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吸収【きゅうしゅう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

吸収
きゅうしゅう
absorption
(1) エネルギー粒子などが,他の物質を通過する際,その物質に取込まれる現象。たとえば分子を照射すると,特定波長の光のエネルギーが吸収されて分子内の電子が励起される (→共鳴吸収 ) 。物質はその構造に応じて特定の波長の電磁波を吸収するので,一般に吸収された電磁波の量や波長を測定することによって,その物質の分子構造に関する知見が得られる。
(2) 液体が固体の中に,あるいは気体が液体や固体の中に取込まれる現象。吸収された物質が固体の表面にたまっている場合を吸着といい,固体内部まで移動している場合を収着といって区別する。化学工業では,ガス中のある成分を水あるいは適当な吸収液中に溶解させて分離する操作が多く,ガス中の成分が単に液に溶解する場合を物理吸収,溶解した成分が液体と化学反応を起す場合を化学吸収という。向流接触装置が用いられることが多い。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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吸収
きゅうしゅう
absorption
生体内へ境界を通過してものが取込まれること。特に細胞膜を通しての細胞内への取込みをいう。単に拡散によって行われる場合と,細胞外における物質の濃度が内部に存在するものより低くても,吸収される場合とがある。前者ビタミンなどの吸収の場合であり,後者植物細胞によりカリウム陽イオンが吸収されたり,哺乳類の腸壁からグルコースなどの糖質が吸収されるような場合である。後者ではアデノシン三リン酸 ATPなどのエネルギーが利用され,能動輸送の性格をもつ。能動,受動どちらの輸送でも,ある物質だけが特に吸収されることを選択吸収という。

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デジタル大辞泉

きゅう‐しゅう〔キフシウ〕【吸収】
[名](スル)
吸い取ること。「汗を吸収する」
外から内に取り入れて自分のものにすること。「知識を吸収する」「大資本に吸収される」
音や光・粒子線などが物質を通過するとき、そのエネルギーや粒子が物質中に取り込まれて失われること。また、気体が液体や固体の内部に取り込まれること。
生物体が生体膜を通して物質を内部に取り入れること。特に、栄養素消化管壁の細胞膜を通して血管リンパ管中に取り入れることをいい、主に小腸で行われる。植物ではから水分などを吸い入れることをいう。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

吸収
 栄養素や酸素などを消化管,皮膚などを介して体内に取り込むこと.また,膜を介して外部から物質を輸送すること.物理的には,光などが物質に入って消失すること.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

きゅうしゅう【吸収 absorption】
生理学用語。一般に生体外界から物質を取り込むこと。分子やイオンが細胞膜を通して細胞内に取り込まれることであるが,広義には細胞膜を通過しないで物質が取り込まれる現象,すなわち,エンドサイトーシス(食細胞作用+飲細胞作用)をも含む。 とくに消化した栄養を消化管壁から取り込む消化吸収過程をいうことも多い(この意味ではresorptionという語も用いられる)。【佃 弘子】
[消化吸収]
 高等動物では,そのほとんどが消化管,とくに小腸で行われる。

出典:株式会社平凡社
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きゅうしゅう【吸収 absorption】
物理学,化学用語。(1)エネルギーや物質などの物理量が他の媒質に入り,そこに取り込まれてとどまる過程,またはそれに伴って強度や粒子数などが減衰する現象をいう。後者の衰の場合には,吸収過程によるもののほかに,散乱のように媒質にエネルギーを与えない相互作用による損失も加えて考える。代表例としての光の吸収は,光が媒質中を通過するとき,その単色光成分のエネルギーが媒質にとらえられたり,散乱などで失われる現象を指している。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

きゅうしゅう【吸収】
スル
吸い取ること。吸い込むこと。外部にあるものを内に取り込むこと。 土地が水を-する 大企業に-される 知識を-する
生体が細胞膜などの膜状物を通して物質を内部に取り入れること。
消化管壁から血管またはリンパ管へ栄養素および水を取り込むこと。主に小腸粘膜によって行われる。 -が悪い
電磁波や粒子線が物質中を通過するとき、エネルギーや粒子が物質に取り込まれ、その強度や粒子数が減少すること。

出典:三省堂
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図書館情報学用語辞典

吸収
書誌的な関係を表す用語で,一つないしはそれ以上の逐次刊行物が他の逐次刊行物に編入されること.換言すれば,ある逐次刊行物が一つないしはそれ以上の他の逐次刊行物を併合し,タイトルを保持していること.「合併」の一種と位置付けられる.

