に住む人口はおのずと決まっており、効果的な避妊法もわからない当時としては、堕胎・間引(まびき)(出産してから始末すること)は、暗黙裏の人口調整とすらなっていたのである。
 明治政府は、1868年(明治1)12月、産婆への堕胎取締りを布告して、江戸時代からの慣習を打破しようとしてきたが、1948年(昭和23)優生保護法(現母体保護法)が成立するまで、堕胎は公然の秘密として、全国的な慣習となって存在したのである。
 今日では合法的な妊娠中絶は、すべて医師により行われているが、各地に伝承されていた方法をみると、(1)毒性の植物など異物を挿入して流産を促す、(2)毒性の植物を煎(せん)じて飲む、(3)過激な運動、(4)神仏に祈願、などが行われていた。名称も、その方法をよんだオロスとか、観念として抱いている、胎児を前世に返すというオカエシ、モドスなどの方言がある。着帯以前に処置すれば、人間として認知する以前であるから罪の意識を感じないですむという考え方もあった。堕胎が行われてきた根底には、人間の霊魂は去来するものであり、前世に返しても、また必要ならばこの世に生まれてくることができると信じた日本人の霊魂観が存在するのであろう。[鎌田久子]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

だ‐たい【堕胎】
〘名〙 胎児を自然の分娩(ぶんべん)期に先だって人為的に流産させること。おろすこと。子おろし。奪胎。
※朝野群載‐二・書写山上人伝(1102)〈花山法皇〉「竊求堕胎之術。屡服毒薬験」
※談義本・医者談義(1759)三「堕胎(ダタイ)のくすりを出す医者あり」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

堕胎」の用語解説はコトバンクが提供しています。

堕胎の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.