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国事行為【こくじこうい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

国事行為
こくじこうい
日本国憲法の6条,7条に規定され,天皇が国家機関として行う行為をいい,国政に関する権能とは区別される (4条1項) 。国家の象徴として,天皇は国家的事項 (国事) に関して一定の行為を行うが,それはもっぱら形式的,儀礼的,名目的なものである。具体的には内閣総理大臣・最高裁判所長官の任命憲法改正・法律・政令条約公布国会召集衆議院解散,総選挙施行の公示官吏任免全権委任状および大公使信任状認証,大赦・特赦減刑・刑の執行の免除および復権の認証,栄典授与,批准書・外交文書の認証,外国の大公使の接授と大喪の礼などの儀式である。憲法は,国民主権を宣言し,天皇を統治権の総攬者の地位から象徴に移し (1条) ,立法司法,行政の3権を国会,裁判所,内閣にゆだねて,天皇は憲法の定める国事に関する行為のみを行い,国政に関する権能を有しないとし (4条1項) ,さらに天皇の国事行為にはすべて内閣の助言と承認を必要とし,内閣がその責任を負うことが定められている (3条) 。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

こくじ‐こうい〔‐カウヰ〕【国事行為】
日本国憲法の定めるところにより、天皇内閣の助言と承認によって行う国事に関する形式的・儀礼的な行為。法律などの公布国会の召集、衆議院の解散、国務大臣の任免の認証、栄典の授与など。→公的行為日本国憲法第7条

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

こくじこうい【国事行為】
日本国憲法が天皇に権能として認めた〈国事に関する行為〉の略称。現憲法は,天皇を〈日本国の象徴〉〈日本国民統合の象徴〉と定めたが(1条),その天皇が公的になしうる行為は,憲法の定める国事行為に限られている(4条1項)。具体的には,(1)内閣総理大臣の任命,(2)最高裁判所長官の任命,(3)憲法改正・法律・政令・条約の公布,(4)国会の召集,(5)衆議院の解散,(6)国会議員の総選挙の施行の公示,(7)国務大臣および法律の定めるその他の官吏の任免ならびに全権委任状および大使・公使の信任状の認証,(8)大赦・特赦など恩赦の認証,(9)栄典の授与,(10)批准書および法律の定めるその他の外交文書の認証,(11)外国の大使・公使の接受,(12)儀式の挙行であり(以上6,7条),(13)国事行為の委任(4条2項)をこれに含めてもよい。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

国事行為
こくじこうい

旧憲法上、天皇は主権者であり神聖不可侵の存在であった。しかし、日本国憲法においては、天皇は日本国および日本国民統合の象徴(1条)としての地位にとどまり、「国政に関する権能を有しない」(4条)。国事行為とはこのような天皇に認められている国家的事務に関する行為をいい、憲法第6条および第7条に規定されている。具体的には、内閣総理大臣および最高裁長官の任命、憲法改正・法律・政令・条約の公布、国会の召集、衆議院の解散、総選挙施行の公示、大臣および法律の定める官吏の任免や全権委任状および大使・公使の信任状の認証、恩赦の認証、栄典の授与、批准書や外交文書の認証、外国の大使・公使の接受、儀式を行うことなどである。

 この国事行為は、天皇の自由意思に基づく自発的なものでなく、内閣の助言と承認を必要とする形式的・儀礼的行為であるから、その責任は内閣が負うことになる(憲法3条)。なお、皇室典範の定めるところによって摂政(せっしょう)が置かれる場合には、摂政は天皇の名において国事行為を行う(憲法5条)。また、天皇は法律上の定めるところにより、国事行為を委任することができるとの憲法第4条2項の規定を受けて「国事行為の臨時代行に関する法律」(昭和39年法律83号)が制定されており、天皇に心身上の疾患または事故があるときには、摂政を置くべき場合を除き、内閣の助言と承認に基づき、国事行為は摂政となるべき順位の皇族に委任して代行させることができる(同法2条)。

[畑 安次]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

こくじ‐こうい ‥カウヰ【国事行為】
〘名〙 天皇が国の機関として行なう儀礼的または形式的な行為。新憲法で定められ、内閣の助言と承認を必要とする。憲法改正・法律・政令・条約の公布、国会の召集、衆議院の解散、総選挙の公示、国務大臣の任免の認証、大公使の信任状の認証と外国大公使の接受、栄典の授与など。

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