出典:図書館情報学用語辞典 第4版
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精選版 日本国語大辞典

きゅう‐しゅう キフシウ【吸収】
〘名〙
① (━する) 取り入れてうちに吸いとること。吸いこむこと。または取り入れて自分のものにすること。吸取。吸集。
※玉石志林(1861‐64)二「中央の孔に布片を貫穿して、其水を吸収せしむべし」
※社会百面相(1902)〈内田魯庵〉青年実業家「大資本家が小資本家を吸収して」
② (━する) ひきよせて集めること。吸集。
※日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉一「数多の小武夫の党は全く将家の党派に吸収せられ」
③ 輻射線、粒子線、弾性波などのエネルギーが、伝播する過程で媒質中に取り込まれ、減衰する現象。
※新精眼科全(1867)一「色素多き黒眼に在ては光線を多く吸収され、反射すること鮮く其色緑なり」
気体が液体や固体に吸い取られる現象。狭義には気体分子が液体や固体の表面を通って内部まではいり込む現象で、吸着とは区別する。
⑤ 生物体が原形質膜その他の膜状物を通して物質や光などを取り入れる現象。狭義には動物が消化管壁を通して栄養素を取り入れること。また、高等動物では主に小腸の絨毛(じゅうもう)の運動によって行なわれ、吸収された栄養素は血管や肝臓などに送りこまれる。〔医語類聚(1872)〕
※尋常小学読本(1887)〈文部省〉七「地中より植物の養となるべき液体を吸収して」

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

吸収
キュウシュウ
absorption

】弾性波(音波・衝撃波など),放射線(ラジオ波,マイクロ波,光,X線,γ線など),粒子の流れ(電子線,中性子線,原子分子の流れなど)が物質中を通過するとき,それらのエネルギーまたは粒子数の一部または全部を失うこと.吸収の機構も,また吸収したエネルギーや粒子の散逸の機構も,入射するものの種類やエネルギーと物質の構造や配置によって異なる.吸収の程度を示すには,弾性波や放射線に対しては吸収係数を用いることが多いが,粒子線に対しては吸収断面積を用いることが多い.【】気体あるいは溶液中の溶質分子がこれと接する固体または液体の内部に取り込まれる現象.界面上の濃度変化を生じる吸着とは区別される.塩化水素の水への溶解や,水素がアルカリ金属,パラジウム内に解離して溶解するのはその例である.吸収は界面への吸着に続く内部への拡散から成り立っており,一般に拡散が遅く,平衡に達するときの律速段階となっている.吸収された分子種は分子性またはイオン性溶液,固溶体,化合物などとして存在するが,固体触媒内部に吸収された水素,酸素などの気体が表面層の結合状態をかえ,触媒作用に影響することが知られている.【】ガス吸収:混合ガス中からある特定の成分を分離する方法の一つで,おもにその特定成分を溶解するような液体を接触させる方法である.混合ガス中の有用成分の回収や不用もしくは有害成分の除去,反応生成物の分離などに用いられる.多くの場合,水は非常に便利な吸収液であるが,溶解度が小さい場合には多量の水を使用したり,高圧にするかわりに化学薬品を使用して,吸収と同時に化学反応を起こさせる場合もある.これを化学吸収という.吸収の理論は,1923年にW.K. LewisとW.G. Whitmanの二人によって提案された二重境膜説を基礎としており,現在もなお使われている.吸収器としては,充填塔段塔スプレー塔スクラッバーぬれ壁塔気泡塔,気泡かくはん槽など,種々の形式があるが,このうち,充填塔は構造が簡単で吸収の効率も高く,ガスの圧力損失が少ないなどのためにもっとも代表的な吸収器として使用されている.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

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