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地方【じかた】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

地方
じかた
舞踊の音楽を受けもつ人をいう。舞踊をする人を立方 (たちかた) と称するのに対する語。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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地方
ちほう
region
さまざまの指標が等質的広がりをもって展開する地理的範域をいうが,地域よりはより広い範域をさすことが多い。人間の生活様式自然環境により決定される状況下では,地形,気候,自然資源などを指標とする自然的地方概念が使用され,それは人文地理学で古典的役割を果してきた。しかし,生産力の発展の結果,生活様式の自然環境への被拘束性が弱化するにつれ,自然的地方の概念には矛盾が生じ,ここで,社会文化的指標による地方の認識が要請されてくる。現在ではいくつかの都府県を含むような広域の範域において行政,産業,人口,職業,文化などの指標から地方区分が行われている。

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デジタル大辞泉

じ‐かた〔ヂ‐〕【地方】
室町幕府職名。京都内の土地家屋に関することや訴訟などをつかさどった。
江戸時代、町方に対して、農村のこと。転じて、農村における民政一般をいう。「地方役人」
海上から見て、陸地のこと。
日本舞踊で、伴奏音楽を演奏する人々。浄瑠璃三味線囃子(はやし)などの演奏者をまとめていう。→立方(たちかた)
能で、地謡方のこと。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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ち‐ほう〔‐ハウ〕【地方】
ある国の中のある地域。「この地方独特の風習」「関東地方
首都などの大都市に対してそれ以外の土地。「地方へ転勤になる」「地方の出身」⇔中央
旧軍隊で、軍以外の一般社会をさす語。

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世界大百科事典 第2版

じかた【地方】
室町幕府には京都内外の家屋,宅地,店舗,道路および訴訟に関する事務をつかさどる地方奉行があり,下って江戸時代には町方に対する田舎の地の義より転じて田制の意となり,さらに広義に土地および租税制度をさしたが,両者を分離することが困難なので総括して地方の制度と称し,さらにこの両者に関する政務一般,すなわち農政を地方と称するに至った。代官役所ではその事務処理のために地方,公事方(くじかた)の分課を置き,地方には地理,租税徴収・出納事務や帳簿作成などを掌握させた。

出典:株式会社平凡社
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じかた【地方】
日本舞踊音楽の用語。舞踊の伴奏をする演奏者たちを指す。舞を舞う人たちを,立方(たちかた)と呼ぶのに対することば。本来は唄い手,語り手(長唄唄方,義太夫節・常磐津節・清元節・新内節など浄瑠璃の太夫)と三味線奏者(三味線方)だけであったが,現在では唄い手・語り手と三味線方と囃子方の三つをいう。唄と浄瑠璃がそれぞれ独立している場合と,それらの二つ以上が合併して行う掛合(長唄と常磐津のように)の場合とがある。

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ちほう【地方】

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大辞林 第三版

じかた【地方】
舞踊で、伴奏の音楽を受け持つ人。また、その音楽。 ⇔ 立方たちかた
能で、地謡のこと。
室町時代、京中およびその周辺地域をいう。
〔「地方沙汰さた」の略〕 室町時代の職名。京都における家屋敷・宅地に関する訴訟を処理した。
江戸時代、町方まちかたに対して、村方むらかたのこと。農村。転じて、田制・土地制度・租税制度をさし、さらに、農政一般をさすようになった。
海から見て、陸地の方。 「 -風(=陸ノ方カラ吹ク風)」
「地方取」の略。

出典:三省堂
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ちほう【地方】
全体社会の一部を構成する地域。 「九州-」
首都以外の地域。 ⇔ 中央 「 -に転任する」
旧軍隊で、軍隊以外の一般社会を言った語。 〔は local の訳語〕

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日本大百科全書(ニッポニカ)

地方
じかた
室町時代、京都内外の地を地方(じかた)と称し、室町幕府の職名である「地方沙汰(さた)」「地方頭人(とうにん)」を略して地方と称した。江戸時代には、町方に対して田舎(いなか)、都市に対して農村を地方と称した。転じて、田制や土地制度、租税制度を地方の制度というようになり、さらに農民統治一般をも意味するようになった。土地制度や租税制度、農民統治一般を記した書物を地方書という。慶長(けいちょう)・寛永(かんえい)のころ(1596~1644)、幕府の直轄領を支配する役職に、郡奉行(こおりぶぎょう)と並んで地方奉行の名がみえるが、その後、地方奉行の名はみえなくなる。農民統治に優れた代官などを地方巧者と称した。[川鍋定男]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

じ‐かた ヂ‥【地方】
〘名〙
室町時代、幕府の所在した京都内外をさしていう。
② 室町幕府の政務機関。主に京都における土地支配に関する事柄をつかさどった。
※斎藤親基日記‐文正二年(1467)二月九日「地方番文等施行、匠作御礼被之」
※花営三代記‐康暦元年(1379)八月二五日「地方。二階堂中務少輔入道」
④ 江戸時代、町方に対して田舎をいう語。都市に対しての農村。転じて、農村における田制、土地制度、租税制度などをさし、さらに広く、農政一般をさすようになった。
※地方凡例録(1794)一「菜類総て土より生ずる物、亦は海川の産物、みな地方に属し、一として農人の手に出ざるはなし」
陸地の方。特に、海上から陸地をさしていう語。陸地。岸辺。
※勇魚取絵詞(1829)上「生月島は〈略〉その形狭く長き島なり。東南の海は地方(ヂカタ)に属(つき)て浪もおだやかなれど」
⑥ 舞踊で、三味線や唄を受け持つ人たち。また、能楽の地謡方(じうたいかた)をいう。
※大川端(1911‐12)〈小山内薫〉一九「立方にも地方(ヂカタ)にも一流どこを選んで」
※三河物語(1626頃)一「汝には、地かた四貫出しつるが、今日能(よく)立た去(ざる)はうびに、五貫かさねて、九貫にしてとらするぞとて被下けり」

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ち‐ほう ‥ハウ【地方】
〘名〙
① 世界や国内の一部分。ある一定の地域。また、そこの土地。ある地域の名の下に添えて、その方面の地域の意を表わす場合もある。
※本朝文粋(1060頃)一二・池亭記慶滋保胤〉「地方都盧十有余畝」
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)三「司空は六十づつで六々三十六で三百六十の官がある。その地方の官ぢゃほどに云たぞ」
采覧異言(1713)「アフリカ地方、猶有遺壌存」 〔晉書‐孝愍帝紀〕
首都など中心となる大きな都市以外の土地。じかた。
※改訂増補哲学字彙(1884)「Local 地方 局処」
③ 旧軍隊で、兵営外の「一般社会」をいうことば。
※激流(1963)〈高見順〉一「別世界を軍隊は『地方』と名づけている」
[語誌](1)室町時代から江戸時代にかけては「ぢ(じ)かた」とも読まれ、江戸時代には町方に対することばとして農村や田舎を意味したり、田制や土地制度や民政一般をさしたりした。→じかた(地方)④。
(2)明治以降、ヨーロッパの制度を模倣した行政制度や中央集権的国家整備の下で必須のことばとなって「地方行政」「地方自治」「地方税」その他多くの複合語も生まれ、日常語としても急速に普及した。

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