Rakuten infoseek

辞書

四声【しせい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

四声
しせい
声調のうち,特に中国語中古音の平・上・去・入の4つをさす。ただし,入声音節が-p,-t,-kなどで終るものをさすので,他 (舒〈じょせい〉) と性質を異にする。また,平声に対し,他の3声を仄声 (そくせい) または他声ともいう。四声の説は,沈約 (しんやく) の『四声譜』に始るとされている。現代北京語では,中古音の声母の清を条件として陰調 (もとの清,すなわち無声子音で始るもの) ,陽調 (もとの濁,有声子音で始るもの) の分化起り,さらに入声が消滅した結果,陰平 (1声) ,陽平 (2声) ,上声 (3声) ,去声 (4声) の4声調になっている。その調型は,陰平声=高平調,陽平声=上昇調,上声=低平で最後が上昇,去声=下降調である。四声の名でもって,現代北京語のそれをさすこともある。四声の知識は,漢字音とともに日本にも伝わり,漢字につけた声点をのちに仮名にもつけ,それで日本語のアクセントを表わすようになった。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

し‐せい【四声】
漢字の韻による4種の区別。音の高低と長短との複合により、平声(ひょうしょう)上声(じょうしょう)去声(きょしょう)入声(にっしょう)に分類。平声以外の三声を仄声(そくしょう)といい、また、平声に属する文字を平字(ひょうじ)、仄声に属する文字を仄字という。ししょう。→平仄(ひょうそく)
現代中国語で、発音の4種の区別第一声(高く平らに伸びる)・第二声(上昇する)・第三声(低く抑える)・第四声(下降する)の四つ。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

し‐しょう〔‐シヤウ〕【四声】

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

しせい【四声 sì shēng】
中国語において,平声,上声,去声,入声の四つの声調をいう。声調toneは,本来,音節全体にかかる高低対立であるが,常に高低の問題として考察されたわけではない。ときには長短として把握されることもあったし,何よりも‐p,‐t,‐kのような内破音に終わる音節構成を〈入声〉として,声調の一つと考えた伝統をもっている。四声という名称は,六朝より前にはみられない。・梁の間(480‐557),沈約(しんやく),周顒(しゆうぎよう)らが四声を発見し,これを平上去入と名づけたといわれる。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

ししょう【四声】
しせい四声

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

しせい【四声】
ししょうとも
中国音韻学で、漢字音の四種の声調の総称。 → 声調
六朝以降の韻書に代表される分類法で、平声ひようしよう・上声じようしよう・去声きよしよう・入声につしようをいう。日本語でも、音節の高低昇降の表示に利用された。また、漢詩では、平声に対し、上声・去声・入声を一括して仄声そくせいとし、合わせて平仄ひようそくという。 → 平声上声去声入声
現代中国の共通語では第一声・第二声・第三声・第四声をいう。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

四声
しせい
中国語の各語の音節に伴っている高低抑揚(声調)のこと。とくに、隋(ずい)・唐代を中心とする中古漢語の平声(ひょうしょう)、上声(じょうしょう)、去声(きょしょう)、入声(にっしょう)の4種の声調をいう。中国南北朝期の仏典漢訳の盛行に伴い、梵語(ぼんご)との比較から声調が認識され、梁(りょう)の沈約(しんやく)によって四声の説がおこったといわれている。日本にも、漢字音の伝来とともに四声説が将来されたと思われるが、伝来の古い呉音においては、四声の認識はあいまいであったらしい。日本字音の四声は、とくに漢音において詳しい議論が展開されてきた。入唐僧安然(あんねん)(841―915ころ)の著『悉曇(しったん)蔵』には、平安初期の漢音の四声体系に、旧来のもの2種、新来のもの2種があったとする。そのおのおのがどのようなものであったかは不明の点もあるが、新来の2種は、平上去入の各声がさらに軽(けい)と重(ちょう)に下位区分され、合計8種の型に分かれた八声体系であったと解釈されている。現在伝えられている天台宗の漢音読声明(しょうみょう)や各種の古文献によれば、平声=低平調、上声=高平調、去声=上昇調、入声=もと-p・-t・-kで終わる入破音字であり、軽は各声のなかでやや高く始まるもの、重はやや低く始まるものであったと考えられる。なお、平安時代以後残っている具体的な声調史料によれば、漢音は平声と入声のみに軽・重を区別する六声体系を主流とし、八声体系は多分に理論的なものであったと考えられる。日本字音の四声において、とくに注目すべきは、呉音と漢音との関係であって、両者を比較すると、漢音の平声字は、呉音では上声か去声になり、漢音の上声字・去声字は、呉音では平声になる傾向が著しい。これは、両者の基盤となった中国語の差を反映するためで、おそらく方言的な相違に対応するものであろう。また、最近の研究によれば、古い時代の呉音史料では上声字がなく、呉音本来の声調体系は、平去入の三声のみから成り立つ三声体系であったことが指摘されている。[沼本克明]
『有坂秀世著「悉曇蔵所伝の四声について」(『国語音韻史の研究』所収・1957・三省堂) ▽金田一春彦著「日本四声古義」(『国語アクセント論叢』所収・1951・法政大学出版局) ▽頼惟勤「漢音の声明とその声調」(『言語研究』17・18号所収・1950・日本言語学会) ▽沼本克明著『平安鎌倉時代に於る日本漢字音に就ての研究』(1982・武蔵野書院)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

し‐しょう ‥シャウ【四声】
〘名〙 (「しょう」は「声」の呉音) =しせい(四声)
※申楽談儀(1430)音曲の事「音曲の上士と申さんは、五音・四しゃうより、律呂相応たるべし」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

し‐せい【四声】
〘名〙
① 漢字の声調を、平声(ひょうしょう)・上声(じょうしょう)・去声(きょしょう)・入声(にっしょう)の四種に分けた場合の総称。またそれから出て、漢語の声調のことをもいう。多くは、漢字の四隅に圏点(けんてん)を打ってそれを示し、左下隅より左上隅、右上隅、右下隅とまわって、それぞれ平・上・去・入を示す。また、漢詩では、上・去・入の声を仄声(そくせい)といい、平声と対立させ、黒圏点をもって仄声、白圏点をもって平声を表わすこともある。現代中国語の北京語では、上平声・下平声・上声・去声の四つ。なお、中国でこれを論じた最初の人は沈約であるという。日本で四声点を記した最古の資料は、寛平九年(八九七)宇多天皇筆「周易抄」である。ししょう。〔文鏡秘府論(809‐820頃)天〕
② 日本で、和語の声調をさす語。漢字の声調を示す方法と用語がそのまま仮名の一字一字、もしくは和訓を表わす漢字に適用された。
※歌謡・山家鳥虫歌(1772)上・上野下野「諸国とも四声の分(わかち)を言えば、雲はくも」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

四声」の用語解説はコトバンクが提供しています。

四声の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.