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地誌【ちし】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

地誌
ちし
regional geography
地理学ともいう。地表特定地域に関する地理学的研究をいい,一般 (系統) 地理学とともに地理学の二大部門を構成する。その歴史は古く,古代地中海世界を記述したヘカタイオス (前 550~475頃) が地誌のといわれる。一般的な法則,通則をもつ自然,人文諸事象は,地域によって現れ方を異にしている。地誌は,他の地域との比較において一般性を追求するとともに,一方では地域的特性を浮彫りにしようとする。もともと地誌は chorography訳語で,地域的特性を記述する記述科学の性格が強かった。現在ではそれを説明科学の域に高めるため,regional geographyの語がもっぱら用いられるようになった。

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デジタル大辞泉

ち‐し【地誌】
ある地域について自然・人文両方面から研究・記述した書物郷土誌などの

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監修:松村明
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

ちし【地誌】
近代地理学においては,ある地域の特殊研究のモノグラフを地誌とし,地誌学発達をみたが,広義の地誌はある地域の地理的現象,風俗,習慣などを記した書であり,その歴史は古い。地誌は人類が残した歴史的記録であり,今日のわれわれが諸地域,諸民族の歴史をたぐるとき,貴重な情報を与えてくれる。地誌を最も意識的にかつ体系だてて記録してきたのは中国であるが,独自な展開をみせたそれらは地方志と概称される。〈地方志〉の項目詳説されているので参照されたい。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ちし【地誌】
ある特定の地域の地理的特質についての研究。また、それを記した書物。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

地誌
ちし
地理学は場所的関係を基本とした、世界の諸地域に関する科学であるが、これを、それぞれの事象ごとに分析的に取り扱う一般地理学と、地域に即して総合的に取り扱う地誌あるいは地誌学の二大部門に区分される。ギリシア・ローマ時代の古代地理学においても、前者を代表するものとしてはプトレマイオスの地理書があり、後者を代表するものはストラボンの地理書である。ストラボンの地理書は、当時、ヨーロッパ人に知られていた世界の諸地域について、歴史や風俗・習慣までも含めて記述されている。わが国でも古くは奈良時代の風土記(ふどき)に始まり、江戸時代には諸藩によって多くの地誌書が編纂(へんさん)された。しかし近代地理学としての地誌学は19世紀に比較地理学を提唱したドイツのリッターに始まり、フランスのドマンジョンやドイツのヘットナーなどによって体系化された。フランスではドゥ・ラ・ブラーシュ、ドイツではクルーテ編纂の膨大な世界地誌書などが刊行されている。現在の地誌学が近代以前の地誌と根本的に異なるのは、地域をもって、そこに分布する自然・人文の諸現象が因果関係によって相互に関連する統一体であるとみなし、それを総合的に把握して、地域性を究明することを目的としているところにある。[織田武雄]

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精選版 日本国語大辞典

ち‐し【地誌】
〘名〙
① ある地域の自然・社会・文化などの地理的現象を記述してその地域の特色を示したもの。日本では古代の風土記が最古のもので、郷土誌・府県誌・市誌などがある。
※随筆・文会雑記(1782)三「清朝の文先これよりほか見る所なしと、又広輿記、地志にて人によくとりまわしたるものなり、と元献云へり」 〔欧陽脩‐菱渓大石詩〕

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